1) 昭和23年10月25日正午より26日正午迄の, 山梨縣立甲府一高生27名の24時間強歩につき, 行程中3ヵ所で脈搏数, 血圧, 肺活量, 握力, 空間定位法, 膝蓋腱反射閾値, 尿及び唾液のPH, 尿蛋白, 血尿の変化, 並びに顔貌その他一般的疲労状態, 参加者の体力概要につき調べて見た。
2) 個々の観察から, 強歩の結果強度の疲労状態にあると推察せられるが, 強歩それ自体の負荷より受ける生理学的危険閾は, 1時越えても被験者の競技に対する自由により調節せられる。これはこの強歩が充分な注意と指導を以って行われれば, 大して危険な蓮動競技ではないことを示すものであろう。
鉛優秀なる成績を挙げたものは, 從来知られていたように比較的体重の重くなく, 又“最小限項目に依る体力判定法”の概評による「良」及び「普通」に属するものが多いようであった。
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