はじめに:腰椎疾患術後患者のOswestry Disability Index(ODI)とCoronavirus disease 2019(COVID-19)に対する恐怖感との関連性を調査した.
対象と方法:対象は,腰椎変性疾患に対して手術を施行した者とした.外来診察時に年齢,性別,BMI,術後日数,術式(固定術,除圧術),固定椎間数,緊急事態宣言下の有無,精神的健康度,感覚障害の有無,Functional Reach Test(FRT),30秒椅子立ち上がりテスト(CS30),腰痛,下肢痛,COVID-19に対する恐怖感を評価できるThe Fear of COVID-19 Scale(FCV-19S),脊椎矢状面アライメント[SVA,LL,PI,PT,TK,SS]を測定した.統計解析は多変量解析を行った(有意水準は5%).
結果:多変量解析の結果,ODIに関連する要因としてFRT(p<0.001,β=-0.45),腰痛(p=0.005,β=0.28),FCV-19S(p=0.004,β=0.28)の順に抽出された(寄与率45%).
結語:COVID-19に対する不安が腰椎変性疾患術後患者のODIに関連することが示された.
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