随意運動はフィードバック制御とフィードフォワード制御によって複雑な運動でも合目的かつ円滑に遂行でき, なかでも小脳が重要な役割を占める. 小脳は神経回路を形成し, パーセプトロンモデルと呼ばれる学習機構により運動をプログラミング化し記憶することで, 運動を自動的に, より円滑にすることができる. 運動失調はこの随意運動における運動制御の破綻によって生じ, 一般に大別して, 小脳性, 脊髄性, 前庭性に分けられる. 今回それぞれのメカニズムや特徴について言及するとともに, 補装具として, 重量負荷した靴型装具や, 歩行器を中心とした歩行補助具, 車椅子について述べた.
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