本研究では高周波水晶振動子の作製を目的に, 両面機械研磨仕上げ後の水晶ウエハに数値制御プラズマCVM加工を施すことで, 水晶ウエハの厚さの均一化ならびに薄片化を実現する. 本報では, 水晶ウエハに存在する厚さムラのうちの長周期形状誤差成分を短時間に修正することが可能な円筒型回転電極を用いた数値制御加工を行った. 先ず, 数値制御加工の重要な基本データとなる単位時間当たりの加工痕形状 (以下、単位加工痕形状) について検討した. 空間分解能が高く効率的な数値制御加工を行うためには, 加工速度を低下させずに長さの短い単位加工痕形状が必要であり, これを得る最適な加工パラメータを検討した. 次に, この加工パラメータに基づいて数値制御加工を行った結果, 加工前にPV値174nm, 標準偏差47nmであった板厚ムラが, 加工後にはPV値67nm, 標準偏・差16nmと大きく改善することができた.
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