第40回日本口腔腫瘍学会学術大会ワークショップ「画像で切除範囲の正確な決定は可能か?」では,腫瘍の深達度の評価における術前画像と病理組織とのdiscrepancyについてdiscussionを行った。
歯肉癌症例では,骨髄浸潤が骨表示CT画像においてunderestimationとなった症例が提示され,そうした状況での
18F-FDG PET/CTの有用性が確認された。また,PETテクスチャ解析が下顎歯肉癌の術式の選択など治療方針の立案に有用である可能性が示唆された。
T1・T2舌癌の深達度の評価において口腔内超音波診断の精度は高いものの,この手法をさらに普及させるためには,走査法や評価の標準化に課題があることが示唆された。
病理組織学的には,現在の画像診断はすでに十分な精度を有していると判断できるが,治療成績の観点からみた場合,腫瘍の進展範囲のみならず病理組織学的な情報も非常に重要と考えられた。
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