呼吸管理を要する無呼吸発作をきたしたミルクアレルギー児2例を経験した.
症例1, 生後40日の人工栄養児. 入院1週間前より痙咳, 無呼吸発作, チアノーゼ, 四肢蒼白を反復、IgE<10U/m
l, RAST score: 牛乳0, 卵白0. IgG
4抗体: 牛乳≦25U/m
l. ミルクによる直腸誘発試験: 誘発前好酸球 (-), 誘発後好酸球 (++) より陽性.
症例2, 生後30日の混合栄養児. 産院退院時よりミルク哺乳後, 無呼吸発作を反復, IgE<10U/m
l, RAST score: 牛乳2, 卵白0, IgG
4抗体: 牛乳≦25U/m
l.
2例とも短期間ではあるが人工呼吸管理を要し, ミルク除去後, 症状無く順調である. 乳児期早期の無呼吸発作には, 百日咳, 種々ウイルス感染症が知られているが, 乳児期早期の食物アレルギーでも年長児では起こりえないような重篤な症状を呈することがある. 乳児突然死症候群との関連を考慮した場合, 日常診療上注意が必要である.
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