日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第54回研究発表大会
選択された号の論文の178件中1~50を表示しています
  • 浅沼 尚, 池町 優太, 氏家 良樹, 松岡 由幸
    セッションID: A01
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    現在,様々な発想法が開発され,デザインの各局面において活用されている.しかし,デザイナや設計者は,多様化するデザイン問題に対して活用する発想法の明確な選択指針を得られていない.さらに,創造的なデザインを行うために,デザインの各局面に対応した新たな発想法の構築が望まれている.以上の背景から,本研究では,発想法をデザインの視点から分類体系化し同手法の選択指針を示すとするとともに,その分類体系に基づいた新発想法構築の指針を示すことを目的とする.はじめに,デザイン理論のフレームワークである統合デザインモデルに着目し,同モデルに基づく発想法の分類を行うことにより,各類型の特徴を明確化する.つぎに,デザインにおける発想法の位置づけを示し,同手法の選択指針を提案する.最後に,発想法における分析過程に着目し,発想法とデザインモデリング手法との組み合わせに基づく新発想法構築の指針を提案する.
  • 五十嵐 浩也, 植村 朋弘, 大坪 牧人
    セッションID: A02
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    生命システムとしてヴァレラとマトゥラーナによってオートポイエーシスと言う概念が提唱され、ニクラス・ルーマンによってオートポイエーシスの社会学への適応がなされている。一方、デザインは人工物に対して作業を行う行為であったが、近来、人間そのものの理解、人間の感性を把握した知織を基盤としたデザインの新たな方法論にまでデザインの対象、方法論の展開の範囲が広がってきている。 そこで、本来デザイナーに求められている未来(新たな経験)を創出するための創造性等、人間に与えられている機能を把握し、さらに人工物をデザインするための方法論を、人間と言う「生命」のシステムという立脚点から構築するための基本的なデザイン理論の枠組みを提供する
  • 永井 由佳里, ゲオルギエフ ゲオルギ, 田浦 俊春, 森田 純哉
    セッションID: A03
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    グラフィックデザインでは,作品からどのような意味を想起させられるかが重要である。本発表では、グラフィックデザインの事例として,ロゴに焦点を当てた研究を示す。我々の研究では,良いロゴから想起される意味は,よく構造化されているという仮説を設定する。そして,ロゴの持つ意味構造と好ましさとの関連を検討した調査結果を示し,調査の結果からロゴに意味構造を付与するデザイン支援の方法論を論じる。我々は調査参加者にロゴを提示しそれぞれが想起した意味をできるだけ多く記入させる調査を行った。その後,それぞれのロゴの好ましさを5段階で評定した。得られたロゴの意味の相互の関連を,概念辞書を用いて測定した。その結果,ロゴから想起される意味間の関係が集束している場合,良いものと判断されていた。結果に基づき,意味の構造化に焦点を当てたグラフィックデザインの支援方法を提案する。視覚的な形状と言語によるラベルを対応づけるデータベースを用い,ロゴを言語化する。そして,概念辞書を用い,より上位の意味構造を抽出する。抽出された意味構造は,ユーザに提示される。そのことで,意味のない形状,誤解を与える形状,などの生成を防ぐことができると考える。
  • 市村 由貴恵, 永井 由佳里, 森田 純哉, 田浦 俊春
    セッションID: A04
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    本研究では、抽象的な線画に着色を行う実験を通じて、モノのカテゴリーが着色行為に及ぼす影響を調べた。この研究では、物体のカテゴリーに着目するため、実験材料として、自然物と人工物のそれぞれを想起して描かれた2つの線画と、それらを用いてモーフィングを行い作成した抽象的な線画を使用した。被験者は、それらの線画にふさわしいと感じる色を着色していった。 実験の結果、着色を行う場合、その対象となる線画が人工物を想起させるものである場合は、自然物を想起させるものの場合に比べ、各被験者間において、色の使い方に多様性が見られた。 このことは、カテゴリーと着色行為のあいだに何らかの影響があるものと考えられる。
  • 柴田 友馬, 田浦 俊春, 永井 由佳里, 野口 尚孝
    セッションID: A05
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    色彩デザインにおける優れた発想はどのようにして生まれるのだろうか。優れた色彩デザインは多くの色の中から調和のとれた色彩を組み合わせることにより実現されると考えられる。本研究では色彩デザイン支援システムを作成し、評価実験を行いシステムが制作にもたらす効果を検証することで色彩デザインの創造的支援方法について言及するものである。システムの支援効果を検証するために以下のような評価実験を行った。トーナルカラーによる色彩構成とシステムを使った色彩構成を1作品ずつ被験者10人に制作してもらい、作品を比較することでシステムの効果を分析した。第一には作品に使用された色を分析することでシステムが色彩選択にどのような影響を与えるのか調べた。実験からこのシステムを使い色彩構成を行うと色紙より色数が増え、色相数、補色対比数、明度差が増える傾向にあることがわかった。次に20作品を評価者による採点を行った。採点結果からも本色彩支援システムは色の構成をスムーズに学習者に提示することで創造的支援を実現することが分かったので報告する
  • 石井 成郎, 柴 邦代, 磯部 尚美
    セッションID: A06
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    近年の学校教育においては、自ら主体的に考え、行動する「創造的な態度」の育成が求められている。本研究は、これまで工学教育やデザイン教育を対象に実施されてきた創造性教育の実践を看護教育の領域に適用することを目的とする。看護教育における創造性は、患者の身体・精神・社会的条件に合った看護実践ができる資質と定義することができる。本研究では小児看護学演習の授業を対象に、おもちゃの製作を通して創造性を育成する授業をデザインした。本授業の有効性を評価するために、学習者の作業記録の分析を行った。その結果、対象となる子どもの発達段階や体格、おもちゃの耐久性や安全性などを配慮しながら創造活動を行う、メタ認知的な活動の重要性を学習しているようすが観察された。
  • 矢代 惠一, 永井 由佳里, 田浦 俊春, 森田 純哉
    セッションID: A07
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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     特定の意味が喚起されにくい抽象画のような対象を鑑賞する際,対象の性質や特徴情報によってその見方や評価の観点は一意に固定されず,動的に変化すると考えられる.よって幾何学パターンの評価と対象の特徴情報との関連を考える際,そこにおいてなされる評価者の見るという認知活動について言及することが有効であると考える.本稿で報告する実験は,特徴情報の異なる幾何学デザインパターンに対し,評価者の評価の観点のシフトが起こることを事例的に確認する目的で行われたものである.被験者は幾何学的対称性を持つパターンと持たないパターンをそれぞれ10種呈示され,「自分がよいと思うものから順に縦に並べるように」と教示された.並べ替えが終わった時点で,被験者は並べ替えの理由を質問された.その結果,幾何学的対称性を持つパターンと持たないパターンの間で,評価者の評価の観点が動的に変化していることが示唆される結果を得た.そして本稿の最後にまとめと今後の展望を述べる.
  • 神野 由紀
    セッションID: A08
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    これまで、ファッションに関する消費は特に女性特有のものと考えられてきたが、近代初期から男性もまた、積極的に流行ファッションを追い、自分の身なりに気をつかい、消費文化を享受していた。本発表では、男性とファッションの関係を明らかにするために、近代の男性の精神的基盤としての「紳士」という概念に注目し、明治期に多数刊行された紳士論を検討し、そこでの記述が精神的な教えにとどまらず、ファッションの指南に特に力を入れていることを明らかにした。さらに、この男性ファッションを支えるメディアとして、戦前期に刊行された『学鐙』『新青年』を調査し、特に服飾雑貨など流行商品に関する広告を検討し、戦前期の男性消費の実態を明らかにした。その結果、理性的な性であるべき男性は、実際には女性と同じく都市の消費者であったが、その消費を正当化するために、「紳士」になるための「こだわり」を重視する消費傾向が顕著になっていったことが判った。
  • 山本 麻子
    セッションID: A09
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    10代後半から20代前半の女性を対象としたファッション雑誌について、レイアウト・デザインを中心に分析し、雑誌の特徴とファッションに与える影響について考察した。調査はJMPAによる05年9月~06年8月までの印刷証明付部数開示から、女性ヤング誌(ファッション総合)上位3位である『CanCam』、『ViVi』、『JJ』を対象とし、広告ページを除いたファッション・ページについて、図版数および図版レイアウトについて集計・分析を行った。結果として、3誌とも見開き1ページに対する図版数が約20~70枚近くあり、大変込み合った誌面作りが行われていることが分かった。また小さな図版が多く、読みにくいものが多かった。レイアウトは、人物像と商品アイテムを組み合わせたものが大半を占めた。また総ページに対し広告ページは約40%を占め、メーカーのカタログとして機能しており、商品の売上に直結した誌面作りが意識されていた。かつての雑誌の使命であった新しい文化の創造や優れたデザインの提案よりも、大量の商品情報を得たい読者のニーズに応えるものであると、同時に、絶えず消費を喚起するものであるといえる。
  • 末久 真理子
    セッションID: A10
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    本研究では当時の風俗や人物など時世相を表現したと考えられている近世初期風俗画を挙げ、特に慶長期から寛永期(1596~1644)頃を中心に小袖意匠の解明を行いたい。近世初期風俗画を用いることは現存資料の少ない小袖遺品を補うために重要な役割を果たすと捉えられる。同時に、絵画に描かれた小袖意匠の実写性を論じると共に、近世初期風俗画の役割についても言及を行っていく。その結果、近世初期における小袖意匠の類型を導き出すことができ、近世初期の小袖意匠形式を時系列に捉えることができた。小袖意匠における検討という視点のもとでは、近世初期風俗画は当時の人々の在りようを映し出した伝達の媒介となる手段、いわゆる媒体としての一要素を持ち合わせていたということを理解することができた。
  • 常見 美紀子
    セッションID: A11
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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     大野玉枝は、バウハウスに留学した4人目の日本人であったが、その詳細は今まで明らかでなかった。  前回の発表では日展を中心とする活動と作品を検証した。  今回はその後の遺族へのヒヤリングによって明らかになった光風会の活動と作品を中心に検証したい。  戦前に大野は1937年に実在工芸美術会の展覧会に服飾の作品を出品した。この会は高村豊周を中心として設立され、「用即美」を追究しようとした。 戦後には日展出品と併せて光風会にも1961年から7回出品した。 1963年に会友となったが、1970年には退会している。  これらの作品は蝶や蛾を抽象化した物が多いのが特徴である。この自然物を抽象化した図柄を特徴とする大野作品は中川紀元から影響を受けたと考えられる。中川紀元はマティスに直接学び、日本にフォービズムを導入した人物である。大野は小学校5,6年に代用教員時代の中川から絵の描き方を学び、生涯師事していた。こうしたことが大野の抽象的な作風の理由ではないかと考えられる。
  • 中島 永晶
    セッションID: A12
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    本報告は2005年度前期に倉敷市立短期大学専攻科服飾美術専攻で開講した、ブランディングワークに関する授業の概要である。その対象は倉敷市児島を本社とするジーンズアパレルメーカー、株式会社ベティスミスによって商標登録されているブランド、「白壁」である。教育プログラムは、「製品ブランドデザイン企画ステップ」と、「製品プロモーションデザイン企画ステップ」の2つのフェイズに分けて構築し、授業を進捗させた。前者のステップでは関連データの分析結果を背景とし、知的財産権上の制約を踏まえて、ブランドロゴ、マーク、キャラクターなどのデザインを企画し、それらをレザーパッチ、フラッシャー、製品タグ、プライスタグ、バックポケットのステッチワーク、ボタン、リベットなどのメディアへと展開した。後者のステップではプロモーションメディアをリアル、ペーパー、電子の3メディア領域に分け、各メディアを通じてより効果が上がるプロモーション展開の可能性を検討していった。最終的にこの授業は地域産品に関するメディアデザインや、ファッションビジネスにおけるメディアデザインを考察するための教育事例の一つとなった。
  • 上岡 玲子, 太刀川 英輔
    セッションID: A13
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    昨今ユビキタス・ウェアラブルテクノロジーと称される情報科学の分野では 日常生活の文脈の中でコンピュータが違和感なく使用されるためのインタフェース手法についての研究が多く見られる.こうした研究の背景には,その使い方を多くの人に受け入れてもらうため,デザイン性を考慮したインタフェースの研究が重要な要素となってきていることが伺える.筆者らは,未来の恋人達のコミュニケーションの新たな手法の提案として,RFIDタグを内蔵したペアリングを試作した.その試作をデザインに興味のある一般の人に体験してもらうため,2006年10月31日から11月4日まで「100_%_デザイン東京」にインタラクティブ作品として展示した.本論では試作したシステムについての紹介と展示の様子について報告し,情報機器の一般への浸透を加速させる要素としてデザインの重要性について考察する.
  • 宮下 健児, 阿部 眞理, 白石 照美
    セッションID: A14
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
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    近年日本では、戦後大量に植林されたスギの影響で、スギ花粉症の増加が問題視されている。東京都では、都知事が環境大臣に「花粉症対策の推進に関する要望」の申し入れをしたことにより、「東京都花粉症対策本部」が設置された。また、東京都においては森林の6割がスギ、ヒノキ等の人工林であり、近年の林業の採算性低下に伴う伐採放置林の増加のため、その保育管理が急がれている。  よって、東京都では今年度予算案に都内のスギ伐採予算を盛り込み、10年間に1,200ヘクタールの伐採を計画している。しかし、伐採後のスギの用途開発は充分に行われていない状況にある。  本研究では、東京都多摩産スギの等級別あるいは材の部位別に、それぞれに適した利用方法を検討し、特に家具や建具を対象とした用途開発を提案することを目的とする。
  • 野本 健司, 阿部 眞理, 白石 照美
    セッションID: A15
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
     本研究では、自然素材を主材としたボード状材料に着目した。まず、家具・建具、内装材等に用いる木質材があるが、最近ではホルムアルデヒドの発生を防ぐ接着剤の使用がみられ、エコ素材を意識したものが多い。また、従来、基材としての使用を目的としているため、表面には化粧単板や塗装を施すことを前提としているがシックハウスへの対応やコストや作業の削減を目的に、これらを単独で使用する傾向がみられるようになった。次に、木質材以外の自然素材を主材としたボード状材料は、個性的な表面形状を持つものが多いことから、基材や心材の他に、材の単独使用も見受けられる。以上の点を踏まえ、これら材料の表面の性状を確認するため、塗装による塗膜硬度および付着性能について実験を実施した。試験片には、MDF等の木質材を、自然素材を主材としたボード状材料としては、熱圧成形によるバイオボード等を取り上げた。試験方法は、鉛筆法およびクロスカット法を採用した。試験の結果、それぞれの材料の塗膜硬度および付着性能に対する特徴が明らかとなった。また、自然素材を主材としたボード状材料を木質材と比較することで、それらの用途開発の可能性を示唆することができた。
  • 宇都木 望, 阿部 眞理, 白石 照美
    セッションID: A16
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    近年では、大量生産、大量廃棄等が要因となり引き起こすといわれている地球環境問題やシックハウス症候群の発症等が問題視されている。それに伴い、エコプロダクツに用いられる素材も環境配慮材料として注目を浴びている。植物や土を原料としたものも見受けられる。因子分析を実施し、視覚および手触り、足触りそれぞれの感覚に関わる因子を抽出した。以上の結果をもとに、家具・建具、内装材への適用など、環境配慮材料の用途を検討しながら、環境負荷の低減に対する方法を提案した。実験の結果から、各試験片の平均プロフィルを作成し、それぞれの感覚に関わる性質を明らかにした。さらに、感覚実験は、拓殖大学の学生を対象とし、SD法に基づいて視覚と触覚による評価を行った。触覚については、手および足による実験を実施した。そこで、一般的に使用されている木質材と、新しく開発された自然素材を原料とする環境配慮材料に対する感覚実験を行い、それぞれの試験片の特性を明らかにした。これら諸問題への対策として、資源を有効利用し、人体への害を低減するなどを目的としたエコプロダクツの開発が進んでいる。代表的な環境配慮材料として挙げられるのが木材である。
  • 山田 美鈴, 白石 照美, 阿部 眞理
    セッションID: A17
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は,スギ材を壁面に使用する際に,その使用量や形態等が室内空間の見た目の広さやイメージに与える影響を明らかにするため2つの実験を行い、壁面構成の設計の指針を提案することを目的とする。
    錯視量測定実験の結果,見えの大きさに最も強く影響する要因は,主に壁面に張られたスギ材の高さであることが明らかとなった。実験の範囲内では,部屋の「幅」「奥行き」は腰壁の高さまで,「高さ」「面積」は天井まで張った場合の方が大きく評定された。
    SD法による感覚評価実験の結果,室内空間のイメージについて6因子を抽出し,快適性因子/装飾性因子については要因D(張り方)の影響が大きく,目透かし張りの方がより快適/装飾的だと評価された。重厚感因子/温度感因子については,スギ材の面積が大きい条件の方が重厚/あたたかいと評価された。広さ感因子については交互作用D×Eの影響が大きく,目透かし・板幅W=90の組み合わせが最も広さ感が大きいと評価された。様式因子については,要因B(面の数)を除く全ての要因の影響が見られた。
    今後様々な項目について検討し,実大空間での実験を行うことがより現状に即した指針を示すために必要であると考える。
  • 三枝 茂
    セッションID: A18
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
     数値制御ルーターを使用して軟質材に曲線状の切り抜き加工を行うと、逆目切削部分で目ぼれが多発する。この目ぼれを回避するための方法を考案した。この方法は特に対称性のある形状を切り抜く場合に効果があり、第一工程で順目切削部分の加工を行い、材料を対称軸で裏表反転させ、第二工程で再び第一工程と同じ加工を行うものである。全行程で終始順目切削加工となり、目ぼれの殆どない平滑な加工面を得ることができる。
  • 齋藤 力也, 寺内 文雄, 久保 光徳, 青木 弘行
    セッションID: A19
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
     若い世代を中心に製品選択の意識や情報機器の使用状況は他の世代と比べて特殊に感じられる。接触や使用頻度が高く、仕事やコミュニケーションツールとして多面的に機能するパソコンや携帯電話であるが、買い替えは頻繁に行われる。そこで、製品に抱く愛着やパートナーシップを定量的に分析し、生活者の意識とモノに抱く愛着の関係性および生活観ごとに重要視されている要因を探り、モノの評価構造を解明することを目的とした。  結果として、情報機器への仲間意識や親しみなどの愛着感が見られたことから、「使い込むことによる充実感」が得られる可能性が示唆された。生活者の中には複数の携帯電話をシーンに合わせて使い分ける者や、これ以上新機能は不要で、壊れても生産中止でない場合は再び購入したいという「お気に入り」やファン心理の存在も確認された。
  • 古沢 克仁, 寺内 文雄, 久保 光徳, 青木 弘行
    セッションID: A20
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    現在、私たちの生活は様々な道具類に囲まれ、日常生活における行動パターンも多様化している。しかしその反面、複雑化した社会生活におけるストレスは増加の一途を辿っており、効果的に気分転換を試みることが重要になってきている。本研究は、人の気分が良くなる要因およびメカニズムを、行動および道具の側面から体系的に解明しようとするものである。本研究では、インタビュー調査を実施し、気分が良くなる行動例を収集した。インタビューの解析に数量化理論_III_類を用い、行動による気分変化の構造を探った。またクラスター分析により気分を良くする行動を類型化した結果、気分を良くする行動は「創造」「改善」「自然」「運動」「摂取」「休息」の6グループに大別された。また、行動前の不快状態に着目して気分変化と行動の関係を考察し、不満を感じている状況では「改善」「運動」「摂取」「休息」といった行動を適用することで気分改善され、悩場合は「自然」に触れたり、「創造」や「運動」といった行動で気分を改善できることが示された。また、道具と気分変化との関係を気分変化の階層構造モデルを作成し考察した。
  • 南 愛蘭, 山中 敏正, 五十嵐 浩也
    セッションID: A21
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    我々は服の色を選ぶとき、どこを注視して選択するのだろうか。各個人は似合う・似合わないという表現を行なうとき、どのような評価基準を持っているのか。 同一のデザインから選択する範囲として、色が選択基準として残っている場合が多い。そして選択基準はその人に似合う、似合わないという問題を内包している。また、自己と他者に対してどのような基準によって評価を行っているのか。そこで本研究では、似合う・似合わないという判断を行なうとき、どのような評価基準を持っているのかを探るため実験を行った。 実験は日本人の20代男女10人(各5名)が服の色(Black, Yellow, Green, Blue, Beige, White, Purple, Light-Blue, Red, Khaki)と顔を見るとき、自己と他者(男・女)そして知っている、知らないという関係によって好き・嫌い、似合う・似合わないという評価を順位と一対比較それから自由記述と発話によって被験者ごとに似合うという評価の一貫性があるかという検討と似合うという意思決定を行うときの評価要因を探る研究である。
  • 山本 佐恵
    セッションID: B01
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    ニューヨーク万国博覧会(1939年)は、参加国数58ヵ国、入場者数3254万人にも及ぶ、戦前に開かれた万博としては最大規模のものである。
    日本は特設館である日本館のほかに、国際館(通称カヴァード・スペース)にも日本の展示を行った。日本館が「古き日本」を展示のテーマとしていたのに対し、カヴァード・スペース日本部のテーマは「現代の日本」だった。そしてそのテーマに基づき展示設計を担当したのが、バウハウスで学んだ建築家の山脇巌であった。
    またニューヨーク万博に出品された写真壁画は、山脇の他にも原弘、山名文夫といった戦後の日本のデザイン界を牽引するデザイナーたちが構成に関わっており、それらに利用された写真は、土門拳、溝口宗博、杉山吉良など日本の写真史上重要な写真家たちが撮影したものだった。カヴァード・スペース日本部ではこれらの写真が積極的に活用され、これまでにない巨大なスケールで展示された。これは従来の日本の博覧会展示には見られない、画期的なものであった。
    本報告では、カヴァード・スペース日本部の展示設計と写真壁画の詳細について明らかにし、これらを山脇の展示観に基づくデザイン活動として位置づけたい。
  • 坂本 久子
    セッションID: B07
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    1873年に開催されたウィーン万国博覧会は、フィラデルフィア万国博覧会のわずか3年前の出来事であり、日本の明治政府が参加を決めた最初の万国博覧会であった。従って、ウィーン万国博覧会での経験はフィラデルフィア万国博覧会にも生かされ継承されていたのではないかと考えられる。 ウィーン万博はヨーロッパで、フィラデルフィア万博はアメリカで開催された地理的な相違はあるが、海外における日本の参加という側面では意識的な違いはみられなかったのではないかという推測のもとに、二つの万国博覧会での継承連続性について、いくつかの出来事を通して考察した。
  • 立部 紀夫
    セッションID: B03
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    占い師は筆屋や扇屋、蒔絵師や指物師などのような商品を生産し販売する職種ではないから、その住居は店舗の形態をとってはいなかった。しかし、自己の存在を表示するために往来に面して看板を掲出していたことが、17世紀初頭に成った風俗絵画(舟木本「洛中洛外図」)によって知ることができる。それによると、当時の占い師の看板は、矩形で、中央に算木の図形を、左右に「うらない」などの文字を記した意匠構成であったことがわかる。
  • 針貝 綾
    セッションID: B04
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本発表では、ブルーノ・パウル(Bruno Paul, 1874-1968)が1908年にデザインし、ミュンヘン手工芸連合工房(Vereinigte Werkstätten für Kunst im Handwerk, München, 1898~)により製作販売されたタイプ家具プログラム(Typenmöbelprogramms)を取り上げる。タイプ家具は「寸法と形の統一」(注3)を基本とした、ダイニング、リビング、書斎、寝室、子供部屋、台所用家具に展開可能な、いわゆるユニット家具のさきがけである。家具の種類としては、テーブル、勉強机、化粧台、椅子、食器棚、洋服ダンス、本棚、柱時計があった。素材は無垢ではなく、トウヒ材を心材とする「合板」(abgesperrten Tafeln)とし、製材を機械化することにより、低価格化を実現。化粧版の素材はマホガニー材、オーク材、白樺材、トウヒ材から選び、さらにニス仕上げかラッカー仕上げを選ぶことができた。本研究ではタイプ家具と同じくパウルがそれ以前にデザインした中価格住宅用家具(1906年)、若い夫婦のための住宅(1907年)のサイズを比較し、多くの一致が見られることを確認した。この結果により、パウルがすでに1906年から若い世代の中流階級のための低価格家具を構想していたことが裏づけられた。
  • 林原 泰子
    セッションID: B05
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本報告では,史料調査により戦後の「Solar」ラインナップを明らかとし,戦前・戦後を通した「Solar」シリーズの変遷について考察を行うことを目的とする。 戦後の「Solar」ラインナップとして,納入型,K型,F型,FW型,P型を確認した。戦前の形状を継承した納入型はF型,FW型,簡素化されたK型はP型へと発展しており,新規のデザインや技術を取り入れながら積極的に改良が重ねられていった様子が認められる。 1953(昭和28)年頃には,20社以上の国内企業が電気洗濯機の製造を行っており,その半数以上が撹拌式を手掛けていた。これら撹拌式の製造にあたり,外国機と共に「Solar」が参照されたことは間違いないと考えられる。「Solar」は,戦前より特許や実用新案の取得を含めた積極的な製品展開を行っていた。更に,戦後のFW型,P型においては意匠面についてもいち早く注意が向けられるなど,戦前戦後を通して日本の家庭用電気洗濯機市場を牽引する存在であったといえよう。
  • 田中 みなみ
    セッションID: B06
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
     会津漆器において1933年から1939年まで図案集の編集を担当した青木志満六については、多くの図案を残したにもかかわらず、会津漆器関係者の間では名前が知られていない。本報告は、志満六の関係者へのインタビューをとおして、(1)志満六の人物像を明らかにすること、(2)図案集に基づいて実際に漆器が作られたか調査することを目的としたものである。
     結果的に、志満六の描いた図案はほとんど製品化されなかった。また多くの図案集を残しているにもかかわらず、志満六の名を知る人がほとんどいない。この理由を考察した結果、次のような結果を得た。(1)時代的に、津田得民、張間喜一という大御所図案家の間に挟まれて、目立たない存在であった。(2)津田、張間が、自身も蒔絵師で作品があるのに対して、志満六は図案だけだったので、蒔絵師や職人の目にとまらなかった。(3)志満六には蒔絵の経験がないので、志満六の図案はスピードを要求される漆器産業用の図案には向かなかった。他方では、志満六は蒔絵師ではないことから芸術作品を仕上げることもなかったため、漆器図案としては中途半端に終わっている。(4)蒔絵師や漆器問屋は現在でも伝統的な会津の絵柄む。蒔絵師や漆器問屋に好まれる絵柄ではなかったため製品に描かれることがなかった。(5)志満六は会津若松での活動時期には事務職のかたらで図案を描いており、図案家という職名を使うことはなかった。
  • 菅 靖子
    セッションID: B02
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
     イギリスでは早くから広告の視覚的効果が認識され、1871年のフレドリック・ウォーカーによる劇場ポスター『白い服の女』の登場以降、芸術性の高いポスターが大いに注目された。しかし、その結果「絵画的(pictorial)」なデザインが主流となったために、写真の広告への導入は、大陸ヨーロッパの動向と比較するとやや遅れ気味であった。  こうした状況を徐々に変えていったのは、1930年代初頭にイギリスを訪れたり移住あるいは帰化したりした越境のデザイナーたちの存在、そしてデザイナーの活躍の場を与えた企業や団体である。本発表では、グラフィックデザイナーのエドワード・マクナイト・コーファーとハンス・シュレーガーが逓信省のために行ったポスターの仕事を事例として、イギリスにおけるモダン・グラフィックデザインがどのように写真を取り込んで展開したのか、その一側面を検証する。
  • 高橋 延昌
    セッションID: B08
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    2002年度から継続的に、短大の学生達がタウン誌の編集制作に参加している。そして、2006年度からは特に地域連携をテーマにして編集活動をしている。継続的な活動を通して、円滑にすすめるためのノウハウを蓄積することもできた。 このような教育プロジェクトを通じて、企業や地域とうまく連携するためには教員のコーディネーターとしての役割が重要だと実感した。すなわち、地域との連携が今後ますます求められるデザイン教育において、教員のコーディネート能力向上は大事であろう。
  • 滝本 成人
    セッションID: B09
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    大学における実習授業は、工作機械の制約があります。それに加え、技術指導員の技量の限界があります。そこで、この大学のプロダクト教育においては、伝統的産業工房である、タケフナイフビレッジ協同組合の協力により実習授業をおこなっている。授業の流れ 1)現状と使用状況の調査 2)調査結果の分析 3)包丁の設計 4)原寸図の製図 5)木製試作品の制作 6)包丁の制作を工房にて2日間でおこなう。 実習授業で伝統的産業工房の協力を得ることは、作品の完成度が高く、教育効果として有効であった。
  • 韓 希暻
    セッションID: B10
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    韓国のデザイン史の一面として解釈されている韓国の高等教育におけるデザイン教育史を教育の観点から検証し、その変遷を明らかにすることに本研究の目的を置く。特に、韓国のデザイン史の成長期として位置づけられている1970年代と1990年代後半以降の韓国の高等教育におけるデザイン教育について検証し、両時代のデザイン教育の特徴を明確にする。また、両時代の特徴を比較・分析し、今後の韓国のデザイン教育の展望について考える。
  • 鉄矢 悦朗, 中井 初実, 小林 健一郎
    セッションID: B11
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本稿は、東京学芸大学の学生有志(美術・美術教育を学ぶ学 生)が、後輩へ参加の機会を引き継ぎながら200km 以上離れ た場所で開催されている「掛川ひかりのオブジェ展」とその関 連の「工作教室」に参画してきた3年間の活動の中から、デザ イントレーニングの可能性を考察したものである。  掛川ひかりのオブジェ展は、静岡県の掛川駅北口から掛川城 に延びる道路(歩車道境界の植栽枡などを使って)両側を会場 に開催される。期間は、おおむね12 月1週目から1月の3週 目程度の2ヶ月弱である。参加者は年々増えていると聞く。主 催は、好きです!かけがわのまち実行委員会。掛川おかみさん 会、掛川市役所、NPOスローライフ掛川など多様な顔ぶれで 構成。作品は、すべて出品者が搬入し、撤収していく。来訪者 の人気投票で大賞は決まる。出品者は、個人、親子、小学校の クラス、中・高校の美術部、静岡芸術文化大学のサークル、地 元建築家のグループ、地元企業の有志など様々である。
  • 諫見 泰彦
    セッションID: B12
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    バードハウスプロジェクトの目的は、鳥の巣箱という最も小さな住環境を通して未来環境の新しい形を考えることである。筆者はこれを、小学生・中学生、建築を学ぶ高校生・大学生のための、自然環境と人間との共生を目指す建築教育・環境教育として実践している。私たちは、バードハウスというスタイルによって、未来の望ましい生活環境のイメージをデザインしている。
  • 木下 武志, 河野 康宜, 長 篤志
    セッションID: B13
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    コンポジション教育における幾何構成課題を,定量的な評価値を用いて客観性のある評価を行うことは有効であると考えられる.そこで本研究では評価項目の一つの「形態のまとまり」の定量的評価方法を提案するため次のことを目的とした.(1)幾何学的構成課題において,どのような構成をしているときに「形態のまとまり」を感じるかの検討.(2)定量的な値を用い,「形態のまとまり」に関連する要因の検討. まず目的(1)に対し「形態のまとまり」に関連すると考えられる「アウトラインのまとまり」と「構成要素の視認性」の2項目に対して,構成を変化させ被験者に問う心理実験を行った.その結果,全体の外形線の形態が単純な印象を持つ構成の場合に「アウトラインのまとまり」を感じることが明らかとなった.次に目的(2)に対し,心理実験で用いた刺激を定量化し指標を作成し「形態のまとまり」に関連する要因の検討を行った.その結果「アウトラインのまとまり」は構成物の内角による影響が大きく,「構成要素の視認性」は構成要素の地に出ているアウトラインの長さの影響が大きいことが明らかとなった.
  • 井上 勝雄, 広川 美津雄, 酒井 正幸, 木下 祐介
    セッションID: B14
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    ユービリティ評価手法は定量的手法と定性的手法に大別される。定量的手法は複数のインタフェースを比較、つまり、複数のプロトタイプの中から1つを選択する場合やインタフェースを再設計した効果測定を行う場合に用いられる。他方、定性的手法は個々のインタフェースの具体的問題点の発見に用いられる。定性的手法は問題点の発見により改善策を求めるという方法論であったが、本研究で提案する手法は、問題点だけでなく優れた項目の発見も行えるという特徴あり、その優れた項目が設計の知識となる。手法の具体的な方法としては、ラフ近似AHP法の結果により、優れた項目と問題の項目をタスク分析やラフ集合により抽出するユービリティ評価手法である。そして、デジタルプレーヤを事例にその手法の有効性について検証・考察した。
  • 伊藤 弘樹, 岡崎 章, 内藤 茂幸, 吉川 佳孝
    セッションID: B15
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    患児に対して治療方法やリスクを丁寧に説明するプリパレーションの重要性が注目をあつめている.患児は,治療を「罰」と考えてしまうからである.専用と呼べるツールがほとんどない現状を踏まえ,本研究ではノートPCにて稼動するオリジナルのプリパレーション・ツールを開発し,従来の絵本とPC ツールとの比較を行った.内容による差を出さないためにPCツールと同一キャラクター,同一コンテンツのプリパレーション用絵本を制作し,比較を行った.
     共同研究者である北里大学病院小児病棟3-Aの看護師らの協力を得て,動作解析,理解度等の定量的な分析に基づいたPCツールの効果の実験と検討を行った.
     実験の結果,一定の効果が検証できたので,本ツールを看護師及び看護関係者にのみ,ダウンロードによる無料提供を開始した.
     なお,本研究は平成17年度科学研究費補助金基盤研究(B)「サイコロジカル・プリパレーションにおける看護師支援のためのインタフェース・デザイン」の一部である.
  • 樋口 麻里子, 村上 存, 柳澤 秀吉
    セッションID: B17
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    プロダクトデザインにおいて,適切なアフォーダンスは直観的に正しく使用できる製品を実現し,逆に不適切なアフォーダンスは使い方の分かりにくさや誤った使用の誘発などに通じうる.一方,機械設計やCADの分野では,「ある観点から見たときに意味を持つ属性のまとまり」であるフィーチャという概念が,機能設計や加工設計などにおいて人間の思考と物の形状を関係づける一種の発見的情報(heuristics)として用いられている.本研究の目的は,製品の操作に関連するアフォーダンスを発現する属性のまとまりをアフォーダンスフィーチャとして定式化することである.それによって,プロダクトデザインにおける形状の新規性,意匠性と,使いやすさ,分かりやすさの両立の系統的な検討などが可能となる.本研究では,形状のパラメトリックなバリエーションをサンプルとして製作して被験者に提示し,「形状の属性」と「それを見て人間がどのような操作が“可能である”と判断するか」との関係を,アンケートで回答してもらい得点化した.実験計画法により,いくつかの操作についてアフォーダンスフィーチャを定性的,定量的に定式化しうることを示した.
  • 山根 千佳子
    セッションID: B18
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    ファイバー・アートとは、繊維素材を用いた造形領域である。本研究では、ファイバー・アートを造形要素のひとつである素材から分析し、その特徴を考察する。1970年から2003年に日本で開催された展覧会に出品された作品を用いて統計をとり、分析した。  ファイバー・アートが誕生してから現在までを総合して分析することによって、その造形表現の考察に説得力を与え、その特徴をより明確にする独自の視点となり得る。  結論として、以下の内容が得られた。  33年間の統計から、ファイバー・アートは使用する主要な材質として、綿・麻・絹を中心に48種類のものが使われている。このことは、この領域は時代が経つにつれ多様な素材が用いられていることの実証となっている。しかし綿・麻・絹の3つの材質は、33年間を通して頻繁に使用され、絶えず中心的な材質であったことが考察可能である。
  • 石井 宏一
    セッションID: B19
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、「振り子運動」に基づき生成される「ペンジュラム・パターン」を非線形力学系の観点から、特にその数理モデル化を通じ、新たな形体表現の可能性の探究を目指すものである。ペンジュラム・パターンは写実によらない造形方法のひとつとして、主に1970年代に構成学において盛んに研究が行われてきた。しかし種々の要因により、今日では研究そのものが下火になっている。本報告ではペンジュラム・パターンの生成規則の数理モデル化による造形的特性のうち、常微分方程式として記述される数式の「パラメータ」の扱い方に起因して生成される形体表現について扱った。その結果(1)ペンジュラム・パターンの生成要因の明確化、(2)造形展開の視点の付与及び明確化、(3)形体生成要因としてのパラメータの顕在化、(4)既知の形体への新たな造形的可能性の付与、という4点に関する知見を得た。
  • 郡山 正
    セッションID: B20
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    世界存在の基本と考えた仏教の「五輪塔」への考察
  • 高山 正喜久
    セッションID: B21
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
  • 益岡 了, 尾関 圭, 尾崎 洋, 野宮 謙吾
    セッションID: C01
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    ユーザにとって、その認知特性に親和したインタフェースデザインは、優れた効果が期待でき、デジタルデバイド対策といった社会的な要請にも優れた技術対策であると考える。インタフェースデザインに、人の認知特性を活用することで、操作性の向上、ストレスの軽減、人的過誤の極限が期待できる。我々は言葉の持つ多様なイメージに着目し、複合的なメディアが文字情報を効果的に伝えるために、音声イメージや視覚イメージ、動的な表現について検討し、その解明を目指したWeb調査について検証を行ってきた。 本調査では、特に文字の動的な表現における方向性の違いによって、その認知に一定の傾向があることが確認できた。これらの結果からは、ユーザの複合的なイメージ認知過程が類推できる。現状では、その定量的な解釈が可能な実験環境が未整備ではあるが、専用の装置や実験設備の導入を図ると同時に、その他のイメージとの比較や、動的表現の可能性についても検討する予定である。
  • 村上 泰介
    セッションID: C02
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    情報化社会の到来によって,私たちの社会生活にコンピューターが浸透し,もはやコンピューターは私たちの生活環境の一部となったとさえ言える.しかしながら,こうした環境にも関わらず,はじめてコンピューターに接触する子供たちの状況には,あまり注意が向けられていないのではないだろうか.本研究では,造形行為によって子供たちがコンピューターを理解できる様工夫した独自のコンテンツの制作を通して,はじめて子供たちが接触するコンピューターのインターフェイスデザインを探っていくものである.
  • 山崎 和彦
    セッションID: C03
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は,使いやすい製品やサービスのための人間中心設計(UCD)手法を拡張してより総合的なデザインアプローチを提案することを目的とする。 対象となるユーザーの表現をできるだけ実在の人物のように精緻に描写するペルソナ手法を活用したUCDの導入を提案する。その理由として,対象となるユーザー像のとらえかたが,商品開発に関わる多くの人にとって,あいまいでなく明確になり,ユーザー情報を具体的で厳密な記述と顔写真など組み合わせて活用することにより,多くの開発関連者に分かりやすいという特徴があるからである。ここでは,ペルソナ手法について,その意味を確認するとともに,ペルソナ構築手法とUCDにおけるペルソナの活用方法を提案する。
  • 金 南珠, 須永 剛司, 松本 謙太郎, 中島 太郎, 揖 隆弘
    セッションID: C04
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は我々の実経験からデザインを構造し、実験的な実践を通して妥当性を確認して、そこから新しいデザインを生み出していくことに着目した。その事例として、多人数コミュニケーションを支援する「モバイル・サービス」のデザインを取り上げている。このデザイン開発は次の6つのステップで進められた。(1)デザイン開発メンバー自身の体験とその表現、(2)サービスの基本構想と構造、(3)造形されたサービスの妥当性の実証と新たな可能性のための実験、(4)サービスシステムの設計、(5)システムのプロトタイプ制作と評価 (6)繊細なデザイン開発である。
  • 平野 靖洋, 田丸 恵理子, 蓮池 公威, 北崎 允子, 高木 友史, 三島 悠
    セッションID: C05
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    現在のオフィスワークでは、人は場と状況に応じて様々なドキュメント媒体を使い分けたり、並行して同時に使用したりしている。しかし、異なるドキュメント媒体をハンドリングする作法には依然として不便な面が残っている。また近い将来、電子ペーパーやIDタグ付きの紙など新しいドキュメント媒体の普及が予想され、人が扱うドキュメントツールはさらに多様化する可能性がある。このような状況から、今後より知的生産性の高いのワークスペースを実現するためには、人が様々な形態のドキュメントをより柔軟に不自由なくハンドリングできる環境が求められると考えられる。
    以上のような新しい状況に対応した環境をデザインするには、従来そして未来のドキュメントワークに対する深い洞察が不可欠であるが、ドキュメントワークにまつわる行為は無意識にとられていることも多く、単に顕在化した課題を解決しようとするアプローチでは不十分である。本稿ではこのような認識のもと、ドキュメントワークの本質性を観察とプロトタイピングを通じて体験的に考察しながら将来のワーク環境を検討するデザインプロセスについて説明する。
  • 伊藤 結香, 山崎 真湖人
    セッションID: C06
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
     本論文ではリサーチを取り入れたワークショップの事例を紹介し、リサーチの方法と効果に関する以下の提案を行う。 1.必要な観点を示したワークシートを用いてリサーチを行うことで、リサーチの専門家でない人も容易に有効な気づきを得られることができ、また、結果の共有・議論が容易になること。 2.情報デザインにおいて、アイディアが求められている領域と異なる領域を参考にする際にも、このようなリサーチの手法が有効であること。  私達は実際に、カフェという空間を題材にし、そのリサーチから情報デザインに応用可能なコンセプトを得るためのワークショップを行った。ワークショップを実施し、他の領域にヒントを得ることで、デザイン対象が持つ既存の枠組みをはずし、新たなアイディア提案が行われたことがわかる。このことから、ある領域をリサーチすることで他の領域に使えるアイディアを得ることができることを確認した。また、ワークシートの可能性と今後の改善案を考えることができた。今後も、リサーチを通じたデザインの可能性を拡大する取り組みを進めてゆきたい。
  • 山崎 真湖人, 伊藤 結香
    セッションID: C07
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    本論分では、リサーチに基づくデザインのプロセスを促進させる手法について論じる。我々はContextual Designの手法にならって、デザイナーに適切な観点と分析的思考のガイドを与える、制約のゆるいフォーム(ワークシート)を設計した。このワークシートの例を紹介する。さらに、こうしたワークシートがデザイナーや対象分野に合わせて作られたならば、デザインプロセスの標準化と洗練を促すことにつながる可能性を論じる。
  • 敦賀 雄大, 両角 清隆, 湊 貴恵
    セッションID: C08
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    コミュニティー活動のように,曖昧な活動をサポートをする道具のデザインをするための明確なデザイン手法が必要である。 本研究では,家族というコミュニティーを対象として活動のパターンをベースとした,デザイン手法の開発を行った。本研究ではその手法をActivity Pattern-Based Design(以下APBD)という。APBDのデザイン手法は4段階のデザインプロセスと,5つの活動を捉える視点がある。そして,活動を捉えやすくするために,活動を以下の4つのレベルに分ける。1)上位活動レベル2)下位活動レベル3)行為レベル4)操作レベル。活動の分析から,下位活動レベル,行為レベルんび共通する活動のパターンが多く存在することがわかった。 家族というコミュニティーの活動分析から,いくつかのデザインパターンを抽出することができた。2005年度の町内会での活動分析結果でAPBDの有効性が実証されていることから,異なる開発においてもAPBDのデザイン手法は有効であるといえる。
  • 苅宿 俊文, 高尾 美沙子, 畑中 朋子, 吉田 裕典
    セッションID: C09
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/09
    会議録・要旨集 フリー
    昨今、美術館、科学館、博物館など様々なミュージアムにおいて、展示のみならず、参加型の協同的体験学習の場として、ワークショップを行う活動が広がりつつある。しかし、ワークショップスタッフ育成の現状は、まだ模索中で、様々な組織で行われているものの、確立されてはいない。「ワークショップスタッフの中には、正統的周辺参加論に当てはまる学習形態があるのではないだろうか。」というリサーチクエッションを持ち、本研究に臨んだ。
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