日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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12 巻, 3 号
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シンポジウムⅡ
ランチョンセミナーⅦ
  • 野村 浩一郎
    原稿種別: ランチョンセミナー
    2003 年 12 巻 3 号 p. 313-317
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    COPD患者において体重減少は独立した予後因子である.そのように栄養管理は重要であるにもかかわらず,包括的呼吸リハビリテーションにおいては栄養療法のエビデンスは運動療法ほど確立しているとはいえない.体重減少のあるCOPD患者の栄養指導の基本は,高カロリー・高蛋白食で肺性心のあるような場合には塩分制限とし,炭水化物も控えることが望ましいとされている.しかしながらこれはわが国の高齢者の味覚にとっては正反対の指導内容であることが栄養指導をする際に問題となっている.COPDの病態のみならず,わが国の高齢者の味覚を意識した栄養指導を模索することが大切であると考える.

原著
  • ―QOLとADLに及ぼす影響─
    佐藤 一洋, 塩谷 隆信, 佐竹 將宏, 敷中 葉月, 清川 憲孝, 土橋 真由美, 笠井 千景, 澤田石 智子, 菅原 慶勇, 高橋 仁美 ...
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 318-325
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    12例のCOPD患者に対してβ2刺激薬であるプロカテロールと抗コリン薬であるオキシトロピウムを投与し,呼吸機能,運動耐容能,QOL,ADLに及ぼす影響について検討した.急性期の効果では,プロカテロールは,COPD患者の肺活量,1秒量および残気量を有意に改善し,オキシトロピウムは肺活量と1秒量を有意に改善した.3ヵ月間の長期効果では,プロカテロールは肺活量,1秒量,6分間歩行距離,ADLを有意に改善したが,オキシトロピウムでは有意な改善はみられなかった.プロカテロール,オキシトロピウムともにQOLの有意な改善はみられなかった.β2刺激薬の定期的吸入療法は,COPD患者の呼吸機能,運動耐容能を改善し,ADLを向上させる可能性が示唆された.

  • 佐藤 悠, 飯田 佳世, 大友 真弓, 佐々木 誠
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 326-329
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    健常者15名の運動後呼吸循環反応の回復過程を自然立位と前傾立位とで比較した.前傾立位での回復過程は酸素摂取量が高値,心拍数が低値,分時換気量が高値であった.自覚的運動強度は両立位で差異を認めなかった.以上より,前傾立位では酸素需要が高いにもかかわらず換気に有利であるために心拍反応の回復が早く自然立位と同等の回復と自覚されることが示唆された.

  • ―脳死両側片肺移植患者への作業療法の介入―
    高島 千敬, 松尾 善美, 井上 悟, 南 正人, 松田 暉, 三好 新一郎
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 330-333
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    脳死両側片肺移植患者に対する作業療法を経験した.症例は原発性肺高血圧症の31歳の男性であった.術後,劇的な機能改善を認めたが,免疫抑制療法に伴う感染対策や職種の変更などのライフスタイルの再構築を必要とした.作業療法は日常生活場面での感染対策の指導,職業関連活動訓練を中心に実施し,術後7ヵ月で事務職での職業復帰に至った.肺移植後の社会復帰に向けた作業療法の介入は有用であったと考えられた.

  • 三塚 由佳, 高橋 識至, 田中 一徳, 工藤 良恵, 山崎 敦子, 河村 智子, 桜井 忍, 堀井 厚子
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 334-338
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    COPDの包括的外来呼吸リハビリテーションを,教育に重点をおき,低頻度(1期:月1回5ヵ月間の教育,2期:月2回6ヵ月間の運動療法および指導)で実施し,その効果を検討した.運動療法開始6ヵ月後で,HRQOL,ADL,運動耐容能,平均1日歩数は有意に改善し,特に歩数継続増加群では高いHRQOL改善度がみられた.低頻度の外来介入であっても,教育を重点化することにより有効なプログラムとなりうる可能性が示唆された.

  • ―Shuttle Walking Testによる評価―
    清川 憲孝, 高橋 仁美, 菅原 慶勇, 笠井 千景, 土橋 真由美, 敷中 葉月, 加賀谷 斉, 本間 光信, 佐藤 一洋, 佐竹 將宏, ...
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 339-344
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の運動耐容能に,大腿四頭筋筋力が大きく関与していることが知られている.今回,COPD患者の運動耐容能に関する因子について,Shuttle Walking Test を(SWT)用い,大腿四頭筋の最大筋力を体重で除した値である体重支持力指数(Weight-Bearing Index ; WBI)0.6以上の群および0.6未満の群に分け,検討した.その結果,WBI 0.6以上の群ではSWTと最高酸素摂取量(Peak VO2),WBI 0.6未満の群ではSWTと大腿四頭筋筋力が最も強く相関した.この結果から,COPD患者における運動処方として,WBI 0.6未満では大腿四頭筋の筋力強化,WBI 0.6以上では酸素摂取量増加を目的とした運動療法が効果的である可能性が示唆された.

  • 津田 徹, 加賀美 由旗, 山野上 志織, 時松 初美, 末松 利加, 財津 直子, 増井 太朗, 成田 直子, 中山 初美, 川俣 幹雄, ...
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 345-350
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    2000年介護保険制度が施行されたことを契機として,在宅酸素療法(HOT)を受けている患者を主な対象とした通所リハビリテーション施設を開設した.外来での呼吸リハビリテーションが継続できるだけでなく,デイケアは閉じこもりがちなHOT患者を外に出し,心身機能の向上を図るために効果的であり,急性期より在宅呼吸ケアまで連続性を保つことが可能である.病院・訪問看護・ヘルパーステーション・デイケア・バスハイクまでの在宅呼吸ケアシステムの中で有意義に活用されている.

  • 末松 利加, 津田 徹, 加賀美 由旗, 中山 初美, 濱崎 喜美代, 時松 初美, 山野上 志織, 川俣 幹雄, 津田 稔
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 351-354
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    慢性呼吸不全患者は抑うつ症を伴うことが多く,心理的側面からの支援は不可欠である.専門的面接技法を用い,長期入院により喪失された主体性,現実性,社会性の回復と向上をはかり,チーム医療により在宅移行した症例を通じ,社会,経済,心理的側面から援助する医療ソーシャルワーカー(MSW)の重要性を報告する.

  • 田中 一正, 乳井 美樹, 渡辺 久美子, 小谷 麻衣, 堀内 正, 金子 富志人, 中村 清一, 三上 正志, 佐藤 民子, 折津 愈, ...
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 355-363
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    在宅酸素療法を支援する適切な指導法としてのクリティカルパスを作成するにあたり,患者像の正確な把握を目的として,他施設での患者評価の一律化を目指し,酸素療法生活に関わる5項目の理解度と実施度に関する相対質問を作成し,9施設140症例で検討した.患者の在宅酸素療法への弱点や日常生活上の不確かさなどが抽出され,呼吸法や栄養については,施設に関わりなく十分な患者教育の必要性がある共通項目と思われた.

  • 渡辺 美樹子, 勝野 久美子, 松本 麻里, 宮崎 宜子, 森下 美加, 大池 貴行, 栗田 健介, 千住 泰代, 力富 直人
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 364-369
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    入院による呼吸リハビリを実施した慢性呼吸器疾患患者28名にState-Trait Anxiety Inventory (STAI), Self-rating Depression Scale (SDS),一般性セルフエフィカシー(GSES)による心理評価を行い心理的影響を調査した.その結果,不安,抑うつは有意に改善し,自己効力感も改善傾向にあった.病気への心配,生活への自信の無さが,不安,抑うつ状態と関連し,年齢や息切れの強さも心理面に影響を与えていた.これらの個人的背景を考慮した効果的な患者教育,心理社会的アプローチが必要である.

  • 大野 彰二, 川口 一男, 菅間 康夫, 杉山 幸比古
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 370-373
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    低流量酸素濃縮器における加湿器の必要性について,2 L/min以下の在宅酸素療法施行患者を対象に検討した.4週間の加湿器使用と4週間の未使用の計8週間で,鼻の乾き・のどの乾き・頭痛・胸の不快・風邪の徴候・痰の性状変化の6項目とSF-36によるQOLを検討項目とした.「鼻の乾き」を加湿器の未使用で自覚するのみであり,低流量酸素濃縮器では加湿器は不要である可能性が示唆された.

  • ―PaCO2勾配の重要性―
    吉永 健, 牛島 淳, 吉岡 優一, 木山 程荘, 菊山 宗嗣
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 374-377
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    在宅酸素療法を施行している慢性呼吸不全症例においてPaCO2が予後に与える影響を調べた.1986年以降に当科にて導入され,1年以上の観察期間が得られた119例(肺気腫77例,結核後遺症42例)を対象とし,経年的なPaCO2の変化と予後の関係を検討した.導入時のPaCO2は予後に影響を与えなかったが,基礎疾患では結核後遺症のほうが生存期間が長かった.PaCO2が極端にばらついた症例(7例)を除外した112例を,経年的なPaCO2の変化(PaCO2勾配)の増加群(3 Torr/year以上)24例,不変群(0~3未満)50例,減少群(0未満~-12以下)38例の3群に分類して予後を検討した.その結果,不変群と比較して増加群,減少群のいずれも有意に予後が不良であった.

  • 遠山 雄二, 村田 朗, 工藤 翔二
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 378-380
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    HOT患者では,予後の延長,QOLの改善,ADLの拡大などを図るために酸素を吸入しながらの歩行運動が推奨されている.しかし,疾患の性質上,呼吸不全患者には高齢者が多く,運動機能も低下している.そこで患者の負担を軽減すべく,酸素ボンベの台車を引っ張る「酸素犬」を育成した.その結果,肉体的負担が軽減でき,患者は自由に外出できるようになった.日常生活においても安心感が増加し,犬とのスキンシップから精神的なケアの向上も認められた.

  • 眞田 正世, 園田 武子, 小川 賢二, 嶋田 要子, 土井 とよ子, 安藤 隆之
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 381-384
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    介護保険の導入にもかかわらず,当院の人工呼吸器装着患者の在院日数は長期化している.今回,当院に入院中の人工呼吸療法を受けている患者とその家族,愛知県下の訪問看護ステーションとその看護師に対し,患者と家族の状況を調査した.その結果,人工呼吸療法を受けている患者の退院を困難にしている要因として,患者と家族は在宅では人工呼吸器のトラブルや身体の異変や急変にすぐ対応してくれる連携などが整っていないと考えていることや,家族の人工呼吸器管理やケア負担が大きいと考えていることが原因であるとわかった.

  • 岡村 樹, 太田 智裕
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 385-389
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    在宅NPPVを導入したⅡ型慢性呼吸不全患者の予後について検討した.導入後2年未満で慢性呼吸不全にて死亡した短期死亡群7例は,2年以上生存した長期生存群10例と比べ,導入時の年齢(71.9対63.4歳)とPaCO2(86.7対75.0 Torr)が有意に高く,BMI(15.4対18.0 kg/m2)が低い傾向が認められた.進行したⅡ型慢性呼吸不全患者では,在宅酸素療法に追加して在宅NPPVを導入してもその予後は不良であることが示唆された.

  • 望月 太一, 原 弘道, 古田島 太, 木村 啓, 井上 寧, 佐藤 哲夫, 田井 久量
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 390-397
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    高炭酸ガス血症を伴う呼吸不全患者に対し非侵襲的陽圧呼吸(noninvasive positive pressure ventilation = NPPV)を導入した10例の効果を検討した.12ヵ月の観察期間では,血液ガス,自覚症状は急性期(観察後3ヵ月まで)に改善があり,その効果が持続していた.

  • 中西 徳彦, 立野 博也, 羽原 宏和, 勝田 和也, 喜多嶋 拓士, 森高 智典, 上田 暢男
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 398-400
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    急性心筋梗塞を合併した睡眠時無呼吸症候群の3例を報告した.3例とも男性で,39~66歳であった.いずれも胸痛を主訴に近医を受診し,心電図で急性心筋梗塞が疑われ当院に緊急入院した.経皮的冠動脈形成術(PTCA),冠動脈ステント留置したが,ICUに入室後,著明ないびきと睡眠中の酸素飽和度の低下を認めた.ポリソムノグラフィーを施行し,睡眠時無呼吸症候群と診断し得た.1例は口蓋垂口蓋咽頭形成術を,2例は鼻マスク式持続陽圧呼吸(nCPAP)を行い,いずれも経過良好である.睡眠時無呼吸症候群は急性心筋梗塞のリスクファクターのひとつであり,予防医学的見地からもその診断と治療は重要である.

  • 中俣 正美, 窪田 由希子, 坂井 邦彦, 杵渕 進一, 中山 秀章, 大平 徹郎, 佐藤 誠, 篠田 秀夫, 河野 正己
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 401-406
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    睡眠時無呼吸症候群(以下SAS)のスクリーニング検査としてのパルスオキシメトリーは,酸素飽和度低下指数が低い例には適さず,特に非肥満者は感度が低くSASの見逃しが20~30%出る.持続陽圧呼吸適応例のスクリーニングは,肥満例に有用性が高い.パルスオキシメトリーは酸素飽和度の変化をみているに過ぎないので,SASのスクリーニングに利用する際,その限界を知って利用する必要があり,極力ポリソムノグラフィー検査をすべきである.

  • 若林 律子, 桂 秀樹, 山田 浩一, 茂木 孝, 西村 直樹, 小俣 雅稔, 後藤 里江, 木田 厚瑞
    原稿種別: 原著
    2003 年 12 巻 3 号 p. 407-411
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    呼吸ケアにおいてTelehealthの導入が効率を著しく高める可能性がある.そこで,高齢者の呼吸器疾患患者の通信機器の使用状況に関する実態調査を行い,問題点を点検した.

    安定期の高齢者の慢性呼吸器疾患を有する患者99例(平均年齢:76.7±0.7歳,男:66名,女:33名)に対し10問からなる通信機器使用に関するアンケート調査を行い,結果をスコア化し定量評価した.

    通信機器を使用しているスコアは年齢と逆相関した(r=-0.42,p<0.0001).男女間では有意差はみられなかった.留守番電話,FAXの使用者はいずれも40%以下であった.また,ビデオの使用者は50%以上いたが,実際に自分で予約録画できる例は25%であった.ITという言葉の認知状況は46%,Internetの認知状況は47%であった.携帯電話の使用者は16%であり,パソコン使用の経験者は13%であった.

    操作が簡単な機器は半数近くの高齢者が使用可能であった.このことから高齢者医療にTelehealthを普及させるためには,機器の簡易化が必要であると示唆された.

総説
  • 葛西 隆敏, 成井 浩司
    原稿種別: 総説
    2003 年 12 巻 3 号 p. 412-418
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/04/10
    ジャーナル フリー

    近年,習慣性のいびきや上気道抵抗増加症候群,睡眠時無呼吸などの睡眠呼吸障害と心血管障害との関連が注目され,いくつもの研究報告がなされている.これらの報告の多くは,睡眠呼吸障害からのアプローチであり,睡眠呼吸障害が血管障害の発症,進行に何らかの影響を及ぼすというものが主体である.しかし近年,心血管障害によってひき起こされる睡眠呼吸障害の存在が知られるようになってきた.それは慢性心不全(CHF)患者の約40%に,いわゆる睡眠時無呼吸症(閉塞性睡眠時無呼吸)とは異なるパターンの睡眠時無呼吸が合併するというものである.これは一回換気量の漸増漸減する過呼吸と中枢性無呼吸を繰り返し中枢性睡眠時無呼吸を伴うチェーンストークス呼吸(Cheyne-Stokes respiration with central sleep apnea : CSR-CSA)といわれており,これらの合併する心不全症例は,非合併例に比べ予後が悪いということがわかってきている.そのため,臨床医,特に循環器科医はこの睡眠呼吸障害に目をむけ,その治療を考慮する必要性が生じてきている.そこで,この慢性心不全に合併する中枢性睡眠時無呼吸を伴うチェーンストークス呼吸の疫学,メカニズム,治療法などについて自験例を交えて報告する.

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