肘関節拘縮, および骨接合術後の関節可動域 (以下, ROMと略) 訓練において, しばしばROMの獲得に難渋する症例を経験する. 今回このような症例 (7例, 7関節) に対して, われわれが試作したタウメル式肘装具を用いて治療を行った結果, 良好な成績が得られた. 試作した肘装具は, 従来使われていた肘装具に比べて, (1)関節角度の調節が簡単である, (2)矯正角度に制限がない, (3)矯正トルクの変動がない, (4)外観が良い, などの利点があった. また, これらの利点によりROM訓練で問題となるリバウンド現象が減少し, 患者自身の訓練に対するモチベーションも高まった.
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