日本口腔腫瘍学会誌
Online ISSN : 1884-4995
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29 巻 , 3 号
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第35回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会
シンポジウム1「45歳以下限定若手シンポジウム 俺にも語らせろ! 稀少転移部位へ遠隔転移した症例への対応」
  • 川野 真太郎, 柳本 惣市
    29 巻 (2017) 3 号 p. 65
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
  • 柳本 惣市, 鳴瀬 智史, 梅田 正博
    29 巻 (2017) 3 号 p. 66-70
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    口腔癌の遠隔転移は一般的ではないが,依然として重大な問題である。口腔癌からの脳転移は非常にまれであり,特異な臨床像を呈する。口腔癌の遠隔転移を有する患者の予後は,様々な分子標的薬の開発により改善することが予想されている。したがって,口腔外科医は,口腔癌による脳転移の管理を行う機会が増加することが予想される。
    本論文では,脳転移のある口腔癌の1例を供覧した。口腔癌からの脳転移は,適切に対応することによってQOLを改善する可能性があり,早期発見が重要である。
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  • 大鶴 光信
    29 巻 (2017) 3 号 p. 71-77
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    われわれは下顎歯肉癌手術後に肝転移を認めた症例を報告した。近年,がん治療が変化しており,患者それぞれの病態も多様化している。口腔癌は希少癌であり,症例報告などを通じて知識の共有を行うことが重要と思われる。
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  • 石橋 美樹
    29 巻 (2017) 3 号 p. 78-83
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    がん治療において医療者側と患者側のコミュニケーションは非常に重要である。終末期には予想がつかない病態の変化や,急変の可能性は少なからずあり,情報共有が十分になされていないと,結果的に患者や家族から医療者側が不信感をいだかれることもある。今回,肝転移を来した後,化学療法に伴う腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome; TLS)を発症した上顎歯肉癌の1例を経験した。
    患者は70歳男性で,2013年に右上顎歯肉癌の手術後,加療中であったが,原発巣再発,多発性肝転移,多発性骨転移が認められたため,2014年全身化学療法としてPaclitaxel 100mg/m2施行されたが,投与翌日に全身状態が悪化し,前医に緊急入院後,加療目的に吹田徳洲会病院に転院となった。変化する病態に対し,治療の優先順位の決定や他科との連携を短時間で行うことが求められ,腎不全,貧血の改善,肺炎の治療,疼痛コントロールを行った。本症例では医療者側と患者・家族との病状に対する認識に関して隔たりが大きく,それを埋めることが急務であった。治療と並行して,病状についてのみならず,緩和ケア,また患者や患者家族にとって最も望ましい看取りについて何度も説明を行った結果,最終的にはこれまでの治療に対する疑問,不満はなく,家人の死を受容できるようになっていたように思われた。今回は,がん治療におけるコミュニケーションの重要性を中心に報告する。
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  • 松原 良太, 川野 真太郎, 丸瀬 靖之, 中村 誠司
    29 巻 (2017) 3 号 p. 84-91
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    局所進行口腔癌の標準治療として切除可能症例に対しては根治的切除を行い,その後,病理組織学的に再発高リスク因子を認めた場合に同時化学放射線療法(concurrent chemoradiotherapy:CCRT)を行うことがNCCNガイドラインで推奨されている。これらの治療法により,近年,原発巣と頸部の局所制御率は向上してきているが,遠隔転移に対してはいまだ有効な治療法が確立されておらず,その予後は極めて不良である。今回われわれは,下顎骨中心性癌術後に蝶形骨への転移を認めた1例を経験し,遠隔転移に対する治療法やマネージメントを含めてその概要を報告する。
    患者は66歳の男性で,下顎骨中心性扁平上皮癌(T4aN2cM0)に対して術前CCRT(S-1:120mg/日×4週,放射線外照射:総線量30Gy/15Fr)を施行後,気管切開術,下顎区域切除術,舌可動部亜全摘出術,左側根治的頸部郭清術,右側根治的頸部郭清術変法,腓骨皮弁による再建術を施行した。病理組織学的に両側頸部リンパ節に多発転移と被膜外浸潤を認めたため,再発高リスクと判断し,術後CCRTを行う方針とした。しかしながら,術後放射線治療用のCT検査を施行したところ,蝶形骨への転移を認めた。当院腫瘍内科と放射線科と協議の結果,CCRT(60.6Gy/22 Fr,CDDP:80mg/m2×2クール)を施行した。治療1か月後のCT検査で腫瘤のわずかな増大を認めたため,セツキシマブ併用化学療法を行う方針としたが,近医での治療を希望され,転院となった。1年2か月経過した現在,担癌生存中である。
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シンポジウム3「口腔がん検診〜マネージメントとアセスメント〜」
  • 柴原 孝彦, 河野 憲司
    29 巻 (2017) 3 号 p. 93
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
  • 長尾 徹
    29 巻 (2017) 3 号 p. 94-102
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    口腔咽頭がんの罹患率は,世界全体では全がんの6番目に位置している。いまだに進行がんが多く,その生存率は全がんの平均より低い。口腔がんの早期診断,予防策としての口腔がん検診の科学的根拠はいまだ明らかになっていない。2016年ニューヨークでWHOの共催の下に,Global Oral Cancer Forumと題する口腔がんの早期発見,予防に関する世界会議が開催された。その中で口腔がん検診が重要課題として取り上げられた。口腔がん検診の有効性は,口腔潜在性悪性病変のがん化を予測するsurrogate marker,視覚的検査の補助診断の開発が鍵となる。歯科診療所におけるハイリスク(喫煙)グループの個別型口腔がん検診は増分費用効果比の算出から費用対効果は高いと評価されている。一方で,喫煙習慣を有する集団をいかに定期的に歯科診療所の検診の場に勧奨するか,個別検診をどこでどのように実施するか今後の研究を検討する必要がある。
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  • 永尾 美樹
    29 巻 (2017) 3 号 p. 103-110
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    大分県中津市では2010年から公的対策型の口腔がん集団検診を行っている。年3回の検診を中津歯科医師会に委託し,大分大学医学部附属病院と九州歯科大学附属病院から派遣された口腔外科医が診察を行う。検診定員は約100人/回で,2010~2016年の7年間で2,365人を診察し,口腔がん3人および口腔潜在性悪性疾患119人に,大学附属病院で精密検査を受けるように指導した。
    検診の質と有効性を維持するために,年度初めに中津市,中津歯科医師会,大学からそれぞれの代表者が集まって「口腔がん協議会」を行い,前年度の検診実績報告,前年度要精査者の精密検査実施状況の確認,検診全体の管理体制の見直し,受診勧奨対象(喫煙者などのハイリスク者)の選別について協議している。
    この検診が住民の口腔疾患に対する関心を高めることに役立ち,さらに口腔がん死亡率低下と治療後のQOLの維持につながることを期待している。
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  • 河野 憲司
    29 巻 (2017) 3 号 p. 111-119
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    大分大学医学部附属病院歯科口腔外科は現在,大分県内の5つの市とひとつの事業所で,口腔がん検診を行っている。これらの検診で2008年〜2016年の間に延べ5,069人を視診と触診により診察し,口腔がん7人(0.14%),口腔白板症133人(2.62%)を発見した。われわれは口腔がん集団検診を,口腔がん死亡率を低下させるための活動,ならびに口腔疾患に対して住民の関心を高めるための啓発活動として捉え,他の口腔がん啓発活動と並行して実施している。現時点で当科を受診する進行口腔がん患者の比率にあきらかな低下は認めていないが,今後,口腔がん検診を含めた啓発活動を長期的に継続し,その効果を検証する必要がある。
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  • 野村 武史
    29 巻 (2017) 3 号 p. 120-127
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    口腔がんの死亡率の改善には,完全治癒が期待できる早期病変をできるだけ効率よく発見し,適切なタイミングで治療を行うことが重要である。東京歯科大学は1992年より千葉県を中心に口腔がんの対策型検診(集団検診)を実施し,成果を報告してきた。その後,2013年までの21年間で延べ13,265名の受診者に対し検診を行った。その結果,口腔がんが11名(0.14%)に発見された。これは5大がん検診の発見率と比べ遜色ないデータである。また,千葉市歯科医師会では2006年より任意型の検診(個別検診)を開始し,2016年までの10年間で全受診者数3,374名中,口腔がんを6名(0.18%)発見した。千葉市歯科医師会との合同事業における集団検診と個別検診を比較したところ,個別検診では要精密患者における口腔がん患者の割合が有意に高く,口腔がんを効率よく発見するためには,細胞診を併用した個別検診が有効である可能性が示唆された。今後は,低侵襲な口腔がん早期発見のための新たなスクリーニング法の開発やITネットワークを利用した新しい検診システムの構築が急務と考えられた。口腔がん検診を行う目的は,国民の健康に寄与できる可能性が高いことにある。市町村におけるネットワークを通じた病診連携の構築,新たなスクリーニング法の開発は,地域完結型医療の実現にも合致する。従って今後このような取り組みは,地域包括ケアの一環として,行政や企業,あるいは学会などを通して全国的に展開すべきであると考えられた。
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症例報告
  • 成相 義樹, 岩橋 輝明, 渡邊 正章, 管野 貴浩, 関根 浄治
    29 巻 (2017) 3 号 p. 129-134
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    脱分化型腺様囊胞癌は典型的な腺様囊胞癌の成分に加えて,特定の分化を欠く未分化癌の形態を有する高悪性度の癌である。われわれは口蓋に発症した脱分化型腺様囊胞癌を経験したので報告する。患者は62歳女性,左側口蓋部の疼痛を主訴に受診した。左側硬口蓋に10mm大の潰瘍がみられた。造影CTでは左側口蓋から鼻腔,上顎洞に進展する腫瘍性病変がみられた。生検の結果,脱分化型腺様囊胞癌の診断を得た。画像評価にて左側上内頸静脈リンパ節,対側ルビエールリンパ節腫大,肺転移を確認した。同時化学放射線療法を施行し,原発巣ならびに転移リンパ節は再増大なく経過したが,多発肺転移,肝転移,骨転移をきたし,死亡の転帰となった。本腫瘍はまれであり,臨床的にも腫瘍生物学的にも不明な点が多いため,今後の症例の蓄積とさらなる解析が望まれる。
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  • 内田 堅一郎, 河井 由衣, 上山 吉哉
    29 巻 (2017) 3 号 p. 135-140
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    重度肥満患者の気道管理はしばしば困難を伴う。気管切開を行う際には肥厚した脂肪組織が気管へのアプローチを困難にするとともに,頸部の屈曲や進展を行う際に気管カニューレが気管孔から脱離する危険性がある。重度肥満を合併した進行下顎歯肉癌症例の周術期に,脂肪切除術を併用した気管切開術を施行し気道管理を行った1例を報告する。
    患者は43歳の男性である。近医歯科で診断された下顎歯肉癌の治療を目的として受診した。身長171cm,体重108kg,BMI:36.8と重度肥満を合併していた。CT像では,皮膚表面と気管の距離は第2気管軟骨輪レベルで約5cmであった。諸検査の後,左側下顎歯肉癌(T4aN2bM0)と診断した。気管切開術,左側下顎区域切除術,全頸部郭清術変法およびチタン製プレートと前外側大腿皮弁を用いた再建術を施行した。手術時に,横切開とカニューレの脱落を予防するための脂肪組織切除を併用した中気管切開術を施行した。術後は,挿入長を適合させるために調節可能な気管カニューレを使用した。術後15日目に,経過良好につき気管切開を併用した気道管理を終了した。
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  • 檀上 敦, 森 啓輔, 合島 怜央奈, 下平 大治, 靏岡 祥子, 山下 佳雄
    29 巻 (2017) 3 号 p. 141-145
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    今回われわれは,舌癌の術後に頸部リンパ節転移を疑い,頸部郭清を行ったが,組織学的に転移を否定された症例を経験したので報告する。症例は,60歳,女性。左側舌縁部潰瘍の精査目的に当科紹介受診となった。舌側転位した下顎左側第二小臼歯歯冠と一致して舌縁に2×3mmの白斑を伴った潰瘍を認めた。左側舌潰瘍の切除生検を行ったところ,高分化型扁平上皮癌の病理診断で切除断端は陰性であった。術後4年2か月経過したところで,同側顎下リンパ節の腫脹を認めた。造影CT検査で左顎下部に直径10mm大のリンパ節を認め,MRI検査では顎下リンパ節の他に,中内深頸リンパ節の腫大も認めた。PET-CT検査でも両リンパ節に高集積を認めた。頸部エコー検査においてもリンパ節はリンパ門の狭小化もしくは消失を認めたため,最終診断を転移リンパ節とした。根治的頸部郭清術を行い,郭清組織中の31個のリンパ節を検討したが,すべてのリンパ節に癌の転移は認めず,組織学的にはリンパ節炎の診断であった。
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  • 齊藤 昌樹, 夫 才成, 川口 拓郎, 赤坂 廉, 藤 武智, 澤木 佳弘
    29 巻 (2017) 3 号 p. 147-152
    公開日: 2017/09/27
    ジャーナル フリー
    今回われわれは,外来通院下でMohsペーストを用いてchemosurgeryを行った末期下顎歯肉癌の1例を経験したので報告する。患者は84歳,女性。右側下顎歯肉扁平上皮癌(T2N2bM0)に対し,外科療法を拒否されたため,化学放射線療法(S-1:80mg/日×42日間,放射線治療60Gy/30fr)を施行した。治療開始1年6か月後に局所再発を認め,2年9か月後には腫瘍が右側下顎皮膚へ有茎性に増大し,表面からは出血や浸出液を伴うようになった。Mohsペーストによるchemosurgeryを通院下にて行うことを計画し治療を開始した。Mohsペーストを塗布し,塗布約24時間後に腫瘍部の固定化された部位を無麻酔下にて切除することを繰り返し行い腫瘍の減量を行った。出血,浸出液は制御され,ガーゼ交換も1日1回で済むようになった。しかしながら徐々に全身状態が悪化し,chemosurgeryを施行してから約3か月後に自宅で永眠された。Mohsペーストを用いたchemosurgeryは終末期医療における緩和ケアに有用であり,外来通院および在宅医療での使用も可能であると考えられた。
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