医療の質・安全学会誌
Online ISSN : 1882-3254
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ISSN-L : 1881-3658
13 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
報告
  • 上間 あおい, 三谷 朋, 中島 和江
    2018 年13 巻2 号 p. 115-
    発行日: 2018年
    公開日: 2024/10/31
    ジャーナル フリー
    医療安全への患者参加に関するワールド・カフェ方式のワークショッププログラムを開発し,計105名の多職種を対象に実施した.プログラムは全130分間で,そのうち85分間をワールド・カフェのラウンドにあてた.ラウンドテーマは,患者参加の理解促進につながる3つのテーマで構成し,講義では患者参加プログラムの企画,展開方法を中心に紹介した.受講者の約44%が研修前は患者参加という言葉を知らなかったが,研修後は今後に活かせる議論ができたとする者が全体の約98%を占め,本企画を通じて患者参加を推進するきっかけを提供できたと考えられる.ワールド・カフェ方式のワークショップは,講師からの一方向的な情報伝達ではなく,受講者が自ら主体的に考え,仲間とともに議論を深めるプロセスを辿る.この過程は,医療安全管理者が院内で安全対策立案や展開を進める経過に類似していることから本領域の受講者には親和性が高い方法論と考えられる.
  • 幸田 恭治, 古川 裕之
    2018 年13 巻2 号 p. 123-
    発行日: 2018年
    公開日: 2024/10/31
    ジャーナル フリー
    目的:2013年4月以降に承認申請された医薬品は医薬品リスク管理計画(以下,RMP)の作成が義務付けら れた.薬物治療を受けている患者の安全確保のため,医療現場ではこれを活用することが有用と考える.そこで,病棟薬剤師がRMPで示されている安全性検討事項について患者から確認する仕組みを構築する. 方法:病棟薬剤師は,概要付きRMP本文を使用した.次に新たにRMPに基づいて作成したリスクチェック シートを用いて,病棟薬剤師が医薬品毎の安全性検討事項を確認した.また,副作用シグナル確認シートで重要な不足情報を確認した. 結果:2016年12月までにPMDAホームページに223成分249品目の医薬品のRMPが公開されている.このうち,山口大学医学部附属病院(以下,当院)で使用可能な10品目の医薬品について,リスクチェックシートを作成した.2016年12月までに病棟薬剤師が,検出した安全性検討事項は84件,副作用シグナルは6,983件であった. 考察:副作用シグナル検出システムが稼働する前は,副作用シグナルとして報告はなかったが,稼働後は84件の安全性検討事項,6,983件の副作用シグナルが検出された.これらは副作用の初期症状であることから,早期の副作用発見に貢献できるデータと考える.リスクチェックシートと副作用シグナル確認シートを用いることで焦点を絞った安全性データを収集可能となり,体系的にリスクを確認できた.
短報
新着情報
特集
  • 後 信
    2018 年13 巻2 号 p. 143-
    発行日: 2018年
    公開日: 2024/10/31
    ジャーナル フリー
  • 遠藤 直哉
    2018 年13 巻2 号 p. 144-
    発行日: 2018年
    公開日: 2024/10/31
    ジャーナル フリー
    欧米では20世紀後半から,死亡など重篤な医療事故について監督機関が強制的に調査し,原因を解明し予防策をたてる個別的事故調査制度が広まり,時期を同じくして民事訴訟も増大した.しかし,事故数が減らないため,20世紀末から,ニアミスまで含む事項を広く報告させる包括的事故調査制度が始まった.日本では,2004年から後者の包括的な医療事故情報収集等事業が先に始まった.前者の個別的な医療事故調査制度は,2015年10月から施行され,この制度は,予防と補償を推進する代わりに,医療事故に対する刑事罰の適用を原則として廃止するために,積極的に活用することが予定されていたとみるべきものである.しかし,予想された報告数より少なく,消極的運用となっており,医療従事者が充分な理解をしないままに目的を達成できてないのではないか,との疑問がある.そこでこれを改善して積極的運用を進めれば,第1に医療に特有なシステムアプローチを採用し,医療倫理の観点から徹底した医療安全の向上に取り組み,事故の予防という成果を得られる.第2に,この情報開示をもとに絞り込んでいけば,別途民事責任を明らかにして円滑に被害救済し,早期に紛争解決できるというメリットがある.その結果,第3に刑事責任については,カルテ改ざんや隠蔽を伴うなど悪質な事案に限定し,原則廃止することが可能となる.
  • 中村 智広
    2018 年13 巻2 号 p. 155-
    発行日: 2018年
    公開日: 2024/10/31
    ジャーナル フリー
    日本には,平成26年6月18日に成立した改正医療法による医療事故調査制度と公益財団法人日本医療機能評価機構による医療事故情報収集等事業がある.両者の制度設計の目的は異なるものの再発防止の点で共通点があり,これらの制度は互いに補完しながら公的利用を促進することが社会的に求められている.両者の制度はWHOガイドラインに則って秘匿性,非懲罰性,独立性を担保した制度となっているものの,その報告書を医療裁判に流用することを禁止する法的制度は現在のところ存在しないことから,その報告書を利用する際にはWHOガイドラインの精神に則った運用が求められることとなる. 医療事故調査制度には自発型調査と第三者型調査が用意されている.それぞれの調査には長所および短所があり,これらを相互で補完しながら調査を進める必要がある.医療安全は裁判実務と異なり,個人ではなく組織に視点を移して再発防止策を検討するべきであり,学習システムの充実を図りながら医療現場により医療安全の文化を浸透させることが求められる. また,各国における医療事故調査制度と本邦における医療事故調査制度を比較しながら,本邦の医療事故調査制度の課題を確認すると共に,今後の展開・展望について意見を述べるものである..
  • Robert B Leflar
    2018 年13 巻2 号 p. 162-
    発行日: 2018年
    公開日: 2024/10/31
    ジャーナル フリー
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