日本小児循環器学会雑誌
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28 巻 , 6 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
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巻頭言
Review
  • 山本 裕介, 山岸 正明, 宮崎 隆子
    28 巻 (2012) 6 号 p. 295-305
    公開日: 2012/11/26
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    2002年より当教室が右室流出路再建用の人工弁として開発・臨床応用してきたexpanded polytetrafluoroethylene(ePTFE)製3弁付きconduitは, 特に逆流の制御において長期にわたり良好な弁機能を維持するとともに, その再手術回避率は種々の人工弁と比較して優れていることが, 国内多施設共同臨床研究によって示された. この背景として, 石灰化や免疫拒絶反応を回避するePTFE素材の高い生体適合性があり, 免疫活性の高い乳幼児への適用においては特に有利であると考えられただけでなく, 大動脈のバルサルバ洞を摸したbulging sinusと, 半月弁の弁尖形状に倣って扇型(fan-shepe)にトリミングされた弁尖の, それぞれの流体力学的効果が良好な弁機能に寄与することが, 小児右心系模擬回路を用いた実験的検討によって示され, 上記の臨床成績を理論的に裏打ちするものと考えられた.
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原著
  • 木戸 高志, 岸本 英文, 川田 博昭, 盤井 成光, 小澤 秀登, 萱谷 太, 稲村 昇, 濱道 裕二, 河津 由紀子, 石井 良
    28 巻 (2012) 6 号 p. 306-310
    公開日: 2012/11/26
    ジャーナル フリー
    背景:扁桃肥大は小児の上気道狭窄の最多原因であり, 上気道狭窄による低酸素血症, 高二酸化炭素血症は, 肺動脈圧の上昇, 慢性肺性心を惹起させる可能性からFontan循環に悪影響を及ぼす可能性がある.
    対象:1993年から2009年までの, いわゆるFontan trackにのった全207例中, 扁桃腺摘出術(以下, 扁摘)を行った9例.
    方法:扁桃肥大を合併し上気道狭窄が疑われるFontan candidateおよびFontan術後患者に対する扁摘の臨床的効果を, 扁摘前後の, 経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2), 扁摘前後に心臓カテーテル検査を行った4例での, 動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2), 平均肺動脈圧(mPAP)を用いて検討した.
    結果:9例中8例はFontan手術に到達し, 1例は両方向性Glenn術後Fontan待機中である. 扁摘前後のSpO2は, 術前81±7%から術後85±6%に, 全例で上昇した. 扁摘の前後でPaCO2は, 術前41±4 mmHgから術後37±4 mmHgに, 1例を除いて低下し, mPAPは, 術前22±12 mmHgから術後13±4 mmHgに, 全例で低下した.
    結論:扁桃肥大を合併し上気道狭窄が疑われるFontan track症例に対する扁摘は, 肺血管抵抗を低下させた可能性があり, Glenn・Fontan循環を改善させることが示唆された.
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症例報告
  • 宇野 吉雅, 森田 紀代造, 山城 理仁, 木ノ内 勝士, 山本 裕介, 成瀬 瞳, 橋本 和弘
    28 巻 (2012) 6 号 p. 315-319
    公開日: 2012/11/26
    ジャーナル フリー
    症例はDown症の3カ月, 男児. 胎児心エコー検査にて完全型房室中隔欠損症(c-AVSD)と診断後, 在胎38週2日2,387 gにて出生した. 生後2カ月時の術前心臓カテーテルおよび心エコー検査では一側心室低形成や共通房室弁狭窄所見は認められなかったが, 左室内の両乳頭筋サイズに著明な不均衡所見を認め, single papillary muscleが疑われた. その後房室弁逆流, 心不全所見の増強を認め, 生後3カ月, 体重3.73 kgにて心内修復術施行となった. 手術診断はRastelli A型のc-AVSD, 術中所見では左側房室弁の腱索は共通前尖後尖ともに全て単一の乳頭筋に付着しており, 通常のcleft閉鎖では心内修復術後parachute型僧帽弁(PMV)の血行動態が懸念された. このため手術ではtwo-patch methodにて欠損孔閉鎖のうえ, 左側房室弁の共通前尖後尖間にapposition zoneを形成するように留意して体表面積の正常弁口径90%にてcleft基部のみの修復を行った. 術後は一時的にNO使用と両側の胸水貯留を認めたが, 心機能および左側房室弁機能は良好に経過した. 単一乳頭筋によるparachute型左側房室弁形態を伴う完全型房室中隔欠損症では, 心内修復にあたり術後の弁狭窄を回避し良好な房室弁機能を維持するために修復方法を慎重に検討することが重要と考えられた.
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  • 吉澤 康祐, 藤原 慶一, 今井 健太, 大野 暢久, 坂崎 尚徳, 佃 和弥
    28 巻 (2012) 6 号 p. 320-325
    公開日: 2012/11/26
    ジャーナル フリー
    第5大動脈弓は稀な血管異常であり, 無症状であることが多い. 第4大動脈弓離断を合併した第5大動脈弓縮窄に対する手術を2例経験した. 1例目は生後9日(女児)で動脈管閉鎖によるショックで発症し, 同日緊急手術を行った. 再建は拡大大動脈弓吻合法で第4大動脈弓と下行大動脈の直接吻合を行った. 2例目は2歳1カ月の女児で, 心雑音で当院へ紹介された. 第4大動脈弓と第5大動脈弓を側々吻合して, そこへ下行大動脈を吻合した. 術後それぞれ1年11カ月および2年6カ月が経過し, 2例ともに吻合部狭窄を認めず経過良好である.
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  • 渡辺 健一, 黒嵜 健一, 宮崎 文, 北野 正尚, 渡辺 健, 大内 秀雄, 山田 修
    28 巻 (2012) 6 号 p. 328-333
    公開日: 2012/11/26
    ジャーナル フリー
    アプリンジンは心機能抑制が少なく, QT延長作用もほとんどないことから比較的使用しやすい抗不整脈薬の一つであるが, 小児期特に新生児期から乳児期早期の報告例は少ない. 今回, 新生児期から乳児期早期の術後上室頻拍3例および構造異常を伴わない異所性心房頻拍1例に対し, 発作の停止および予防を目的としてアプリンジンを使用した. 4症例のうち異所性心房頻拍1例でアプリンジンが有効であった. アプリンジン血中濃度は, 投与量は2~3 mg/kgと多かったが有効血中濃度以下の例がほとんどであった. 1例で副作用による肝機能障害が疑われたが重篤な副作用は認めなかった. アプリンジンは乳児期早期の異所性心房頻拍を含めた上室頻拍に対する治療薬の選択肢の一つとなることが示唆された.
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