日本小児アレルギー学会誌
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9 巻 , 1 号
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  • 武井 克己, 加藤 政彦, 望月 博之, 徳山 研一, 森川 昭廣, 黒梅 恭芳, 前田 昇三
    1995 年 9 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    気管支喘息患児6例の末梢血多核白血球を用いて, マクロライド系抗生物質である roxithromycin (RXM) の superoxide (O2-) 産生能に及ぼす影響を検討した. 方法としてO2-に特異性が高いウミホタル・ルシフェリン誘導体 (MCLA) を用いた化学発光法を使用した. その結果, RXMはO2-産生を治療濃度で抑制するという結果を得た. また, 抑制率は化学発光の際に使用する刺激剤により異なることが観察された.
  • 品川 洋一, 大国 寿士, 飯倉 洋治, 松永 貞一
    1995 年 9 巻 1 号 p. 6-13
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    アトピー性皮膚炎 (atopic dermatitis: AD) の患児の皮膚から細菌培養を行い, ADの重症度, 分離細菌種並びに食物アレルギーとの関係を検討した. 対象は0才から6才未満のAD児76名で合計95検体から培養をおこなった. その結果ブドウ球菌 (Staphylococcus sp.: ブ菌) は95検体中73検体 (76.8%) に, そのうち黄色ブドウ球菌 (Staphylococcus aureus: 黄色ブ菌) は56検体 (58.9%) に, 表皮ブ菌 (Staphylococcus epidermidis) は20検体 (21.1%) にそれぞれ検出された. 卵アレルギーのある患児55検体中49検体 (89.1%) にブ菌が, 40検体 (72.7%) に黄色ブ菌が検出されたが, 卵アレルギーのない患児では40検体中ブ菌は24検体 (60.0%) に, 黄色ブ菌は16検体 (40.0%) に検出されただけであり, 卵アレルギーを有するAD児の皮膚よりブ菌, 黄色ブ菌が有意に高率に分離された (P<0.05, P<0.01). この傾向は特に乾燥した病巣部位において黄色ブ菌で有意に認められたが, ブ菌では有意差は認められなかった. 湿潤した部位では卵アレルギーに関係なく乾燥した病巣部位に比べて, ブ菌並びに黄色ブ菌が有意に高率に分離された.
  • 加野 草平, 畠添 路世, 小田嶋 博, 西間 三馨
    1995 年 9 巻 1 号 p. 14-22
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    喘息死の危険因子を非発作時の肺機能の面から検討した. 当院小児科にて経験した喘息死の症例16例 (喘息死群: 男10例, 女6例, 平均年齢14.7±4.9歳, 罹病期間12.8±5.9年), 1988~1991の間にチアノーゼを呈する大発作にて入院した症例49例 (大発作群: 男29例, 女20例, 平均年齢15.2±5.2歳, 平均罹病期間11.9±4.9年), ほとんど入院歴なくコントロールが良好な症例84例 (軽症群: 男56例, 女28例, 平均年齢13.1±4.4歳, 罹病期間9.6±4.8年) の3群について, 非発作時の肺機能について検討した. 肺機能の測定時期は, 喘息死群では死亡前19.7±12.5カ月, 大発作群では大発作前4.3±3.8ヵ月であった.
    喘息死群, 大発作群, 軽症群のFEV1.0%は, それぞれ, 67.3±11.3%, 70.0±11.9%, 81.6±8.0%で, 大発作群において有意に低下していた (p<0.05). %V50はそれぞれ, 43.6±13.6%, 46.1±21.6%, 70.5±20.2%で喘息死群, 大発作群において有意に低下していた (p<0.05). %PEFは, それぞれ, 89.9±27.6%, 89.8±24.3%, 100.3±21.3%で, すべての群において, 平均値では80-100%の正常域にあったが, 大発作群では軽症群と比較して有意に低下していた (p<0.05). 喘息死群において, 死亡前1年間発作入院がなく, ステロイド薬の投与を必要としなかった6例の%PEF, FEV1.0%, %V50は, それぞれ, 94.7±17.7%, 74.7±7.1%, 49.5±10.2%であった. 罹患年数と肺機能の関係に関しては, 大発作群において罹患年数とFEV1.0%, %V50との間に有意の負の相関を認めた.
    以上の結果より, 非発作時の V-V curve を含めた肺機能の測定は, 病状を判断する上で有用であり, 閉塞性変化が経年的に悪化せず改善してくる症例では, 喘息死の risk は少なくなることが推測された.
  • 岩崎 栄作, 馬場 実, 上野川 修一, 榎本 淳, 戸塚 護, 小西 奈緒, 木本 実
    1995 年 9 巻 1 号 p. 23-31
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    食物アレルギー患児10例を対象に, 大豆蛋白を酵素分解して得られた大豆ペプチド (ハイニュートD3; 不二製油) を利用した飲料を投与し, 栄養管理の面から有用性を検討した. 大豆ペプチドの平均ペプチド鎖長は5.2, 遊離アミノ酸は1.0%であった. 大豆ペプチドの特異的IgE抗体の結合能は大豆蛋白に比較して有意の低下 (p<0.001) が認められた. 対象患児10例のうち, 試験飲料によって2例に発疹, 〓痒などの反応を認めたが, 8例は長期投与が可能であった. 1日1缶 (200g, 蛋白含量6g) を3カ月間以上, 継続投与した結果, 栄養学的指標の血液ヘモグロビン, 血清総蛋白, アルブミンは有意に改善し, 身長と体重の標準偏差値は全般的に順調な体重増加が認められた. 投与期間を通して, 大豆ペプチド飲料によるアレルギー症状の悪化は認められず, 長期間飲用による副作用を認めなかった. また, 一般血液検査, 生化学検査, 尿検査に異常を認めず, 患児ならびに保護者の評価は風味面 (おいしさ) を含めて良好であった.
  • 西間 三馨, 佐々木 聖, 根本 紀夫, 杉本 日出雄, 西牟田 敏之, 久田 直樹, 小林 伸雄, 熊本 俊則, 岡田 文寿, 津田 恵次 ...
    1995 年 9 巻 1 号 p. 32-39
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    空気清浄機付ブース (マイトフリーブース: MFB) の喘息発作抑制効果を多施設二重盲検交互試験で長期入院中のアトピー型喘息児17例を対象に検討した.
    1. 対象の寝室と床のダニ数は平均1,095匹/g, 1,050匹/gと多く, フィルターに大量のダニ抗原が捕集された.
    2. 有用以上は52.9%であった (対照23.5%).
    3. MFB使用群の自宅外泊発作は入院中と変わらず, 換気機能検査でも外泊前後で変化はなかった. 一方, 対照群では外泊中に発作が増悪し換気機能も有意に低下した.
    以上よりMFBは自宅で発作の多発するアトピー型気管支喘息の治療管理にとって有用な機器と考えられた.
  • 小田島 安平, 永山 洋子, 鳥羽 岡, 船橋 茂
    1995 年 9 巻 1 号 p. 40-45
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    アレルギー患児272名の身長と体重について調査を行った.
    1. アトピー性皮膚炎が重症になるとともに身長SDスコアも低下した.
    2. アトピー性皮膚炎の重症度別にみると, 年齢の高い例, 食物制限を行っていない例, 牛乳に対するIgE RAST陽性な例に身長SDスコアが低い傾向が認められた.
    3. 気管支喘息の重症度と身長および体重の発育との間には特定の関係は認められなかった.
    以上, アトピー性皮膚炎が重症化するとともに身長SDスコアが有意に低くなった. その原因については腸管における吸収障害, かゆみによるストレスや睡眠障害, 外用ステロイド剤の影響等が考えらる. 特に重症のアトピー性皮膚炎に関しては, 身長発育に遅れがでることを留意して, 適切な食事指導や外用ステロイド剤の適切な使用のほかに環境の整備, スキンケア, 抗アレルギー剤の使用等をかみ合わせた総合的な治療が必要である思われた.
  • 森川 みき, 市川 邦男, 岩崎 栄作, 伊藤 わか, 在津 正文, 渡邊 美砂, 増田 敬, 宮林 容子, 山口 公一, 遠山 歓, 向山 ...
    1995 年 9 巻 1 号 p. 46-53
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    アミノフィリン持続点滴療法を施行した2歳未満 (2カ月~23カ月) の乳幼児気管支喘息96例 (気管支喘息疑い, 細気管支炎を含む) を対象に, テオフィリンクリアランスに影響を与える諸因子について検討した. テオフィリンクリアランスは加齢とともに上昇し, 6カ月以下の児では7カ月以上の児に比較して有意に低値であった. テオフィリンクリアランスの単変量解析の結果, 下痢を合併する群に有意に低値であった. 発熱群, 嘔吐群ではクリアランスの低下が認められたが統計学的には有意でなかった. アイテムに性別, 月齢, 体重, 発熱, 下痢, 嘔吐の6項目を選択した多変量解析の結果, テオフィリンクリアランスに影響を与える重要な因子は, 月齢, 下痢, 発熱の有無であると考えられ, 低月齢, 下痢, 発熱を有する症例ではテオフィリンクリアランスが低値を示す傾向が認められた.
    2歳未満の児にアミノフィリン持続点滴療法を施行する際は, 血中濃度のモニタリングを十分に行い, 患児の月齢, さらに下痢, 発熱の有無について考慮する必要があると考えられた.
  • 日本小児アレルギー学会・喘息死委員会
    1995 年 9 巻 1 号 p. 54-66
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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