社会学評論
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28 巻, 3 号
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  • 杉岡 直人
    1978 年28 巻3 号 p. 2-27
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    現代の農村社会においては、多様な生産共同組織の創出・展開による「地域農業の組織化」が進行している。この動向は農村社会が地域社会として新たに再編成されつつあることを示している。こうした社会的現実は従来の農村研究の理論的枠組によってはカバーしきれない新しい研究領域をつくり出している。
    本稿はこのような農村社会の再編化を生み出している機能集団としての農業生産共同組織をとり上げ、それが農村家族の変容過程とどのような関連を有しているかについて分析を試みた。その際、両者の関連を昭和三五年から昭和五〇年に亘る一五年間の縦断的研究として取り扱い、そこに家族周期研究法を適用したことが本稿の特色となっている。ここで取り上げた生産共同組織は北海道の一農村における農業法人組織と機械利用組織の二つである。
    分析の結果を要約するならば以下の如くである。 (一) いずれの生産組織においても、それぞれの分化・再編の変容過程を家族周期によって整理するならば同じような周期段階にあるものの結合と分離が変容の契機となっている。 (二) 農業法人組織の変容過程においては、集団の分化過程における一種の同質化現象が認められる。 (三) 二つの機能集団の結合原理を部落内の親族ネットワークとの関連で捉えるとき、多くの親族関係が存在しているにもかかわらず、いずれのケースにおいても生産上の互助・協力の関係がみられない。この事実は農家がそれぞれの生活現実に対応した主体的かつ目的合理的な結合原理によって結びついていることを示している。
    以上の分析から機能集団としての農業生産組織を軸とした農村社会変動を研究する上で家族周期研究法の有効性が主張しうる。
  • 今野 裕昭
    1978 年28 巻3 号 p. 28-46
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    開発途上国の多くにおいて、特に緊急な社会問題として解決を迫まられているものは、急激な都市化によって生じた住宅問題、水問題、失業問題、交通問題、教育問題、治安問題、社会福祉問題、医療問題、公害問題等である。これらの課題を、住民の自助を伸長し、地域の連帯感を育てながら解決しようとするのが、都市におけるコミュニティ・デベロプメントの計画である。この論文は、歓塘地域の調査をふまえて、香港のコミュニティ・デベロプメントが、どのようなスキームで行われ、どのような問題をかかえているかを究明したものである。
    香港のコミュニティ・デベロプメントに主として関連する政府機関はUrban Council, City District Office Social Welfare Departmentである。このうち、住民を組織化し、コミュニティの向上をはかろうとするものが、CDOの組織する互助委員会である。しかし、この互助委員会は、真の住民を代表する組織とはなっていない。Urban Councilの民選議員にしろ、互助委員会の制度にしろ、住民参加という名目を保つだけのものと終り、このため、コミュニティ・デベロプメントも効果をあげていない。その根本的原因は、植民地支配機構の性格から由来すると思われる。これを改革しようという動きが大きくないのは、新界の租借期限が一九九八年であるということと無関係ではないようである。
  • アノミー概念の検討
    米川 茂信
    1978 年28 巻3 号 p. 47-61
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    社会病理学における社会構成体からのアプローチは、アノミー概念の検討をとおして可能になる。アノミーは、欲望と手段との矛盾を基本的枠組として内在している。アノミーが歴史的・社会的事象として捉えられるかぎり、欲望と手段との矛盾は、貨弊獲得欲望や地位獲得欲望と階級的地位もしくは社会的地位との問に存する構造的矛盾として把握される。
    アノミーとは、このような矛盾を内包した社会的規範の矛盾の問題である。このばあい、欲望に関する規範と手段に関する規範との矛盾および社会的諸規範に内在する階級的契機と超階級的契機との矛盾とが認識される。アノミーは、欲望に関する規範に普遍的に貫徹する超階級的契機 (階級的契機の潜在性) と手段に関する規範において具現する階級的契機 (超階級的契機の形式性ないし抽象性) との矛盾として位置づけられる。
    このように把握されるアノミーは、欲望と手段との矛盾あるいはこれらに関わる規範的矛盾が、商品の全社会的支配つまり商品物神 (貨幣物神) と労働力の商品化 (階級的搾取-被搾取関係) とに規定されているがゆえに、資本主義的社会構成体の構造的病理性を反映し、疎外態としての社会構成体の上部構造の機能障害 (行為規範としての意味の喪失) として現象する。他方、アノミーは、社会状況において、アノミー状況としてその病理性を現実化する。ここに、疎外態としての社会構成体と個々の社会病理現象とを媒介するアノミーの位置が明らかになる。
  • 社会問題論のための前梯的論考
    国崎 敬一
    1978 年28 巻3 号 p. 62-85
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    本論文の理解に資するため、要約の欄をかりて本論文を含む「市場の挫折と社会の危機」三部作の構想について述べておきたい。
    第一部 市場制社会の基礎構造 第二部 市場の挫折と社会の危機 第三部 市場の理論から社会の理論へ
    本論文は三部作の第一部に当たるものである。そこでは、市場制によって統括される経済総過程が理想型的に純化して提示され、合わせて現代社会の基礎的な構造が論究されている。第二部では、市場制の社会の各部面への無制限な浸透と社会問題の噴出との関連を閘明し、結果する市場の挫折と社会の危機を論じ、社会再生の道を探る。第三部では、市場の理論 (価格理論) の限界及びその社会学的領域への無反省な拡張の危険性を論じ、社会学成立の現実的基盤を社会の固有性領域に求める予定である。
    本論文はこのように、形式的には独立の論文として書かれているが、実質的には第二部のための前梯的論考という一面も備えている。
  • 船津 衛著 シンボリック相互作用論
    佐藤 毅
    1978 年28 巻3 号 p. 86-89
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 矛盾媒介過程の社会学
    松本 和良
    1978 年28 巻3 号 p. 89-92
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 社会学の視野
    山口 節郎
    1978 年28 巻3 号 p. 92-95
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 家族社会学セミナーについて
    望月 嵩
    1978 年28 巻3 号 p. 96-98
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2010/01/27
    ジャーナル フリー
  • 地域社会研究会
    〓見 音彦
    1978 年28 巻3 号 p. 98-101
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 星野 周弘, 米川 茂信
    1978 年28 巻3 号 p. 101-105
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 園田 恭一
    1978 年28 巻3 号 p. 105-111
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 1978 年28 巻3 号 p. 112-138
    発行日: 1978/02/28
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
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