コンベックス型探触子の普及と装置の改良などのハードの発達に支えられ,膵臓の超音波断層像は,従来に比べ格段に良好な画像が得られるようになってきた.最近では,描出方法もかなり整理され,もはや膵臓の描出は特別に難しい手技ではない.
しかし,これらのハード,ソフト両面が発達しても,いまだに膵臓の全貌を描出できる例は,極めて少ないのも事実である.したがって検査に当たっては,より広く膵臓を描出するための技術上の努力を重ねると同時に,描出の限界も念頭におき,検査してゆくことが大切である,本稿では膵臓の基本的でかつ確実な描出法について解説する.
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