体力科学
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17 巻 , 3 号
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  • 大和 真
    1968 年 17 巻 3 号 p. 65-82
    発行日: 1968/09/01
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    重量挙競技の一流選手を対象にしてプレス, スナッチおよびジャークの三種目の動作分析をおこなうとともに体力測定値, 競技記録などの年次的変遷を追求し, 国際的な競技会における競技記録などを資料に加えて比較検討し, 大要次のごとき結果を得た。
    1.プレス種目では, 競技記録は経年的に増加が認められたが, 動作分析の結果においては全体的にはとくに指摘されるべき著しい変化は示されなかった。
    2.プレス開始時の速度の変化がやや経年的に増加の傾向を示しており, 他との関連よりみて技術的な面では変改があり, プレス開始時の起動力の補助的な動作を下肢に求める傾向が認められた。
    3.スナッチ種目においては, 重量の増加に伴いS.P点通過前の速度が大きいことが望ましいという関係は必ずしも認められなかった。
    4.ジャンプバック距りは, 対象者の大部分が6競技会を通じて15cmより25cmの間に収斂していた。
    5.ジャーク種目においては, 各時点間での加速性にかなりの差がみられ一定の傾向は見出せなかった。
    6.躯幹角においても, KAでもその角度が僅かではあるが経年的に増加がみられたことは, 技術的な面の向上の結果を推定させた。
    7.三種目において, クリーン動作中におけるS.P点での躯幹角, 即ち, A.H.J.はスナッチ, プレス, ジャーク種目の順で大きくなっていた。S.P点通過前後の速度の変化は, その角度と逆の関係を示した。
    8.筋力, 努責圧, 反復横跳, ハーパードステップ, 垂直跳, 柔軟度および体型指数には特徴的な変化はみとめ得なかった。
    9.競技記録のトータルにおいては, 経年的にかなりの上昇が認められ, 併せて選手間での差が小さくなっていることが認められた。
    10.競技記録の三種目での各々の増加の割合は, プレス, ジャーク, スナッチ種目の順となっており, プレス種目に対して後二者は同程度の増加が認められた。
    11.国外も含めて競技記録と挙上点数の変遷では, 経年的にはかなりの増加が認められたが, 国内の増加の割合は高く, 国際的な水準に接近してきた。
    12.経年的な記録の上昇率は, 国内では三種目とも前回の増加率を僅かつつ上廻って上昇していたが, 国外ではスナッチ種目の割合が経年的に他の二者に比して小さくなりつつある傾向が認められた。
    13.体重1kg当りの挙上重量は1960年に示されたものに比較して, その増加の割合は最小で約104%, 最大で約113%の値が示されており, 重量級になるに従ってその割合が大きい傾向が認められた。
  • 小野 三嗣, 杉山 〓平, 森下 芳郎, 山本 直道, 石井 令三
    1968 年 17 巻 3 号 p. 83-90
    発行日: 1968/09/01
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    剣道及び柔道の高段者各々10名宛の身長, 体重, 胸囲, 上肢長, 前腕長, 上腕囲, 前腕囲, 大腿囲, 下腿囲, 背筋力, 握力, 垂直跳, 反復横とび, 体前屈のほか, Schwabの変法による上肢の計測を行なった結果, 次のような所見を得た。
    1) 身長, 上肢長, 前腕長, 背筋力, 握力, 垂直跳, 反復横跳, 体前屈には, 柔道, 剣道選手間に有意の差は無かった。
    2) 体重, 胸囲, 上腕囲, 前腕囲, 大腿囲, 下腿囲では柔道選手の方が剣道選手より大きかった。
    3) 柔道選手の四肢周囲値では左右差がなかったが, 剣道選手では下肢周囲値では差が無いが, 上腕囲, 前腕囲は右の方が大きかった。しかしSchwab法による面積推計値での左右差は無かった。
    以上の諸事実から, 剣道トレーニングの効果のあらわれ方の特異性について考察し, 併せて鍛錬効果の判定上の注意点にも言及した。
  • 小野 三嗣, 杉山 〓平, 森下 芳郎, 山本 直道, 石井 令三
    1968 年 17 巻 3 号 p. 91-101
    発行日: 1968/09/01
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    4才から76才までの女子1290名の身長, 体重, 皮脂厚 (腹部・上腕部・背部) , 全身反応時間, 左右握力, 時間肺活量, 体前屈を測定した。そのうちの一部被検者については上記の各項目のほか上腕囲, 前腕囲, 手頸囲, 下腿囲, 足頸囲, 胸囲, 坐高, 上体そらし, 垂直跳を行わせた。その結果次のような結論を得た。
    1) 皮脂厚は加令にともなって増大する。その程度は腹部が最高であり, ついで背部, 上腕部の順となる。
    2) 垂直跳能力は20才以降加令にともなって著明に減少するが, 全身反応時間の延長傾向は軽度である。
    3) 最大肺活量, 一秒肺活量も20才以降加令に従って著明に減少するが, 一秒率の変化は著しくない, 胸囲にも変化がみられない。
    4) 20才以降の前腕囲は著変がないが, 握力は, 加令に従って著しく低下する。
    5) 全身反応時間とローレル指数との間には相関が認められない。
    6) 体前屈は年令によって一定の変化を示さず, 皮脂厚との相関は認められない。
    7) 上体そらしは20才以降加令によって減少する傾向を示すが, 同一年令層の場合, 皮脂厚との間に正相関的傾向がみられる。
    8) 体密度, 活性組織量, 比活性組織量は15~17才で最高となり, 以降逐次低下する傾向を示す。
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