はじめに:超高齢社会の到来に伴い骨粗鬆症に対する薬物治療の重要性が高まっているが,骨粗鬆症性椎体骨折に対する全国規模の研究は限定的である.本研究の目的は,後期高齢者の大規模レセプトデータを用い椎体骨折前後の骨粗鬆症薬物治療状況について調査することである.
対象と方法:対象はDeSCヘルスケア社が提供する後期高齢者データベースから抽出した,75歳以上の骨粗鬆症性椎体骨折患者とした.骨折前後の骨粗鬆症治療薬の処方状況等の記述疫学研究を行った.
結果:椎体骨折患者265,301名(平均年齢:84.2歳,女性:72.9%)が抽出された.骨粗鬆症治療薬の処方割合は骨折前:44.6%,骨折後:50.3%であった.骨粗鬆症治療薬内訳は,骨折前は投与なしが最多で(55.4%),続いて活性型ビタミンD3(27.8%),ビスホスホネート(21.7%)であった.骨折後は投与なしが最多で(49.7%),続いて活性型ビタミンD3(31.5%),ビスホスホネート(21.8%)であった.
結語:後期高齢者の椎体骨折患者において,骨折後に骨粗鬆症薬物治療率の上昇が認められるものの依然不十分であった.
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