日本義肢装具学会誌
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25 巻, 3 号
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巻頭言
特集
原著
  • —足部評価によるタイプ分類法—
    清水 新悟, 徳田 康彦, 前田 健博, 佐橋 政次, 加藤 幸久
    2009 年 25 巻 3 号 p. 150-155
    発行日: 2009/07/01
    公開日: 2013/01/12
    ジャーナル フリー
    我々は臨床の場にて,変形性膝関節症内側型(膝OA内側型)に対しての足底挿板を製作してきた.膝OA内側型は,評価を行うことでタイプ分類が可能であり,同じ膝OA内側型でも,あらゆるタイプが存在した.今回は,膝OA内側型の症例208例304足のうちの扁平足タイプである30例44足を対象に足部の評価を行い,評価に基づいて製作した足底挿板の効果をみた.その結果,開張足の有無,外反母趾の有無がみられ,後足部は必ずしも回内するとは言えず回外するタイプが存在し,扁平足タイプには8タイプの足部が示唆された.この8タイプにタイプ別に足底挿板を考案し,装着することで歩行時痛の軽減が得られた.扁平足タイプだからと言って全て同じタイプの装具を製作するのではなく,各症例の評価を行い,各タイプに適した足底挿板を製作することがセラピストとして重要であると思われた.
症例報告
  • 横山 修, 高倉 朋和, 伊藤 良介, 石川 義高, 高橋 茂, 佐鹿 博信
    2009 年 25 巻 3 号 p. 156-159
    発行日: 2009/07/01
    公開日: 2013/01/12
    ジャーナル フリー
    上腕骨頸部切断の肩義手に対し,筋電義手を用いた症例を経験したので報告する.症例は 27歳男性,左上腕骨頸部切断.筋電信号の採取では Myoboy を用いて三角筋前部の収縮で手先具の開き,後部で握りとし,動作を習得した.作製した筋電義手ではソケットは健側まで延長し,操作時の安定性を向上させ,発汗対策として多孔性とした.肩継手は外転屈曲式,肘継手は手動単軸肘継手,前腕部は殻構造,手先具は DMC ハンド(on-off制御)とした.筋電義手の操作を習得し,退院後は実生活では限定された場面で,職場では常時使用していることが確認された.肩義手の場合でも筋電義手は操作性が容易で有効であり,実用的な義手に結びつくことが可能である.
講座
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