医療の質・安全学会誌
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6 巻, 1 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
原著
  • 櫻井 秀彦, 恩田 光子, 高木 美保, 中川 明子, 我藤 有香, 荒川 行生, 早瀬 幸俊
    2011 年6 巻1 号 p. 3-21
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2011/06/20
    ジャーナル フリー
    目的:保険薬局に勤務する薬剤師と事務職の組織や職務に対する意識と安全意識を調査し,それらの関連性を職種や他の属性で比較検討した.
    対象と方法:関西圏に基盤を置くチェーン薬局41店舗でアンケート調査を実施した.非管理職の薬剤師(n=180)と事務職(n =127)を対象とし,組織や職務に関する30の質問項目とミス対策などに関する38の質問項目を設定,それぞれ5件法で回答を求めた.職種別に因子分析を行い,抽出された因子を比較検討した後,共分散構造分析と重回帰分析で組織や職務に対する意識と安全意識の関連性について検討した.重回帰分析では,過誤対策委員経験の有無や雇用形態による影響を,ダミー変数を用いて確認した.
    結果:因子分析では,組織や職務に関する設問から5因子が,安全意識に関する設問から5因子が抽出された.薬剤師と事務職では因子の構成項目が若干異なった.共分散構造分析では,薬剤師と事務職ともに組織や職務に対する意識が安全意識に影響を与えていることが明らかとなった.重回帰分析では個々の因子およびダミー変数で影響に違いがあることが明らかとなった.
    考察:安全意識を高めるためには,まず良好な職場風土を醸成し,組織への評価を高めること,次いで職種,雇用形態,過誤対策委員の経験の有無などの違いを考慮した組織管理姿勢を検討する必要性が裏付けられた.
報告
  • ―看護基礎教育カリキュラムの教育内容の検討―
    相楽 有美, 定廣 和香子, 横山 京子
    2011 年6 巻1 号 p. 22-30
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2011/06/20
    ジャーナル フリー
    研究目的:看護職者の過失が認定された医療過誤判例を対象とし,概要及び過失認定の基準となった結果予見義務・結果回避義務を質的・帰納的に分析し,看護基礎教育課程における教育内容検討の基礎資料とする.
    方法及び結果:2000年から2005年に判決となった看護職者の過失が認定された医療過誤判例を対象とした.対象となった判例17件の結果予見義務の記述を分析フォームに基づきデータ化,コード化し質的・帰納的に分析した結果,看護職者の「予見すべき結果」を表す7カテゴリを形成した.それらは【注射針刺入部位・深さによる神経損傷】【身体拘束適用患者・失見当識患者の転倒・転落による頭部損傷】等である.データ及び分析の信用性は,研究者間の検討により確保した.
    考察:看護職者の予見すべき結果から社会に求められる最低限の知識・技術・態度が示唆された.これらは,看護基礎教育課程に必須の教育内容としてその採用を検討する必要がある.
  • 泉谷 聡, 大倉 典子, 土屋 文人
    2011 年6 巻1 号 p. 31-38
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2011/06/20
    ジャーナル フリー
    骨粗鬆症は女性高齢者に多く見られる疾患で,その治療薬の包装の視認性や操作性を高めることはとりわけ重要である.現在,週1回投与する骨粗鬆症治療薬は製薬企業4社から販売されており,それぞれ独自の包装デザインである.そこで,その違いによって見やすさや扱いやすさがどのように異なるかを明らかにするため,実験を行った.
    被験者は,実験目的を知らない男女24名ずつの高齢者とした.4種類の薬剤を1種類ずつ実物で被験者に提示し,ユーザビリティを評価するアンケートに回答を得た.薬剤の提示順序はカウンターバランスをとった.
    アンケートの評価点の平均値に対して主成分分析を行った結果,薬剤の「物理的な見やすさ(視認性)」を表していると考えられる第1主成分と,「見た目⇔取り扱い」を弁別する軸である第2主成分を抽出した.各薬剤の主成分得点から,それらの薬剤の包装デザインの特性が明らかになった.
第5回 医療の質・安全学会学術集会 報告
  • 岩瀬 利康
    2011 年6 巻1 号 p. 39-44
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2011/06/20
    ジャーナル フリー
    【目的】新生児特定集中治療室では,ハイリスクな注射薬がシリンジポンプで精密かつ持続的に投薬されており,シリンジと輸液チューブの連結部分からの注射薬の薬液漏れは,患者に重大な影響を及ぼす.そのため目視による監視が行われているが,漏れた薬液は透明で微量のために発見し難くかった.今回,色の退色によって薬液漏れを検出することができる薬液漏れ検出紙 (以下,検出紙) を開発し,その臨床使用を行った.
    【方法】検出紙は,アスコルビン酸を染み込ませた薄紙と,ポビドンヨードを染み込ませた薄紙を乾かし,それらを重ねて綴じることで作製した.
    【結果】開発した検出紙は0.1mLの液量でも約10秒で退色を始め,感度も良好であった.
    【考察】漏れた薬液が検出紙に染み込むと,アスコルビン酸とポビドンヨードが反応して,ポビドンヨードの色が退色する.これはアスコルビン酸の還元作用によって,ポビドンヨードの色が退色する反応を利用したものである.
    この検出紙の退色によって,薬液漏れを容易に発見できるようになった.
    酸化作用を有する4%酢酸液を検出紙に滴下した実験でも,検出紙の色は退色した.この実験結果から,臨床で使用される注射薬の薬液漏れに対して,検出紙は退色すると考える.
    検出紙の作製は,安全な薬品と日常的な材料を用いて,安価で簡便にでき,臨床使用でも有用であった.
  • 田中 正宏, 河島 徹, 鷹野 京子, 鈴木 美保, 松本 友子, 坂上 みえ子, 井口 ゆき枝
    2011 年6 巻1 号 p. 45-46
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2011/06/20
    ジャーナル フリー
資料
医療安全全国共同行動“いのちをまもるパートナーズ” 
医療安全全国フォーラム
ブライアン卿ジャーマン教授特別講演
  • ―標準化病院死亡比について
    ブライアン卿 ジャーマン教授
    2007 年6 巻1 号 p. 48-60
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2011/06/20
    ジャーナル フリー
    本資料は,平成21 年5 月30 日,日本教育会館で開催された「医療安全全国共同行動─“いのちをまもるパートナーズ”─医療安全全国フォーラム」(主催:医療安全全国共同行動推進会議)でのブライアン卿ジャーマン教授(ロンドン大学名誉教授・前英国医師会会長)による特別講演の主要部分を,財団法人生存科学研究所と医療安全全国共同行動推進会議のご厚意により,本誌編集委員会で和訳したものである.(編集委員会)
WHO安全な手術のためのガイドライン:2009
安全な手術が命を救う(市川高夫 訳)
編集後記
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