医療の質・安全学会誌
Online ISSN : 1882-3254
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ISSN-L : 1881-3658
15 巻, 4 号
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報告
  • −医療法と診療報酬に関する施策の動向から−
    佐藤 淑子, 喜田 雅彦, 平尾 百合子
    2020 年15 巻4 号 p. 341-347
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/05/26
    ジャーナル フリー
    わが国の院内感染対策と医療安全対策の関わりを明らかにすることを目的に,医療法による規制と診療報酬の加算に焦点を当て,2019年3月末までに発行された院内感染対策と医療安全対策に関わる行政文書を分析した.現在,医療法では院内感染対策が医療安全対策の一環とみなされているが,わが国に医療安全という考え方が導入された時点では医療事故に院内感染が含まれてはいたが院内感染対策が医療安全対策の一環であるとの考えは明確ではなかった.このことが医療安全対策の一環として院内感染対策に取り組むことへの医療者間の共通理解を困難にした一つの要因であると考えられる.したがって,現在医療現場に求められている薬剤耐性対策の取り組みである普及啓発においては,医療者や国民に向けて明確でわかりやすいメッセージを発信していくことが重要である.
  • −2症例に対する面接調査より−
    喜田 雅彦, 中川 淳一郎, 中條 悟, 佐藤 淑子
    2020 年15 巻4 号 p. 348-354
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/05/26
    ジャーナル フリー
    脾臓を摘出した患者には,脾摘後重症感染症予防のためにワクチン接種や患者教育を行う必要性がある.当救命救急センターでは,緊急的に脾臓を摘出した患者に対して,入院中から脾摘後の感染予防に関する患者教育を行っている.本研究では,患者教育を行った2症例に対し,退院後1年以上経過した後に脾摘後重症感染症予防に関する認識や行動について問う面接調査を実施した. 脾臓を摘出したことを患者と家族それぞれが認識できており,配布されたツールを活用し,かかりつけ医や学校とも脾摘に関する情報共有を行っていた.脾摘後重症感染症予防のために家族も含めた患者教育を行い,重症感染症予防のための実践的な教育内容の検討が必要である.
  • −入院から外来までのシームレスな介入による医療安全と医療の質の向上−
    土屋 裕伴, 諸橋 賢人, 大登 剛, 齋藤 由貴, 山田 早, 安達 友真, 石田 洵一郎, 小林 理栄, 新井 亘, 増田 裕一
    2020 年15 巻4 号 p. 355-363
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/05/26
    ジャーナル フリー
    地域医療に対する介入が求められている中で,病院薬剤師は薬剤師外来を活用した介入が推奨されているが,入院患者に対して退院後もシームレスに介入した報告はない.退院後フォローアップ外来におけるシームレスな介入の有用性を評価した.2017年10月から2018年8月までに薬剤師外来で薬剤管理指導業務を実施した患者を対象とし,退院後も継続して介入した群をシームレス群,外来で介入を始めた群を外来群として,客観的評価と主観的評価,医療経済効果ついて検討を行った.シームレス群は91名,外来群は149名であり,プレアボイドはそれぞれ143件(41.3%),56件(19.2%)と有意にシームレス群で多かった(P<0.001).医療経済効果は,それぞれ1件あたり39,288円,15,088円と算出された.より多くのプレアボイドにつながり,医療安全や医療の質の向上,医療経済効果に対して有用性が示された.
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