日本義肢装具学会誌
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25 巻, 1 号
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特集 小児の四肢欠損・切断と義肢―発達に視点をおいた適応と事例―
  • 高嶋 孝倫
    2009 年 25 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
     「山女魚」という美麗な魚が日本の渓流にいます.これを南九州ではエノハ,マダラ,鳥取ではヒラベ,栃木ではヤモ,北海道ではヤマベといわれ,多くの名前で呼ばれています.これらはいわゆる方言であり,“地方名”と称されます.出世魚といわれる「ブリ」は小さい頃のワカシから大きくなるにつれてイナダ,ワラサ,ブリと呼び名が変わるようで,これらは成長段階で表される“成長名”ですが,海産物としての商取引に便利なように現場で用いられてきた業界用語,あるいは商品名といってもよいと思われます.この“成長名”にも“地方名”が存在し,ブリ1つとってみても優に2~30はあります.しかし,正式な記述においてはヤマメとブリが用いられ,生物学では“標準和名”となるようです.絶対的な世界標準での表現は“学名”でラテン語表記となります.
    さて,用語委員会は義肢装具学会の常設委員会であり,平成16年度に発足しました.義肢装具の用語に関する事項を検討すること,および,理事会から付託された業務を行うことを事業内容としています.私は開設時に委員としてお誘いを受け,さらに委員長を拝命したわけですが,それ以降,義肢装具だけでなく様々な用語について考えさせられることが多くなりました.冒頭に書いた魚の名称もその1つです.1種の魚でもこれだけ多くの名前が慣用語として存在し,それらは生きた用語として現在も各地域で用いられているという事実があり,すべての場面で1語に定めることは不可能と考えています.
    義肢装具に関連する用語は,日本語では日本規格協会による『福祉関連機器用語[義肢・装具部門](JIS T0101)』が体系化された用語集として規定されています.個人的にはこれが標準と考えており,論文や書籍の執筆ではこの中の用語を用いるように心がけています.しかし,著書によって異なる表記がみられることもありますし,「四辺形ソケット」など,頻繁に用いる用語の記載がないものもあります.また,制度上の文書を作成する場合には厚生労働省(以下,厚労省)が定めた『補装具の種目,受託報酬の額等に関する基準』にある用語を用いることが原則です.そのほかに臨床的側面からみると,それぞれの地方で慣用的に,換言すると現場の共通認識として便利に用いられている用語は多々あろうかと思います.これらを統一することは不可能であり,その必要もないのではないかというのが私の考えです.用語というのは様々な場面ごとにコミュニケーション手段として用いられればよいものであり,決して強制できるものではないと思います.しかし,これらの内容を把握して使い分けることは必要であろうと考えます.例えば,学会で発表するときにはJIS用語を用い,見積書を書くときには厚労省の用語で,リハ室などの現場で装具について議論がなされるときは慣用語で,などの例が考えられます.
    この使い分けに際して,義肢装具にあまり精通していない方は迷いながら専門用語を使うことになるのではないでしょうか.特にこれから学ぶ学生などは戸惑いや混乱を少なからず抱くと思います.義肢装具士の国家試験問題を出題する際に,記述する用語について議論する時間が多いことも事実です.
    そこで,用語委員会では異なる用語体系の対比を行うことから作業を始めました.具体的には,前出のJIS T0101と厚労省の基準に加えて,日本リハビリテーション医学会から刊行された『リハビリテーション医学用語集』から収載した用語群の対照表を作成しました.さらに,用語委員会で推奨する用語を設定しますが,前述のように決して強制できるものではありません.1つの用語で表される義肢装具がもつ背景や内容について協議した上で,また慣用的に多く使用されているであろうといった事実も踏まえて選定されたものであり,新規に造語した用語はほとんどありません.
    英語の用語体系としては,ISO TC168 WG1, WG2において用語の定義を行う各種の規格の制定と改定が行われているほか,P & O Lexiconでは各国語の対訳用語集を作成し,現在日本語対訳が進行しています.用語委員会では,まず日本語を取り扱うものとして作業を行っており,英語表記についてはその進捗状況を把握し,編集作業の参考とするに留めます.
    推奨用語を提案した対照表というスタイルによって,学習や執筆の際,迷ったときに便利に役立つ用語集を編集することを当面の目標として作業を続けてまいります.
  • 蜂須賀 研二
    2009 年 25 巻 1 号 p. 3-4
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
    このたび,飯田賞本賞を受賞することになり大変光栄であり,ご推薦いただいた諸先生方やこれまで共に臨床や研究に取り組んだ皆様方のおかげと感謝しています.特に義肢装具学入門の指導をしていただいた慶應義塾大学千野直一名誉教授(当時,講師),義足臨床研究のチャンスをくださった産業医科大学故緒方 甫教授,坐骨収納型大腿義足・TSB下腿義足の臨床研究に全面的な協力をいただいた有薗秀昭氏(有薗製作所),プラスチック短下肢装具・靴型装具の臨床研究にご尽力いただいた中武勝美氏(中武義肢製作所),カーボン長下肢装具の開発に共同で取り組んだ荒井光男氏(荒井製作所),切断リハビリテーションに共同で取り組んだ九州リハビリテーション大学校大峯三郎教授(当時,産業医科大学リハビリテーション部技師長)に深謝します.これまでの活動を振り返り,反省も含めて将来への展望を述べたいと思います.
  • 坪田 貞子
    2009 年 25 巻 1 号 p. 5
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
    飯田賞は,永年,義肢装具の研究,開発に取り組んでこられた飯田卯之吉先生の栄誉をたたえて,日本義肢装具学会が設置した名誉ある賞です.まだ,作業療法士になって間もない頃,飯田先生のご講演を拝聴したことがあります.誠実な人柄と論理的かつ明快な講演を今でも記憶しています.その先生をたたえる飯田賞奨励賞受賞の知らせを聞いて,心からうれしく,感謝の気持ちで一杯です.また,受賞理由が「手の腱損傷における装具療法の取り組み」に与えられたことも望外の喜びでした.
    私は,まだ,リハビリテーションという言葉が一般的でなかった昭和69年に九州リハビリテーション大学校の1期生として卒業し,美唄労災,東京労災,関東労災など労災病院で17年間,主に労働災害の患者のリハビリテーションに携わってきました.この間,特に上肢切断者の義手訓練や上肢外傷患者の装具療法を行ってきました.はじめてOtto Bockの筋電義手を経験したのもその頃でした.その後,札幌医科大学衛生短期大学部の助手を経て,大学附属病院で15年間,当時,整形外科学講座・石井清一教授のもとで,手の外科術後のハンドセラピィに従事し,沢山の症例を経験しました.早朝からの抄読会,術前・術後のカンファレンス,回診,手術見学などへの参加,研究へのアドバイスなど,様々なことを総合的に学ぶ機会を得ました.そして,これは単に知識や技術の習得だけでなく,石井教授はじめ手の外科班の医師たちの仕事に向かう真摯な姿勢(仕事の流儀)は,その後の私の仕事に大きな影響を与えました.この頃,強固な抗張力を持った腱縫合法が報告され,早期からの運動療法の介入が発表されるようになりました.そこで早期運動療法を安全に行うための基礎実験に取り組むことになりました.その1つは,伸筋腱損傷における早期運動療法で,Reverse Kleinert splintを装着した時の筋活動の調査でした.当時,このsplintを装着して指運動をしても,指伸筋縫合腱に筋収縮は起こらず,再断裂のない安全な方法だといわれていましたが,私たちの調査からは伸筋腱の筋活動は起こっており,1つの知見になりました.また,屈筋腱損傷後の新しい早期運動療法で用いられているTenodesis splint (Mayo Clinic)について,実際に,セラピィ中の指運時にどの程度の負荷がかかっているかについて,臨床で用いられているKleinert splint, Modified Kleinert splintと,このTenodesis splintで筋電図学的な比較研究を行いました.これらの結果は,国際ハンドセラピィ学会等でも報告し,その後,屈筋腱修復後の早期運動療法プロトコールとして発展させてきました.現在,臨床を離れて教職にありますが,これからも教育・臨床の双方で,装具療法の発展に向けて,微力ながら寄与できればと考えています.
    最後に,この賞へ推挙をいただきました日本作業療法士協会,受賞を決定してくださいました日本義肢装具学会と,これまでご支援いただきました札幌医科大学整形外科学講座(手の外科班)の医師および附属病院の作業療法士の方々,そして臨床で出会った沢山の患者様に心からお礼申し上げます.
  • 東原 孝典
    2009 年 25 巻 1 号 p. 6-7
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
    このたび,日本義肢装具学会において栄えある飯田賞奨励賞を賜り心よりお礼申し上げます.受賞にあたり,ご推薦いただいた広島県立保健福祉大学理学療法学科の大塚 彰先生ならびに数多くの先生方,義肢装具学会役員の皆様,患者様のお力添えに心から感謝いたしております.
    東京電機大学の斎藤之男教授のもとで,マイクロコンピュータで制御された全腕電動義手の研究開発を中心に,1980年代の終わり頃から約10年にわたり,全腕,上腕,前腕電動義手の研究開発に取り組ませていただきました.その後,義肢装具士の資格を取り,高松義肢製作所において,実用化を目指した電動義手の開発研究を継続しております.上肢を切断された方に対し,電動義手を装着する機会を提供し,日常生活において電動義手を体験していただいて,少しでも多くの方に電動義手を使ってもらいたいと願っております.
    私が初めて電動義手を知ったのは中学生の時で,当時徳島大学の教授であられた野島元雄先生から,2冊の動力義手に関する本を頂いたことが今の道に進むきっかけになりました.1冊は,徳島大学工学部で開発された動力義手の報告書,もう1冊は,野島先生がドイツに留学され,ドイツにおけるサリドマイド児のために開発された空圧動力義手の視察に関する報告書でした.2冊とも何度も何度も読み返しました.1980年代の初め,東京大学の舟久保先生のグループが両肩離断の障害者のための全腕式電動義手を開発され,愛媛大学医学部にて装着訓練を行うことになりました.どうしても見学したくて,首藤 貴先生と大塚 彰先生にお願いして立ち会うことができました.また,被験者である吉森こずえさんと知り合いになることができました.この義手は,サリドマイドによって両手を失った人たちが大学に進学あるいは就職する時期にあたり,厚生省の科研費によって開発が進められたマイクロコンピュータ制御の11自由度をもつ電動義手でした.義手の操作はハミングのような音声信号により,あらかじめプログラムされた数十パターンの動作軌道を呼び出すものでした.しかし,故障が多く,まだ実用に耐えうるものではありませんでした.訓練終了後,義手なしの生活でほとんどのADLが自立している吉森さんが電動義手をはずして,ほっとしている姿が印象的でした.その後,この義手の開発グループの1人であった斎藤之男先生がおられる東京電機大学に進学しました.そして,斎藤研究室で,機械工学,電子工学,マイクロコンピュータのハードとソフト等を学び,研究者,エンジニアの立場として多くの切断者に会うことができました.大学院時代,斎藤先生の電動義手をテレビで知ったカナダ(モントリオール)の両肩離断の切断者のお姉さんからの連絡を受け,ジャンさんとジルさんのための全腕電動義手の開発を行いました.その義手は,肩(3自由度),肘,前腕の回内外,ターミナルデバイスの独立した関節モジュールから構成され,手先具は,ハンド型とフック型を取り替えることができました.当時のLSIの技術革新により,マイコンの制御回路の小型化が進みました.カナダでの試装着の時,床に落ちた小箱を拾ったり,コップをつかんで口元までもっていったり,タバコをくわえたり,食事をしたりと,電動義手で何ができるか,いろいろな日常生活動作を試行しました.吉森さんと違い,食事や着替えなど自分1人ではできないことがたくさんある2人にとって,電動義手は必要なものだったのです.これらの貴重な経験をもとに,モジュール化された肘,リスト,ハンドのユニットを組み合わせ,上腕切断,前腕切断者のためのコンピュータで制御されたハイブリッド電動義手を数多く製作しました.また,大学院に在籍しながら,田澤英二先生,大石暁一先生のお力添えで,平成2年,国立身体障害者リハビリテーションセンター学院義肢装具学科において聴講生として講義を受け,義肢装具士の資格を取得しました.学院では,年下の同級生と一緒に義肢装具学全般の講義を受け,実習をさせていただきました.当時指導教官であった,野坂先生,栗山先生,また製作部の高橋先生,東江先生,山崎先生ら,大勢の先生方に大変お世話になりました.
    高松義肢製作所に就職してからも,斎藤先生と一緒に電動義手を製作し,切断者の採型,ソケット製作,装着評価を行ってきました.それらについては,日本義肢装具学会学術大会において報告をしてきました.また,日本義肢装具学会研修委員に任命され,第19回日本義肢装具学会研修セミナー「筋電義手の処方・製作・訓練システム」では,講師として「筋電義手の原理と種類」について講演いたしました.第22回日本義肢装具学会研修セミナー「各地域における下肢装具処方の実際」では,日本聴能言語福祉学院義肢装具学科の中川先生らの協力により代表幹事をさせていただきました.また,2007年から開催されている「義手を語る会」では,世話人の1人にさせていただいております.
    近年,障害者自立支援法が施行され,筋電義手が特例補装具として認可されました.また,労災法においても筋電義手の試験給付が始まりました.しかし,高価で重い筋電義手は支給しても使用されない可能性があり,労働基準監督署または更生相談所での判定がきびしくなるのは当然です.多くの切断者に電動義手を使ってもらうためには,低価格で軽く,装飾性にすぐれた電動義手が必要です.そこで,私も切断者が装着したいと思う電動義手の開発をこれからも続けていきたいと思います.
    最後に,これまでの臨床と研究に携わらせていただくにあたり,東京電機大学の斎藤之男先生,愛媛十全医療学院 名誉学院長の野島元雄先生,済生会松山病院の首藤 貴先生,広島県立保健福祉大学の大塚 彰先生,愛媛大学運動器学教授の山本晴康先生,そして多くの知識と経験を与えてくださった切断者の方々に深く感謝しております.これからも義肢装具の研究・開発・発展のために寄与していきたいと考えております.義肢装具学会会員の方々のご指導,ご鞭撻を賜りますよう今後ともよろしくお願いします.
  • 森中 義広
    2009 年 25 巻 1 号 p. 8-9
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
    このたびは,日本義肢装具学会の栄誉ある飯田賞奨励賞を賜わることができ大変嬉しく存じます.受賞にあたり,ご推薦いただいた日本理学療法士協会ならびに日本義肢装具学会飯田賞選考委員会の皆様には心より厚くお礼申し上げます.
    本稿を書くにあたり,私の理学療法士(PT)人生を少し遡り記憶をたどって,お世話になった,また心に残る諸先生方に感謝の意を申し上げたく存じます.
    今回の受賞理由は「脳卒中下肢装具の研究・開発に対する貢献」とのことですが,これは,私的病院でのPT臨床経験に基づいた学会発表が主で,回復期10年と慢性期20年の業績と経緯であります.私どもが行ってきたことは,脳卒中異常歩行すなわち,立位歩行姿勢の形の崩れを3D下肢装具類(プラスチック製長下肢装具 : P. KAFO,調節補高靴,ツイスター)を用いて姿勢を正常化する手法と回復に応じて装具類を簡略化することを開発してきました.これは3D下肢装具類という物を使った歩行のファシリテーションを意味し,歩行姿勢の形を正すことが歩行効率を上げるという考え方,捉え方であります.また,脳卒中歩行病態は複雑多岐にわたりますので異常歩行の形を整えるためには,身体基本面を3Dに微調整できる機能が必要であり,それを3D下肢装具類で具現化いたしました.本装具療法の適応は,足部から骨盤帯に至る荷重連鎖障害が著明で,膝折れは止まっているが比較的重度な障害を対象としています.すなわち,短下肢装具では歩行自立に難渋すると予測される回復期症例,または,すでに不十分な歩行(近位監視の模擬歩行)レベルに留まっている維持期症例者を適応といたします.以上,重度から軽度の片麻痺異常サインに対応できる装具の力学的原理,調節性3D下肢装具類,これらを用いた片麻痺病態に応じた異常歩行の制御手法を開発してきた次第です.
    ことの発端は,脳卒中患者が主である400床のリハビリテーション病院にて始まりました.当時の金属支柱付き長・短下肢装具,シングルクレンザックによる下肢装具療法は,なかなか思うようにいかず苦労を重ねたことでした.1978年4月にその苦労も解決しないまま転勤,急性期・回復期の総合病院勤務,ここでP. KAFO装具製作の切っ掛けとなりました.そして,P. KAFO装着患者が走るような速歩き訓練を行うようになり,顔つきも生き生きとし,これが本当のmotivationだと強く認識したことが私の心に残る一幕となりました.今思えば「この一幕」が私の苦渋の始まりでもあり,生涯のライフワークになったと自負しています.
    学会発表は前述のP. KAFOを中心に臨床データをまとめ,物の発表や生体力学の推論,統計学的検索,機械工学など品を替え,学会を替え発表していました.あまりにも同じような発表をするために,リハ医巨匠のある大先生にお叱りを受ける破目となったことは今も強く心に残っています.しかし,患者がよくなることを考えると学会発表をやめることができず,続けることを決意しました.今思えば何もわからず,ただよくなるとか,効果があるだの,手前みそばかりで学会出席者の方々には多大に不愉快な思いをさせてしまい誠に申し訳なく反省一途であります.
    このような内容にもかかわらず,ご指導ご示唆をいただきお付き合いくださりました愛媛大学名誉教授 野島元雄先生に本稿をお借りして心よりお礼申し上げます.先生のおかげでISPO学会発表が続き,P. KAFO装具の開発畑となりました.また,ISPOを通じて発表の英語に困っていたところを助けてくださった,佐賀医科大学名誉教授 渡辺英夫先生,先生はP. KAFO療法に耳を傾けてくださり,2006年10月第22回日本義肢装具学会(熊本)シンポジウム1「脳卒中の短下肢装具—病態によるベストな選択—」を掲げられ,私もその1人として参加させていただき翌2007年の「日本義肢装具学会誌」Vol. 23, No. 2の特集となりました.このテーマを通じて我々なりの脳卒中歩行病態をまとめることができました.本当にありがとうございます.もう1人,私どもにご尽力くださいました,日本理学療法士協会 前会長・中屋久長先生です.先生からは論文投稿に対する示唆と協会主催の現職者講習会開催の道を開いていただきました.厚くお礼申し上げます.
    まだまだ多くの方々のお力添えを得てP. KAFO療法3Dアプローチは何とか生き残っています.これからも現日本理学療法士協会の役員の方々には多大なご支援を賜わりたく私どもも努力いたしたいと存じ上げます.
    最後に,多大な心ある支援を賜わっています高知の当院・横浜病院理事長 宇田耕也氏に心より厚く感謝申し上げます.そして,日野 工PTはじめ我々仲間達に深謝します.このたびは飯田賞奨励賞を賜り本当にありがとうございました.
  • 芳賀 信彦
    2009 年 25 巻 1 号 p. 10-14
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/02/21
    ジャーナル フリー
  • —作業療法士の立場から—
    古川 宏
    2009 年 25 巻 1 号 p. 15-21
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
  • —義肢装具士の立場から—
    谷 裕司, 橋本 寛, 北口 拓也
    2009 年 25 巻 1 号 p. 22-27
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
  • —理学療法士の立場から—
    北口 拓也, 平林 伸治
    2009 年 25 巻 1 号 p. 28-31
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
  • 武本 浩, 狩野 綾子
    2009 年 25 巻 1 号 p. 32-35
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
  • 大杉 知之
    2009 年 25 巻 1 号 p. 36-38
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
  • —乳幼児からの筋電義手アプローチ—
    柴田 八衣子, 陳 隆明, 幸野 秀志, 大庭 潤平, 溝部 二十四, 深澤 喜啓
    2009 年 25 巻 1 号 p. 39-43
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
  • 大房 朋文, 大橋 正洋, 高橋 茂, 森井 和枝, 磯貝 仁美
    2009 年 25 巻 1 号 p. 44-49
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/02/21
    ジャーナル フリー
短報
  • 福井 信佳, 橋本 寛, 岸本 拓也, 平林 伸治
    2009 年 25 巻 1 号 p. 50-53
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
    片側上肢切断者の中には,ダクロンハーネスによって腋窩に圧迫感を感じていることがある.筆者らは,腋窩前壁への圧力変化が装着感に影響すると考え,調節式腋窩ループを考案し,すでに臨床応用しているが,この方法では装着感は改善されるが操作効率が低下する問題点が明らかとなっている.そこで筆者らは,操作効率を保ち圧力の低い腋窩ループ開発のためプラスチック製の腋窩リングハーネスを考案し,模擬上腕義手を用いて圧力測定を行った.プラスチック素材は軟性ポリエチレン,コ・ポリマー,トレラック,サブオルソレン,ポリプロピレンで,ダクロンハーネスを含めて6種類の材質で比較した.この中で,操作効率を低下させることなく最大圧力の最も低い値を示したのは,コ・ポリマーであった.コ・ポリマーのプラスチック素材は臨床に有用と示唆された.
症例報告
  • —義手の役割を中心に—
    福井 信佳, 立花 慶太, 橋本 寛, 平林 伸治
    2009 年 25 巻 1 号 p. 54-56
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
    今回筆者らは,片側上下肢切断者への訓練を担当する機会を得た.本稿では義手の役割を中心に述べる.症例は50歳代前半の女性で,切断部位は右前腕極短断端と右大腿短断端である.義手の問題点として,症例は前腕極短断端による肘屈曲拘縮のため,立位では義手の手先が進行方向を指し手元にある松葉杖への握りが困難であった.これに対して義手の前腕支持部とソケットのアライメントを修正し松葉杖保持を可能にした.その結果義手は,義足のソケットを装着する際の両手動作に,松葉杖での立位保持に,退院後は買い物の際に松葉杖を義手側に保持する(非切断肢で品物を取るため)時に有効であった.義手は義足より先に作製し,義手の操作に慣れておくことが義足装着および訓練に有効であると考えられた.
  • 跡部 武浩, 若林 健, 久米 亮一, 鷹觜 良夫, 青木 麻衣子
    2009 年 25 巻 1 号 p. 57-60
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル フリー
    筆者らは,主に高齢切断者の大腿義足装着時において,装着時の難易度,体力面での負担,安全面に関する問題を経験してきた.さらに断端周径の変化は,内科的疾患など全身状態に左右され,高齢者の義足の適合状態に大きな影響を及ぼす.そのような問題を解決すべく,ロックピンやひも付きライナー,シールインライナー,ベルクロ®ストラップ付きライナーなど,さまざまな方式が開発されている.筆者らはこのベルクロ®ストラップ付きライナーに注目し,簡便な方法を考案し患者に適応させ,知見を得たので報告する.
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