Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
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Editorial
原著
  • 井上 太郎, 宮入 祐一, 伊藤 大貴
    2026 年17 巻4 号 p. 732-737
    発行日: 2026/04/20
    公開日: 2026/04/20
    ジャーナル フリー

    はじめに:本研究の目的は,当院における化膿性脊椎椎間板炎患者の特徴を後ろ向きに調査し,高位別の特徴を把握することである.

    対象と方法:2018年1月から2023年6月に化膿性脊椎椎間板炎の診断にて当院で治療された58名(男性34名,女性24名)を対象とした.平均年齢は71.2歳(39~90).罹患高位は頚椎12名,胸椎10名,腰椎36名.硬膜外膿瘍,神経障害,緊急手術の有無について,高位別(頚椎,胸椎,腰椎)に検討した.

    結果:58名中,退院時に51名が治癒,1名が不変,6名が死亡した.起因菌はMSSAが最多だった.硬膜外膿瘍を21名に認め,頚椎で高率だった.神経障害を15名に認め,頚椎で高率,腰椎で低率だった.緊急手術は7名に施行され,腰椎で低率だった.硬膜外膿瘍合併例21名において,神経障害は腰椎で低率であり,緊急手術は胸椎で高率に施行された.神経障害合併例13名において,ほぼ全例に硬膜外膿瘍の合併を認め,胸椎全例に緊急手術が施行された.

    結論:頚椎,胸椎レベルで硬膜外膿瘍を合併した症例は神経障害の発生に特に注意が必要である.

  • 伊藤 大貴, 井上 太郎, 宮入 祐一
    2026 年17 巻4 号 p. 738-743
    発行日: 2026/04/20
    公開日: 2026/04/20
    ジャーナル フリー

    目的:急性期脊椎硬膜外膿瘍患者の治療,転帰について後ろ向きに検討することである.

    対象:2018年1月から2023年3月までに神経症状を呈し当院で治療を行った急性期頚胸椎硬膜外膿瘍の患者12例を対象とした.平均年齢は62歳(39~85歳).発症高位は頚椎6例,胸椎6例だった.

    結果:頚椎6例全例(100%)に神経症状を認め,四肢麻痺3例,上肢運動障害2例,上肢しびれ1例だった.胸椎6例中4例(77%)に神経症状を認め2例は両下肢完全麻痺,2例は両下肢重度不全麻痺だった.頚椎で3例,胸椎で5例が歩行不能だった.緊急手術は7例(頚椎3例,胸椎4例)に施行され頚椎1例に前方固定術,6例は後方除圧術が施行された.胸椎の3例に後日後方固定術が追加された.最終経過観察時,入院時独歩不能の8例のうち,頚椎の3例中2例は独歩可能となったが,胸椎の5例はいずれも独歩不可能だった.

    結論:重度の神経障害を呈している場合は早期に外科的治療を考慮すべきである.しかし今回,早期の外科的介入により頚椎発症は比較的神経障害の予後は良好だったが,胸椎発症では良好とは言えなかった.

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