肉体的運動, 特に意志的耐久性を要する運動負荷の際, 肉体的活動の中樞神経系に及ぼす影響及び中樞神経系の異常な興奮の大腦皮質機能に及ぼす影響を分析した。
1) 自転車Ergometer, 1分間70回転, 負荷重量7kgで5分, 10分, 20分30分の運動負荷を与えると, 連続反応時度数分布曲線のmodeは運動后右方に転位し, その後30分の休養をとると運動負荷前のそれよりも左方に移動すろ。
2) 度数分布曲線よりみると, その変異及び二双性の出現は, 運動負荷5分竝びに30分間が著しかつた。他の運動負荷時間では, 時間の長さに比例して変化が大となつた。
3) 腦波の運動后に於けろ様相は, α波の減少及びβ-波の出現が著しくなり, 基線の動搖と共に腦波の乱れが見られた。この状態は.所謂精神疲労の型に類似していろが, 30分休養をとると再びα-波の出現が著しくなり, 運動以前よりも振巾も大となる傾向であつた。
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