日本小児アレルギー学会誌
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19 巻, 1 号
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  • 喘息死から学び, 小児喘息治療の在り方を考える
    松井 猛彦
    2005 年 19 巻 1 号 p. 1-15
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 西牟田 敏之, 向山 徳子
    2005 年 19 巻 1 号 p. 16
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 西牟田 敏之
    2005 年 19 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    気管支喘息治療・管理ガイドラインが示されて以来, 吸入ステロイド薬 (ICS) の使用が確実に普及してきた. このことにより, ICSが使用し易い乳幼児以降の年齢では急性増悪による時間外受診や発作入院は減少し, 喘息死亡率も低下した. ガイドラインに基づくICSの早期使用と使用率増加の効果を知るためには, ICSがほとんど使用されなかった当時の予後と比較するのが一法と考え, そのデータを示した. 最も良好な予後・転帰は寛解と治癒であるが, 両者の考え方について整理するとともに, 治癒に関しては生理的, 病理組織的, 免疫的に検討することが望まれることを提案した.
  • 亀田 誠
    2005 年 19 巻 1 号 p. 23-28
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    小児気管支喘息 (喘息) の病態も成人同様気道の慢性炎症であるとの認識から吸入ステロイド薬 (ICS) が重視され, その効果も明らかになりつつある. 今回ICSが喘息を寛解・治癒を促進するかどうかを自験例と文献から考察した. 結果: 自験例からはICSは症状を軽快させるが数年での中止は困難であること, 年齢が高くなると十分な呼吸機能の改善が得られにくい可能性があること, 文献からは症状消失後数年での中止は困難であること, 軽症で早期からICSで治療介入していても更なる増悪をきたす患者がいること, 治療薬にかかわらず気管支拡張薬吸入後の呼吸機能が低下する者が約25%存在することが示された. 一方, 小児気管支喘息の自然経過について, 幼児期の喘鳴の経過には異なる3つのタイプに分けられる可能性があること, 一旦軽快したと考えられても10年以上の間隔をおいての再燃もありえることが明らかになってきた. これらは今後ICSそのものが喘息を治癒させているかどうかを検討する際, 考慮すべき問題であると思われる. 結語: 現時点でICSが喘息の寛解・治癒を促進させるという積極的なエビデンスは見いだせなかった.
  • 山口 公一
    2005 年 19 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 増田 敬
    2005 年 19 巻 1 号 p. 34-41
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 村松 礼子, 望月 博之, 荒川 浩一, 徳山 研一, 森川 昭廣
    2005 年 19 巻 1 号 p. 42-47
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    日常診療上, 無治療, 無症状となった児でも気道過敏性や末梢気道閉塞が残存していることがある. そこで我々は, 臨床的寛解の児にメサコリンを用いた気道過敏性, および末梢気道閉塞を指標とした評価を行った. その結果, メサコリンへの気道過敏性は寛解となっても残る可能性が示唆された. また, 発作の訴えがなくても, 末梢気道閉塞が残存する児がみられた. それらの児の中には吸入ステロイドが有効であった児もおり, 末梢気道閉塞が残存する可能性が示唆された. 臨床的に寛解あるいは治癒していても機能的には不十分であることがあり, 治療のステップダウンを臨床のみで行うのは難しく, 適時呼吸生理学的学検査が必要と思われた. また. 自覚症状がなくてもこれらの検査で異常があった場合, 治療を始めてみて患児のQOLや呼吸機能の改善が認められるか, 確認することも必要と思われた.
  • 下条 直樹, 冨板 美奈子, Eduardo Campos, 山出 晶子, 佐藤 一樹, 西牟田 敏之, 河野 陽一
    2005 年 19 巻 1 号 p. 48-52
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 吉原 重美, 菅野 訓子, 山田 裕美, 小野 三佳, 福田 典正, 沼田 道生, 阿部 利夫, 有阪 治
    2005 年 19 巻 1 号 p. 53-59
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    クロモグリク酸ナトリウム吸入液 (以下DSCG) による治療を受けた重症気管支喘息患児の長期管理におけるアーリーインターベンション効果についてレトロスペクティブに調査した. 対象は, 発症時0~11歳の重症気管支喘息患児で, DSCG吸入を5年間実施した54例で, 発症から2年以内にDSCG吸入を開始した群を早期群 (全41例, 男37例, 女4例, 発症平均年齢1.8±1.4歳), 2年を超えて吸入開始した群を対照群 (全13例, 男7例, 女6例, 発症平均年齢2.2±1.2歳) として, 吸入開始後5年間にわたる治療経過を比較したところ, 症状点数, 治療点数, 喘息点数, 重症度推移, 救急外来受診回数, ステロイド導入率という指標で有意に早期群が改善しており, ネブライザーによるDSCG吸入でアーリーインターベンション効果が示唆された.
  • 岡畠 宏易, 辻 徹郎, 大黒 一成
    2005 年 19 巻 1 号 p. 60-64
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    平成4-15年に国立大竹病院小児科救急外来を受診した延べ13,784名, およびその内の喘息発作により受診した児2,019名を対象とし, 各月の全救急外来受診児数に対する喘息発作有症児数の割合について検討した. また, 当科で喘息に対して定期投薬を受けていた児での喘息発作による救急外来受診率の推移と定期投薬内容の変化との関係も検討した. 平成5年, 10年, 15年の月別救急外来受診児数に占める喘息発作有症児数の割合は, いずれの年も秋季にそのピークをみとめたが, 平成15年では, 年間を通しても, 秋季でも, 他の年に比較し有症児の割合の低下傾向をみた. 対象期間を2年ごとにまとめ, 各2年間の月間救急外来受診児数に占める喘息発作有症児数の割合の平均の検討では, 平成4-9年ころには16.8-19.6%であつた割合が, 以後徐々に減少し, 平成14-15年には7.9%となった. 秋季 (9-11月) のみの検討でも同様の推移を示した. 平成4-15年秋季に当科で喘息に対する定期投薬を受けていた児で, 喘息発作による救急外来受診を必要とした児の割合は, 平成4-5年28.0%, 平成8-9年26.0%, 平成14-15年10.2%で, 平成10年以後低下傾向をみた. ステロイド吸入薬の処方率 (使用率) の増加等, 喘息治療法の変化と救急外来を受診した喘息児の減少との関係が示唆された.
  • 伊藤 浩明, 森下 雅史, 山田 緑, 大島 美穂子, 坂本 龍雄, 田中 昭
    2005 年 19 巻 1 号 p. 65-68
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    ヤマイモは, 仮性アレルゲンを含む食品として知られているが, 一般臨床でIgE抗体測定ができなかったために, ヤマイモアレルギーに関する報告は少ない. 本稿では, ヤマイモ摂取により即時型アレルギー反応を認め, ユニキャップによりIgE抗体が陽性であった乳幼児7例を報告した. ヤマイモアレルギーの症例は, 顔全体から全身に及ぶ紅斑・蕁麻疹又は浮腫を認め, 2例で呼吸器症状 (咳嗽・喘鳴), 1例で消化器症状 (嘔吐・下痢) を認めた. 患児は, ヤマイモを含むかりんとうや焼いたヤマイモなど, 加熱された加工品にも反応した. 一方, IgE抗体陰性者7例で認められた誘発症状は口周囲の紅斑に限定されており, 仮性アレルゲンによるものと思われた. 以上より, ヤマイモ特異IgE抗体測定は, 真のアレルギーと仮性アレルゲンによる反応との鑑別に有用であると考えられた.
  • 神奈川 芳行, 海老澤 元宏, 今村 知明
    2005 年 19 巻 1 号 p. 69-77
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    目的; 食物アレルギーの実態調査について, 医療機関に来院した患者の原因物質等に関する調査は行われているが, 患者家族の食品の購買行動に着目した実態調査は充分には行われていないので, その実態を調査した.
    方法; 全国的な食物アレルギーの患者会の協力を得て, 会員家族1510家族に対して, 郵送による「食物アレルギー発症回避のためのアンケート調査」を実施し, 878家族, 計1,383名 (内アナフィラキシー経験者402名) の回答が得られた.
    結果; 食品の購入先は,「生協」「スーパー」,「自然食品店」の順である. 99%の家族では, 食品購入時に表示を確認している.「可能性表示」がなされた場合には, 原材料に含まれているものと解釈され, 購入を回避する可能性があると推察された.
    患者家族は, 表示内容からその食品中に含まれる食物抗原量を推定し, 食品を選択しているが, その情報提供の機会や内容は十分ではないと考えており, 今後, インターネットの活用など, 表示以外の方法を用いて, より詳細な原材料等の情報提供を必要としている.
  • 神奈川 芳行, 海老澤 元宏, 今村 知明
    2005 年 19 巻 1 号 p. 78-86
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    目的; 食物アレルギーの実態調査は, 医療機関に来院した患者の原因物質等に関する調査は行われているが, 患者側の行動に着目した原因食品の販売形態や発症場所, 発症時の対処方法に関する調査研究はないので実態調査を行った.
    方法; 全国的な食物アレルギーの患者会の協力を得て, 会員家族1,510家族に対して, 郵送による「食物アレルギー発症回避のためのアンケート調査」を実施し, 878家族, 計1,383名 (内アナフィラキシー経験者402名) の回答を得た.
    結果; アナフィラキシーの原因食品の販売形態は,「容器包装加工食品」,「店頭販売品」「レストラン (食堂) での食事」の順となっていた. 発症場所と販売形態の関係では,「自宅」で「容器包装加工食品」や「店頭販売品」による発生が最も多く, ほぼ毎日摂食している「学校給食」よりも「レストラン」での食事,「ファーストフード」での「店頭販売品」による発生が多い結果となった. アナフィラキシー発症時の軽快までの時間では, そば, 落花生が乳, 卵, 小麦よりも長く発症件数の多さの順とは異なっていた.
  • 2005 年 19 巻 1 号 p. 87-93
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 西間 三馨
    2005 年 19 巻 1 号 p. 94-95
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 向山 徳子, 有田 昌彦, 伊藤 節子, 宇理須 厚雄, 海老澤 元宏, 小倉 英郎, 河野 陽一, 近藤 直実, 柴田 瑠美子, 古圧 巻 ...
    2005 年 19 巻 1 号 p. 96-109
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    現在, 食物アレルギーによるアナフィラキシーに対するエピネフリン自己注射液 (商品名: エピペン注射液) の導入を目指して検討が進められている. その検討の一環として, 食物に起因するアナフィラキシー症状を経験したことがある患児の保護者 (回収サンプル数117) を対象にアンケートを実施した.
    その結果, 食物アレルギーの症状で最も多いのは全身性の発赤, かゆみ, じんましんなどの皮膚症状であり, 原因食物は卵が最も多かった. 食物を摂取してからアナフィラキシーショックを起こすまでの時間は約19分, アナフィラキシーショックが起こってから治療を受けるまでに要した時間は約30分であった. 救急車により運ばれた経験を持つ患児は約30%で, 救急車を使用した場合にも治療を受けるまでに約25分を要していた.
    一方, エピネフリン自己注射液については47.7%の保護者が認知していた. 食物アレルギーによるアナフィラキシーに対してもエピネフリン自己注射液の処方が必要と考える保護者は90%以上にのぼり, 約80%の保護者はその処方を受けたい意向を示した.
  • 2005 年 19 巻 1 号 p. 110
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
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