日本門脈圧亢進症学会雑誌
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7 巻, 3 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 豊永 純, 於保 和彦
    2001 年 7 巻 3 号 p. 122-128
    発行日: 2001/11/30
    公開日: 2012/09/24
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  • 北川 靖, 大原 秀一, 杉山 幸一, 岩崎 隆雄, 田辺 暢一, 下瀬川 徹
    2001 年 7 巻 3 号 p. 129-134
    発行日: 2001年
    公開日: 2012/09/24
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    当科にて胃静脈瘤に対してB-RTOを行った20例を対象に, B-RTO時の左胃静脈 (LGV) の発育形態と, その後の食道静脈瘤 (EV) の出現・増悪の関連についてEUSを用いて検討した.B-RTO後EVが出現・増悪した11例 (55%) 中治療を必要とした症例は5例 (25%) であった.EUSによるLGVの発達程度とEVの経過は相関し, LGVが発達しているほどEVは増悪しやすい傾向を示した.またLGVが発達していてもEVが増悪しないものがあり, このような症例では, 消化管壁外のみを走行する側副血行路を形成していた.EUSによるLGVを中心とした門脈血行動態の検討から, B-RTO後のEV増悪の予測が可能と考えられた.
  • 伊藤 都, 藤井 真理, 中野 茂, 片桐 正人, 蜂矢 朗彦, 三木 一正
    2001 年 7 巻 3 号 p. 135-139
    発行日: 2001年
    公開日: 2012/09/24
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    肝類洞の微小循環の調節にアンギオテンシンIIが関与し, その拮抗剤を肝硬変患者に投与すると門脈圧が降下したと報告されている.そこで, われわれは12例の門脈圧充進症を伴う肝硬変患者にカンデサルタンシレキセチル4mg/日を経口投与し, 超音波パルスドプラ法で門脈血流の変化を検討した.カンデサルタン投与2週間後, 前値と比べて門脈最大血流速度は16.7±5.6から22.9±6.7cm/sへ増加し (p<0.05), 門脈血流も約15%増加した.また, うっ血係数は0.094 ± 0.038から0.063±0.033cm・sへ低下した (p<0.05).血清アンモニア値, ICGR15, 値も投与後それぞれ有意に低下した (p<0.05).以上の結果より, カンデサルタン投与で肝類洞抵抗が低下し, 門脈流入血流量が増加したと考えられた.このため, 側副血行路の血流低下や肝機能の改善が期待できると示唆された.
  • 萩原 優, 二川 俊二, 鈴木 博昭, 高瀬 靖広, 幕内 博康, 小原 勝敏, 北野 正剛, 三條 健昌, 三好 博文, 村島 直哉, 米 ...
    2001 年 7 巻 3 号 p. 140-145
    発行日: 2001年
    公開日: 2012/09/24
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    日本門脈圧尤進症学会では高度食道静脈瘤に対する予防的内視鏡的硬化療法が静脈瘤出血と生命予後にどのように影響するかを調べる目的で肝硬変合併高度食道静脈瘤症例にprospective randomized control studyを施行した.登録期間は1993年8月1日より1997年6月30日までとし, 合計39例 (対照群39例, 治療群40例) が登録され, 最低42カ月の観察期間を置いた.結果は静脈瘤出血が対照群では10例, 治療群では3例であった.Kaplan-Meier法による非出血率は対照群68%, 治療群92%であったが, 統計学的な有意差はなかった (p = 0.057).出血死は両群共に2例であった.5年累積生存率をKaplan-Meier法で検討すると対照群58%, 治療群61%でやはり有意差はなかった (p = 0.61).今回の結論は食道静脈瘤に対する硬化療法は静脈瘤出血に対しては予防効果があるが統計学的には有意差がなく, 予防的硬化療法の食道静脈瘤に対する臨床的意義は見出せなかった.
  • 中野 一永, 太田 秀二郎, 児島 邦明, 深澤 正樹, 別府 倫兄, 二川 俊二
    2001 年 7 巻 3 号 p. 146-151
    発行日: 2001年
    公開日: 2012/09/24
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    門脈圧亢進性胃症 (PHG) の背景因子について, 門脈圧亢進症の基礎疾患, 静脈瘤の程度, 門脈血行動態, また各種静脈瘤治療前後の状態について検討を加えた.PHGは門脈圧亢進症380例中, 208例 (54.7%) に認められ, 肝外門脈閉塞症例, Child C群, 短絡路がない症例や左胃静脈が遠肝性, 両方向性血流方向の症例などで高頻度であった.また部位別にみると胃静脈瘤単独の症例で多くみられ, 食道静脈瘤では形態が高度になるとsevere PHGの出現率も多い傾向がみられた.一方, 食道静脈瘤の治療前後で検討すると, EISよりも直達手術後にPHGが改善する傾向がみられた.以上の結果から門脈圧亢進に起因する胃粘膜のうっ血がPHGの発生や進行に深く関与している可能性が示唆された.したがって治療に関しては血行動態を検討し, 胃粘膜に及ぼす影響にも配慮して治療法を選択する必要があると考えられた.
  • 織畑 剛太郎, 太田 秀二郎, 児島 邦明, 深澤 正樹, 別府 倫兄, 二川 俊二
    2001 年 7 巻 3 号 p. 152-157
    発行日: 2001年
    公開日: 2012/09/24
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    門脈圧亢進症157例に対して大腸内視鏡検査を施行したところ, 大腸静脈瘤の発生頻度は157例中30例 (19%) であった.肝外門脈閉塞症 (EHO) で11/21 (52%) ととくに高頻度に認められた.肝硬変症 (LC) 2例, EHO4例, 原発性胆汁性肝硬変症 (PBC) 2例の計8例で大腸静脈瘤破裂をきたした.さらに大腸静脈瘤破裂症例7症例に対して腹部血管造影検査を施行し, 血行動態を検討したところ, 4症例において静脈瘤の部位に一致してarteriovenous malformationを認め, このうちの3症例はEHOであった.破裂症例に対して結腸切除術, 経肛門的静脈瘤結紮術, 内視鏡下硬化療法を施行した.各種治療法の向上により門脈圧亢進症の長期生存の可能性が高まったことから, 本症における大腸静脈瘤の頻度は, ますます増加することと考えられ, 厳重な経過観察と適切な治療法の選択が必要であると考えられた.
  • 松本 敏文, 其田 和也, 甲斐 成一郎, 武内 裕, 荒巻 政憲, 板東 登志雄, 川野 克則, 北野 正剛
    2001 年 7 巻 3 号 p. 158-162
    発行日: 2001年
    公開日: 2012/09/24
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    症例1は52歳男性.アルコール性慢性膵炎による左側門脈圧亢進症で胃静脈瘤出血を認めた.硬化療法にて一時止血した後, 膵体尾部切除・脾臓摘出術および胃上部大弯血行郭清を行った.症例2は38歳男性.アルコール性慢性膵炎による左側門脈圧亢進症で胃体上部大弯側の胃静脈瘤出血を認めた.待期的に脾臓摘出術および胃大弯血行郭清を施行し胃静脈瘤の消失を認めた.症例3は61歳女性.膵頭部癌にて膵頭十二指腸切除・門脈合併切除術を施行した.術後4カ月めに胃空腸吻合部に静脈瘤出血を認め, 部分的脾動脈塞栓療法 (PSE) を施行し静脈瘤は消失した.当科で経験した左側門脈圧亢進症により胃静脈瘤出血例をきたし治療しえた3症例を報告した.本疾患による静脈瘤出血の治療には手術療法が有用で, 長期予後が望めない症例にはPSEも選択肢の1つになりうると考えられた.
  • 2001 年 7 巻 3 号 p. 163-173
    発行日: 2001/11/30
    公開日: 2012/09/24
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  • 2001 年 7 巻 3 号 p. 175-187
    発行日: 2001/11/30
    公開日: 2012/09/24
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