【緒言】メサドンを外来で処方開始後に, 看護師による服薬指導, 精神的支援などを行うことで良好な疼痛管理を得た1例を報告する.
【症例】60歳代, 男性, 膵がん, 多発肝・骨転移. 抗がん剤投与中, オキシコドンによるがん疼痛管理が不良のため, 緩和ケアチームに紹介された. メサドンへの変換が有効と考え, 緩和ケア内科医に紹介, 投与開始前から投与15日目の用量調節完了まで, 緩和ケア認定看護師が患者・家族との面談と電話連絡による支援を行った.
【考察】メサドンの導入後は, 綿密な観察が必要であるとされ, 患者・家族の不安も大きい. 血中濃度が安定して良好な鎮痛効果が得られるまで, 緩和ケア認定看護師が患者や家族と連絡をとり, 不安を緩和し, 全身状態の把握を行うとともに主治医に報告し, 症状マネジメントを行うことで, メサドンは外来通院患者でも, 安全に導入することができると考えられた.
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