日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第56回研究発表大会
選択された号の論文の194件中1~50を表示しています
  • 川西 翔樹, 松岡 由幸
    セッションID: A01
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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     人工物のデザインにおいて,デザイン対象に対するヒトの評価を把握することは重要であり,ヒトの感性と対応した物理特性に関する研究が行われている.これらの研究においては,従来,ヒトの評価による製品の形状特徴と対象の物理特性との関係に主に着目していた.しかし,照明光の影響で製品の印象が変化するなど,対象の評価は,周辺環境である場の影響を受けるといわれている.  本研究では,場の影響を考慮した形状特徴と物理特性との関係解析により,形状特徴によって場が及ぼす影響が異なることを検証した.さらに,場の影響を受ける形状特徴を表現するための,場と対象の関係で表現される状態量の抽出を行った.その結果,プロポーションと曲率分布双方が変化する場合には場の影響を受けず,対象の属性量である黄金比度で美しさを表現できることを確認した.一方,曲率分布のみが変化する場合には,美しさの評価が場の影響を受ける可能性が示された.また,場の影響を受ける場合には,場と対象の関係からなる状態量である,影と重心の距離が,場の影響による美しさの変動を表現し得る可能性が示された.
  • 浅沼 尚, 斎藤 清和, 松岡 由幸
    セッションID: A02
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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     現在,製品開発における市場分析や製品コンセプトの発想を支援するために様々な分析法と発想法が開発され,実際の製品開発に積極的に活用されている.しかし,デザインの視点において分析法ならびに発想法の特徴を体系化した研究は少なく,多様化するデザインの局面において,デザイナや設計者に対して両手法の的確な活用方法は示されていない.また,デザイン過程の複雑化に伴い,デザインの上流過程から下流過程までを包括的に支援できるデザイン方法が必要とされている.  以上の背景から,本研究では,はじめにデザイン理論のフレームワークである多空間デザインモデルに基づき,分析法と発想法の分類を行い,デザインの各局面における位置づけを明確化し分類体系を示した.つぎに,分類体系を応用することにより,分析法と発想法の選択フローチャートの提案,およびデザインの上流過程から下流過程までを連続的に展開できるデザイン方法の提案を行った.最後に,実際のデザインに事例適用することにより,デザイン方法ならびに分類体系の有用性を示した.
  • 許 楠楠, 斎藤 清和, 松岡 由幸
    セッションID: A03
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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    多空間デザイン法とは,多空間発想法,多空間QFD,および数学モデルから構成され,デザインの各段階において分析法と発想法の特徴を適切に使用することにより,デザインの上流過程から下流過程までを連続的に展開する手法である.本研究では、まず,スケッチのプロセスを導入することにより,多空間デザイン法を拡張した.つぎに,拡張した手法を掃除機ロボットのデザインに事例適用することにより,拡張の効果を確認した。その結果、拡張された多空間デザイン法により、状態要素を的確に抽出できること.主観と客観両方の知識が反映されること、協調デザインを展開できることが示唆された。
  • 加藤 真弘, 松岡 由幸
    セッションID: A04
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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    20 世紀における科学技術の発展にともない,人工物デザインは人々に物質的な恩恵を与えた.しかし,それと同時に地球温暖化など多くの問題を生み出してきた.また,近年の情報化社会の影響により,ユーザの求める価値が物質的価値から精神的価値へと移行するなど,今後の社会が急激に変化することが考えられる.以上の背景を受けて,高い耐久性を有すると共に,使用者が長期に渡り魅力を感じる人工物デザインを行うことが求められている.そのような状況に対応するデザインコンセプトとして,価値成長デザインが提案されている.価値成長デザインとは,使用時間の経過とともに人工物の価値を増加させることを目指したコンセプトである.本研究では,まず既存の価値成長事例であるペットとペットロボットの分析を行った.分析結果より,多空間デザイン法における価値空間において「使用者-人工物の関係性」および「使用者-社会の関係性」,意味空間において「人工物が成長する」および「使用者の思い通りになる」という価値成長に寄与する要素が得られた.そして分析で得られた要素を,多空間デザイン法に適用することによって価値成長デザインの実現に向けた視点を示した.
  • 萩原 将文, 安藤 公樹
    セッションID: A05
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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    本稿では適合度付き感性ルール抽出法を提案し、さらに3Dキャラクター作成システムへの応用を行っている。提案手法はラフ集合理論の縮約を基礎とし、感性を反映するために必要な属性が感性ルールとして抽出される。提案システムではユーザとの対話によって作成された3Dキャラクターの構成属性値とユーザ評価値がデータとして蓄積され、感性ルールの抽出が行なわれる。評価実験により、提案システムの有効性が確認されている。
  • 崔 烘碩, 鄭 載旭
    セッションID: A06
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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    3Dキャラクターアニメーションは実写映画、アニメーション、ゲーム、広告など大多数の映像物に使われている。リアルなキャラクターの動きはモーションキャプチャ(Motion Capture)のような高価の装備を利用し、熟練されたアニメータ達によって作られる。しかし、場合によってはアニメータの個人の感性的基準で作られたキャラクターの動きが観客の普遍的な期待値と違うときもある。これは作られたキャラクタの行動が観客の感性反応に対した客観的な関係式が定められていないからである。
    そこで本研究は、3Dキャラクタの足つきを対象とし、上記の関係式の抽出と定立のための実験道具として3D Studio MAXscriptを利用した3Dキャラクターアニメーション合成ツールを提案した。このツールをによって足つきと感性反応の間の定量的関係式を求めるための指針を得ることができた。
  • 楊 玄叡, 謝 顒丞, 林 耕儀, 楊 子霆
    セッションID: A07
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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    商業ポスターは販売商品の情報を伝達する時の重要な媒体であり、ヴィジュアルの美感と消費者の好みに兼ね合うポスターをデザインすることはデザイナーが努力する課題である。本研究の目的は:1.優秀ポスターから、注目性と好み度を高めるデザイン要素を抽出すること。2.各デザイン要素が生じた注目度と好み度を分析することである。 研究方法は最初にデザイン要素の分類を行い、基礎造型やポスター製作に関連する文献調査に基づき、ポスターによく使われている色彩、文字、図案、記号、空間、対比、構図、立体八つの代表的なデザイン要素を抽出した。次に「台湾国際ポスターデザイン賞」金賞に受賞されたポスターから、代表するポスターを二枚つづ、計16枚の実験サンプルを選出した。その後、視線追跡実験と好みアンケート調査を行い、アイカメラで視線の軌跡と停留時間を記録し、16枚の実験ポスターの中、最初に注目した点と一番長く見られた点の時間を測り、または比較評価法で被験者が実験ポスターに対する好きと嫌いを評価する。 視線追跡実験の視線記録では、視線の留まった順序から、16枚の実験ポスターの注目度の高低順位を判断し、前三位は1.色彩、2.記号、3.文字であった。なお、特定区域を見る総時間量のパーセント比率から、16枚の実験ポスターの好み度の高低順位を判断し、前三位は同じく1.色彩、2.記号、3.文字であった。 好み評価調査では、優秀、好きなど6評価項目の平均値から、注目度の一番高いデザイン要素を判断することができ、前三位は1.対比、2.空間、3.立体であった。また、好み度の高低順位も得られ、好み度の前三位は1.文字、2.立体、3.対比であり、項目と順位の差から、デザイン要素の効果の違いがみられた。  以上の結果をまとめ、ポスターによく使われているデザイン要素の中では、1.色彩、2.記号、3.文字の注目性が高く、被験者に好まれていると考えられる。よって、商業ポスターをデザインする際、この三つのデザイン要素を多く利用し、大事に扱う必要がある。
  • 橋田 規子, 青山 英樹
    セッションID: A08
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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  • 山本 道子, 長坂 耕作
    セッションID: A09
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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    本研究は人間の感性的表象としての色空間の解析を行い,それを応用することで,写真やデザインにおいて適切かつ効果的な色彩による表現が可能となるソフトウエアの作成を目的としている。1970 ~80 年代に色彩感情効果の研究成果を取り入れた色彩感情色空間を作ろうとする試みが,色彩心理学の分野における数多くの研究者によってなされた。それらの研究の結果,マンセルの色票を使用した3次元の空間が想定された。しかしこれらを実際の人間の感情効果量を想定した3次元空間へプロットすることは非常に困難であった。なぜなら色の好みは個人差が大きく,三つ目の軸を色ごとに当てはめるのは難しかった。このような先行研究をもとに,本研究では実験で用いる感性語を先行研究によって明らかにされた3次元の空間における3方向のベクトルに加え,色 空間における色相,彩度,明度のそれぞれの軸に対応するような言葉と均等色空間CIELUV のL*u*v* の表色系に適合する感性語の両方を使って実験を行った。これによってL*u*v* の表色系から抽出された人間の感性的表象を想定した新たな色空間と,その主たる次元軸が明らかになった。
  • 野口 尚孝
    セッションID: A10
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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     試行錯誤過程はデザイン思考に必然的に含まれるものであり、一般的には問題解決における目的・手段関係の中に現れるといえる。  近年、多くのプロジェクト管理ソフトが存在し、それらの中にはプロジェクト構築をタスクユニットの組み合わせによって行うことで、やむをえない試行錯誤を許容したツールもある。しかし、それらの目的は創造的思考の支援には適していないといえる。なぜなら、それらは、そのプロジェクトの目的に含まれる視点以外は受け容れず、結局、試行錯誤をできるだけ減らして業務の効率を上げることを目指しているからである。創造的思考においては、試行錯誤を減らすことよりも、むしろそれをより深い思考に向けさせ、当面の目的よりさらに高次で抽象度の高い目的・手段関係に気づかせるようにさせることが必要だからである。 これを可能にさせるため、それまでの試行錯誤で失敗したり行き詰まったケースの原因を記録しておくことが必要である。それらは、デザイン当事者が一定の「あたため期間」を経て、再び課題に戻った際、飛躍に結びつく手がかりを与えてくれる可能性があるからである。
  • 佐藤 浩一郎, 松岡 由幸
    セッションID: A11
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
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    デザイン過程は,デザイン上流過程と,デザイン下流過程の2つに大別される.これらは以下の異なる特徴を有している.まず,上流過程においては不明確なデザイン目標や制約条件のもと,デザイナの経験に基づく知識や直観を用いて,広い解空間から多様なデザイン解候補やデザイン解の探索が試行錯誤的に行われる.そして,下流過程においては明確化なデザイン目標や制約条件のもと,合目的に狭い解空間から唯一のデザイン解の探索が行われる.この下流過程は,デザイナの直観に依存する部分はあるものの,最適化法やCADなどの活用によりデザイン行為に合理化がもたらされている.一方,上流過程は,いまだその多くをデザイナの直観に依存しており,大域的な解探索を可能とする数理手法や,それを前提とした逆問題の解法を可能とする設計研究の進展が必要とされている.本報においては,このようなデザイン上流過程およびデザイン下流過程に適用可能な人工物デザインとしてボトムアップとトップダウンを含む「創発デザイン」とトップダウンのみを含む「最適デザイン」の概念を示し,それぞれのデザインにおけるトップダウンの特徴とその違いを示した.
  • 森川 洋, 佐藤 浩一郎, 松岡 由幸
    セッションID: A12
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    デザイン上流過程においては,デザイン目標があいまいであるため,解空間において大域的な解探索を行い,多様なデザイン解を導出する必要がある.現状の多様解導出方法は,工学的な手法の適用が困難であるため,デザイナの経験や直感に依存している.そのため,デザイン過程において一般化された行動指針が得られにくい.そこで上流過程において,大域的な解探索を行い多様なデザイン解の導出を可能とする工学的な手法を導入することが出来れば,デザイナを大いに支援することが出来ると考えられる.また,大域的な解探索を工学的な手法により行うことで,デザイナが発想し得なかったデザイン解を導出することも考えられる.そのため,大域的に多様なデザイン解を導出可能なデザイン方法が必要である.そのようなデザインとして,生命システムに見られる「創発」の概念を模倣した創発デザインが提案されている.本報では,この創発デザインの考え方に基づいた創発デザインシステムの概要を示した.さらに,創発デザインシステムの事例適用により人工物デザインへの適用可能性を示すとともに,材料の自由度を拡張した創発デザインシステムの概要について示した.
  • 宮田 悟志, 松岡 由幸
    セッションID: A13
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    デザイン解を見出すプロセスにおいて, アナリシス(analysis)は要素還元主義的な方法であり,その概念と方法は自然科学や工学の定礎として不動の地位にある. 一方,システムには要素還元主義では説明しきれない「何か」が存在することが18世紀には意識されており, 現在では創発(emergence)現象として科学的な研究の対象となっている. 創発は,既知の特性よりも高次かつ非自明の特性を形成することから, デザインプロセスへ適用可能な具体的方法への期待が高まっている. しかしその一方で, 非要素還元的であるという創発の特性は, それを要素から予測したり演繹する理論を否定する.つまり, 発生した現象をそれと認識することは容易でも, 意図的にそれを生成するスキームを定義することは困難であるという特徴をもつ. また, 創発概念はシステムのマクロな特徴を意味するものであり, 対象と視点に依存し, 様々なレベルの創発現象を考えることができる. これらの創発の特徴から, 議論を疑似科学へと落ち込ませないためには, 注意深い取り扱いが必要であると言える.本論文は創発にもとづくデザイン法を論じるが, このような背景から, 実体を重視し論考を展開する. 人工物とその構造シミュレーションというアナリシスの典型的な例をモデルとし, その上で, 提案する創発デザイン法をアナリシスの方法と比較して論じる.
  • 東 大輔, 石井 明
    セッションID: A14
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    自動車エクステリアデザインは車両の空力性能に密接に関わっているため,近年ますます深刻化する環境問題に対応すべくデザイン性と空力性能を高次元でバランスさせるよう開発を進めなければならない.本研究ではこの自動車デザイン開発の高効率化を目指す自動車空力デザインエキスパートシステム構築に必要な知見を得るべく,3Dモデルを用いて自動車ボデーにおいて空力的にセンシティブな部位の形状変更がデザイン評価へどのような影響を与えるかを調査・分析した.デザインセンシティビティと空力センシティビティの総合的判断から,デザイン提案における有益な知見を得る事ができた.
  • 美馬 義亮, 柳 英克, 木村 健一
    セッションID: A15
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    印刷や出版に関連した手法はすでに確立している。 ほとんどの書籍はその標準的な手法で作成されている。 それらの原稿の処理方法では、文書の本文の処理手続きは 単純である。その指定が簡単にしなければならない理由の一つは、 その指定を行う手間を抑えることにある。 単純で一様なテキストの形態は表現の方法としては よいものの一つであることは間違いないが、テキストの 形態に変化を与えることも、よい方法になりうる。 本論文では、印刷テキストに対して、幾つかの表現を 可能にし、テキストのスタイルを変えることの出来る ルールの提案を行う。
  • 櫻 哲郎, 森田 寿郎, 植田 一博
    セッションID: A16
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    伝統芸能文楽では,3人の人形遣いが1体の人形を操作し,多彩な動作を実現している.本研究ではこの協調操作技術のメカニズム解明を目指し,合図となる非言語情報“ほど”に着目した動作解析を行った.
     まず人形の構造・操作方法について調査を行い概要を把握した.“ほど”とは操作の主導権を握る主遣いが 動作開始時に“型”と呼ばれる動作パターンや,動作の大きさ・速さなどの情報を他の人形遣い(左・足遣い)に伝達する合図と言われている.“ほど”を含む人形各部位の位置姿勢情報を計測するため,磁気式センサ内蔵型文楽人形を製作した.実機を用いて現役の人形遣いによる演技の計測実験を行った.得られた主遣いの操る右手と,左遣いの操る左手の速度情報に対しウェーブレット解析による位相解析を行った.結果“型”動作は3つの動作要素に分けられ,主遣いに対し左遣いが高い追従性を持つ動作要素の前に,主遣いが先行する“ほど”にあたる動作要素が発見された.
     以上より,人形の協調操作において,主遣いの動作中に含まれる“ほど”と呼ばれる動作要素が,左遣いの動作追従を促し,人形全体の協調動作を実現していることを明らかにした.
  • 後藤 泰徳, 平田 一郎, 井邊 智吉
    セッションID: A17
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
     ファッションモデルのようにポージングする「マネキン型ロボット(名称:MANEBO)」の開発に取り組んだ。開発にあたり、ファッションモデルの動きを観察し、その動きの特徴を抽出した。次に、動きの特徴を機構で再現するため、各関節をアクチュエータにより駆動制御することで、任意のポーズが可能なマネキン型ロボットを開発した。マネキン型ロボットは、骨格機構の機能美が魅力的な動きを表現するための重要な要因であると考え、簡潔でスリムな骨格機構を目指した。
  • 大室 健, 森田 寿郎
    セッションID: A18
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    人工衛星のソーラーパネルやミウラ折り[1]は,ヒンジを折り畳むことで全体の体積を小さくし,展開することで面積が大きくなる可動構造物である.これらは一定のシーケンスでしか変形しないが,折り紙は「折る」「開く」ことで様々な形状になる.これは折り紙が変形シーケンスに分岐を生成する可動構造物だからである.折り紙は折り畳む際にできる折り目をヒンジとし,折り畳み手順を変えることでヒンジの位置と配置を変えている.これにより変形シーケンスに分岐を生成していると言える.  本研究では筆者が開発した,ヒンジ位置を切り換えることができる駆動軸二重切換機構(2) (図1)の組み合わせをハミルトン閉路により決定,またリンクの干渉問題を解決し可動構造物を構築した.これを3D-CADにより,シーケンスに分岐を生成できる可動構造物であることを示した.
  • 森田 克己
    セッションID: A19
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    結び目は、位相幾何学をベースにした結び目理論にしたがえば、「3次元ユークリッド空間R3内の単純閉曲線」として定義できる。また、複数の結び目を絡み目という。それらは造形的な視点から見れば、大いに魅力的な存在として考えることができる。筆者は、これまで、CGを用い、結び目と絡み目の関係に注目し、その造形性について追求してきた。以上の経緯を踏まえ、本稿では、結び目をユニットとした絡み目パターンの生成を試みる。第1段階として、結び目のバリエーションを生成する。第2段階として、絡み目の基本であるホップリンクとボロミアン環をベースにした絡み目の基本型を生成する。第3段階として、絡み目の基本型を用いた絡み目パターンのバリエーションを生成する。以上から、結び目と絡み目の造形性について検討する。
  • 吉岡 聖美
    セッションID: A20
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    直線が強調された表現による抽象絵画および直線が強調されていない表現による抽象絵画を対象として,直線表現要素の違いによる印象評価の調査を行った。併せて,絵画を鑑賞した場合の印象評価と病院空間に掲示された絵画を鑑賞した場合の印象評価を比較検証した。この研究結果から,抽象絵画における直線表現要素の違い(垂直線・水平線・斜線・数量的比較)が印象評価に関連することが示唆された。絵画を鑑賞した場合の印象評価と病院空間に掲示された絵画を鑑賞した場合の印象評価において,直線表現要素の異なる抽象絵画について印象評価の差に特性がみられた。加えて,抽象絵画における直線表現要素の違いによる印象評価の差について,掲示される空間に関係なく印象評価の差を生じる評価因子が明らかとなった。
  • 木村 光
    セッションID: A21
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    魚をテーマとした立体造形の制作を行った。群像表現としてのシリーズ化を念頭に置いて、その利点を追求した。シリーズ化を生かす為にモジュールを考察した。制作に応用できるかを検討した。モックアップ・モデルを提案することを目的とし、研究テーマとして取り組んだ。そのため、平面上で十分に確認をして制作を行った。そして、モジュールを当てはめて調整を図った。モジュールを適用した結果、理論的美しさ、楽しさの表現ができた。
  • 柳澤 秀吉, 小塚 保英, 松永 将之, 村上 存
    セッションID: B01
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    観察法は,製品開発プロセスの上流段階においてアンケート等で言語化困難な要求や意識化されない潜在的なユーザニーズを抽出する方法として重要視されてきている.観察法では,デザイン対象の使用状況を観察し,ユーザの無意識的な行動や人工物とユーザの関係性を手掛かりとしてデザイン課題を抽出する.観察法によって抽出できるデザイン課題は,観察者の認知の限界,知識,洞察力などに依存するが,これに対する支援技術や手法に関する研究は少ない.そこで本研究では,まず,観察の現状を実地調査し,観察,記録,再生,共有のそれぞれのフェーズにおける課題を整理する.そして,各課題を解決するための,観察プロセスの提案,および支援システムの設計を行う.提案プロセスは,観察時の見落としを最小化するため気づき時のタイムスタンプのみを記録させ,観察後にシステムによってタイムスタンプ周辺における観察者の視線付き動画の提示により気づきを再生させ問題を記述させる.複数の観察者間で気づきを共有するため,気づきの時刻が相補関係になる視線付き動画を提示する.観察支援システム実装し,キッチン環境におけるユーザ観察に適用して実効性を検証する.
  • 渡井 惇喜, 加藤 健郎, 松岡 由幸
    セッションID: B02
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    ロバストデザイン法とは製品のさまざまなばらつきに対して,機能の安定性が確保された製品を開発するための方策である.過去の研究において,多様場対応型ロバストデザイン法を提案した.同手法は,ロバスト性向上を目的としてデザイン対象に可変機構を設けたデザインへの適用が可能であるが,ロバスト性の向上とともに増加する製造コストを考慮していない.そのため,本研究では,損失関数を応用し,ロバスト性とコストのバランスを適切に評価してデザインする方法を提案する.また,公共車両用シートのデザイン問題に適用し,その適用可能性を検証する.
  • 陳 明石
    セッションID: B03
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    高齢化と少子化の影響を受けて、台湾家庭の構造も次第に転換して、3世代の同堂の割合は次第に増加して、生活空間の使用は使用者の多様化の要求を面してある。本研究は、日常生活をする水平移動と垂直移動を選択基準として、そして使用者を「子供、大人、高齢者と(臨時)障害者」に区分して、訪問調査を行った。住居形式と移動方式の異なるにより、使用者にどのような影響を与えられことが解明したいのは目的である。調査結果によると、異なった族群の使用者共用の日常生活空間の時に、高齢者は家族の習慣を譲歩しやすくて、女性はひざの退化あるいは妊娠などを受けやすくて影響して、日常生活をする空間の使う行為の悩みを増加して、フレキシビリティーな設備の改善からもし敷くことができるならば、共用の時生んだ問題の点を下げることができます。
  • Yunkyung Kim
    セッションID: B04
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    With the many advances in technology, the accuracy of recognizing pictures and voices has increased. However, there are difficulties in developing service or content areas that can utilize this technology, as practical usage levels are currently inadequate due to the presence of such artifacts as shadows and noise. As an alternative plan related to this existing limit of interaction, the concept of a mediating interface is proposed. In this study, the design requirements of a device for a total physical response environment are presented. Additionally, two device types suited to the design requirements are proposed. Especially when deriving the requirements, a protocol analysis method was used. In doing this, the behavior of preschool children was observed and the characteristics of this behavior were characterized. From these analyses, a means of elevating the interaction between a user and a service is given using the two proposed device types which considering the features of the users.
  • Yoonhee Kim
    セッションID: B05
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    As needs related to care of the elderly increase, improvement of the devices that they use becomes necessary. The aim of this research is to suggest a mediating interface device design which is differentiated from existing similar designs as it enhances the user-centered usability concerning its form and size considering the human factors of the aged. Relevant traits are summarized into five features following a literature review, and the relevance is analyzed in terms of wearability and design elements to elicit the design requirements. Mobility was the key factor in the application of the proposed design. Two types of design are suggested: a watch type and glove type design, as these are shown to be appropriate as a form of mobile device around the region of the hands.
  • 浅野 智, 棚橋 弘季, 木村 博之
    セッションID: B06
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    情報デザインの学びに、人間中心設計プロセスの考え方を取り 入れ、調査をベースにデザインを考えるという試みは多く行われ てきた。特に最近ではエスノグラフィーの調査手法を取り入れた、 ワークショップも多く見受けられようになってきている。[1] その中で課題として挙げられるのが、調査のデータは揃ったが、 上手くコンセプト作成に結びつけることができないという状態 である。社会人のデザイナーであれば、過去の経験から自分なり の文法を編み出しているものであるが、経験の浅い学部生レベル であるとなかなかそうはいかないようである。 本研究は、真行寺ら[2]によって開発された「シャッフルディ スカッション」に注目し、その効果について検証しようと試みた。
  • 寺沢 秀雄, 沢田 翔太, 竹原 諒
    セッションID: B07
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    リフレクションとは,自己の行為を振り返ることで得られる学びである.本研究は,リフレクションを可視化するためウェブサイトの構築を行い,その新しい学びの価値について検証することを目的とする.学習者は,過去の行為でどのような学びがあったかを反芻し言語化する.その際に思考が活性化され記憶される.この思考の活性化こそがリフレクションの狙いである.リフレクションの可視化とは,こうした学びの過程について多様な見方を提供することである.本研究を以下にまとめる.1)リフレクション媒体を静的な紙から動的なウェブに変更し,可視化を行った.2)学習者間の共同注意の対象を授業活動(課題を行う経験)ととらえた.3)UCDプロセスを用いてサイトを構築し,試験運用を行った.4)次のような新しい価値創造(学びの再生)ができた.a)動的な学び それぞれの学びを相互に振り返ることで,学びに関する討論が発生する.b)学びの全体像の把握 キーワードの記述によって,学びの比較が可能となった.c)学びの公開 学習者に緊張感が生まれ,高い学びの動機づけとなった.
  • 川合 康央, 池辺 正典, 門屋 博, 池田 岳史, 尾崎 洋, 益岡 了
    セッションID: B08
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    情報サービスに関わる者は,ユーザを仮定し,最も良い情報デザインコンテンツを提供するべきであり,開発者間のコミュニケーションは共同作業で情報デザインの開発を管理するために重要である. しかし,情報デザイン教育の多くが,情報デザインの技術的な面を主要な課題としたものであり,情報デザインに関するユーザを考えてこなかった.したがって,私たちの教育プログラムは,自発的にユーザ要件を考えている情報デザインの開発を提案し,開発者間のコミュニケーション能力を持つことができる人材育成を目的とした.
  • 尾崎 洋, 益岡 了, 川合 康央, 池田 岳史
    セッションID: B09
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    平成18年度、岡山県立大学は独立法人化を果たすとともに学内の教育体制の改編を行った。デザイン学部は改編された「デザイン工学科」「造形デザイン学科」の二学科編成となり、「デザイン工学科」は既存のデザインコースに加え、「情報デザインコース」が新設された。学科学生は二年生への進級時にコースを自主的に決定するために、コース別の専門的な科目は二年次以降に開講される。そこで一年次までの学習内容であるアナログで基礎的なデザイン技術から、二年次からは、高度なデザイン作業へと連続的に学習できるカリキュラムを編成した。そして三年次からは、様々なデザイン技術との融合を図りつつ、情報編集デザイン能力の育成、情報デザイン教育の深化を求めた。これは総合的な知力と高度な技術の融合した人材の育成という、高等教育機関に求められる教育体制と考える。今後はこれまでに明らかになった課題の克服や、学習内容の一層の充実を図りたい。
  • 笠井 優, 原田 康徳, 大島 久雄, 高宮 由美子
    セッションID: B10
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
     参加体験型学習としてのワークショップ(以下,WS)は,各地で開催されている。演劇,美術,IT等の様々なWSの中で,創造性教育としてのWSが注目を集め,美術館や博物館等の文化施設の多くが教育普及事業として取り組んでいる。
     ITを使ったWSでは,工作における道具の使い方のような暗黙のスキルを参加者の多くは持っていない。そのため,基本スキルの修得に時間がかかり,共同制作等の発展的な制作に取り組みにくい。一方で,ITのWSではスキルの個人差が生まれにくいため,継続すれば個人差なくスキルを修得し,共同制作に適したWSをデザインできると考えられる。
     本論は,ヴィジュアルプログラミング言語Viscuit(ビスケット)を利用したWSを連続して実施し,一回限りのWSと比較,考察する。実践では,スキルを修得していく中で,制作への迷いや不安が消えていき,描き直しの減少や作品への集中が高まっていた。また,スキルの差が小さいため,わからないことを他人に確認する場合に躊躇する必要がなく,教え合うことによってスキルの差はほぼなくなった。スキルの差が小さいため,役割分担が自然と生まれるなど,連続WS特有の効果が見られた。
  • 赤羽 亨, 遠藤 孝則, 蛭田 直, 小林 茂
    セッションID: B11
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    2005年より情報科学芸術大学院大学で行われている「ガングプロジェクト」では、電子玩具のデザインプロセスのなかに、実際に使うことができる実働モデル(ワーキングプロトタイプ)を開発初期の段階から何度も作りながら、ハードウェア、ソフトウェア両方を同時に開発していく手法を取り入れている。本稿では、実際にガングプロジェクトのデザインプロセスや、迅速に実働モデルを制作することのできる独自のプロトタイピングメソッドについて詳しく述べる。
  • 小林 茂, 遠藤 孝則, 蛭田 直, 赤羽 亨
    セッションID: B12
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    リッチなユーザ・エクスペリエンスをプロダクトをデザインするには、デザイナーとエンジニアの協業が必要である。しかし、デザイナーとエンジニアの間にはギャップがある。我々はツールキットとワークショップーツールキットFunnelとフィジカルコンピューティング・ワークショップーをデザインすることによって、このギャップを埋めるための共通言語を作るという試みを行っている。これらにより、デザイナーは物理的な世界のイベントをGUIの世界のイベントと同様に扱い、短時間でプロトタイプを作ることができるようになる。さらに、このメソッドの将来的な可能性についても述べる。
  • 森 公一, 有賀 妙子
    セッションID: B13
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
     コンピュータや映像・音響装置、センサやI/Oデバイスなどのメディア・テクノロジーを用いた造形表現が、従来の造形芸術とは異なる新しい美の位相を切り開きつつある。それらはメディアアートやインタラクティヴアートなどと呼ばれ、1990年代初頭に始まり、現在に至るまで多様な表現実験が行われてきた。  本研究プロジェクトは、そのようなメディア・テクノロジーがもたらした表現の特性に注目し、そこに見られる普遍的な技術や造形要素の抽出を通じて、メディア造形教育とでも呼ぶべき基礎的な教育プログラムの構築を試みるものである。学生自らが、情報技術のもたらす新しい感性的次元を探り獲得することめざす。そのための方法を、具体的な教育プログラムとして実現することがねらいである。
  • 原田 泰, 須永 剛司
    セッションID: B14
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    ワークショップ(WS)などのイベントで、会場の壁を利用して、その内容の進行をリアルタイムで記録していく表現メディアを「ドキュメンテーション・ウォール(DW)」と名付けた。DWのコンテンツは、写真、説明テキスト、図、参加者のコメントなどを組み合わせて、壁画や絵巻物のように出来事の全体像を描いたものである。WSでの活用実践を通じて、DWの特徴が明らかになった。まず、WS参加者にとって、出来事の進行と同時に描かれて視覚に入ってくるDWの表現は、活動の振り返りや意味づけの材料として有効であることが明らかになってきている。また、WS主催者にとってDWは、活動の内容を説明するツールとして、さらに終了後のプログラムの修正や、次回のWSの企画素材としての活用が可能となる。そして、WSの見学者にとっても、WSの内容を理解したり、WSのアウトプットの背景を理解するための手がかりとして、また内容に興味を持ち自分も参加したくなるような説明ツールとしても効果があると考えられる。今後このDWを、WS主催者、参加者、見学者を結びつけるツールとして発展させる計画である。
  • 敦賀 雄大, 小早川 真衣子, 須永 剛司
    セッションID: B15
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    技術中心のアプローチに、人々の活動のビジョンを提供し、利用する人々の経験のかたちをソリューションに加えること、そのためにデザインが共同する開発が必要となっている。 本研究では、ミュージアム学習のための視覚表現ツール、通称「Zuzie(ズージー)」をデザインした。そのデザイン開発における「シート作品タブ」に関する具体的な事例を示し。活動から道具の機能、仕様がどのように形作られ、利用されたかを述べる。 そして、そこでのソリューションづくりに関わる情報デザイン領域が、何を問題として扱い、何を形づくっているのか、その議論を紹介する。
  • 小早川 真衣子, 永井 由美子, 敦賀 雄大, 高見 知里, 原田 泰, 須永 剛司
    セッションID: B16
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    新しい道具は、人々の活動に変革を与え、そこに未知の活動の形成をもたらす。しかし、新しい道具を利用する活動において、その活動形成がうまくいかないための、その道具が使われないことが多くある。その理由のひとつとして、道具の機能は実現されているにもかかわらず、その道具が何であるのか、それをどう使うのかが、利用者に理解されないという状況を指摘することができる。この点を問題としてとらえた研究にはContextual design (Karen, 1998)、Scenario-based design (Carroll, 2000)や活動を基盤としたデザイン(須永、2006)などがある。これら先行研究の多くが「業務」を対象としていることに対し、著者らは「表現」の活動に着目している。表現のための新しい道具のデザイン開発とその道具を使う人々の新たな活動プログラムの設計をおこなったので報告する。
  • 須永 剛司, 永井 由美子, 小早川 真衣子, 敦賀 雄大, 高見 千里, 田中 泉, 小川 俊二
    セッションID: B17
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    現実世界では、道具は常に活動に埋め込まれている。本稿では、活動と道具を相補的な関係としてとらえ両者を一体のものとしてデザインすることについて考察する。ミュージアム学習を目的とし、視覚的な構成作品制作のツールとそれを利用する表現活動をデザインし開発した。そしてそれらを用いて、来館者が表現活動をするワークショプとして実施した。ミュージアムは、特定領域の知識情報を保管管理し、人々に当該知識や関連する経験を提供する社会的な文化施設である。そこでの一方向の「提供」を双方向の「提供し合い」に拡張することによって、来館者とミュージアムを運営する人々の両者にとっての、新たな価値形成の場を構築できるはずである。そのためには、来館者が表現すること、つまりインプットするだけなくアウトプットするという、新たなミュージアム活動をデザインすることが必要となる。
  • 益岡 了, 尾崎 洋, 川合 康央, 池田 岳史
    セッションID: B18
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    デジタルコンテンツにおいては、従来のテキストベースコンテンツと比較し、画像や音声といった様々なメディアを容易に混在させることが出来る。その特徴を活かし、また地域の魅力を探る調査と連動するために、岡山県立大学が立地する近隣地域である倉敷市を対象地域としてデジタルコンテンツの制作を情報デザイン実習に導入した。そして、これらのコンテンツの体験前後で対象地域の印象が、どのように変化するのかについてアンケート調査を実施した。 様々な都市状況の伝達や広報に対して、デジタルコンテンツの活用による一定の効果が確認できた。今回は都市に対する印象や経路の選択といった限定されたイメージに対して調査を行ったが、今後はより広範囲な都市情報への拡張や、調査サンプルの広域化などに取り組むことによって、一層の研究の深化と地方都市再生への一助となるよう調査研究を継続したい。
  • 齋藤 美絵子, 高野 裕子, 嘉数 彰彦
    セッションID: B19
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    大型街頭ビジョンは、街の華やかさや賑わい、新しさを象徴する存在として人々に親しまれている。また、災害時の情報発信などの情報伝達メディアとして期待されている。しかしその効果が発揮されているのは、東京や大阪などの大都市の一部のビジョンにすぎない。地方都市では、大型街頭ビジョンをうまく活用することができず、効果が発揮できていないものが多いのが現状である。本研究では、地方都市のモデルケースとして、岡山市内の大型街頭ビジョンの現状を改善するため、通行者に注目させる方法を研究する。岡山市内の大型街頭ビジョンの調査から、一瞬目を向ける通行者はいるが長時間の視聴にはならず放映内容が意識に残るほど視聴されていないことが明らかになった。そこで、「焦点注目反応」と呼ばれる意識的な注目反応に着目し、既存のコンテンツとコンテンツとの間に通行者の興味をひく短い映像を挟みこむと効果的であるという仮説を導き出した。その効果を検証するため、注目反応を促す映像がある場合とない場合を比較する実験を行い、その結果から、注目反応がある場合の方が意識的に視聴していたということが明らかになった。
  • 牧野 暁世, 山下 裕介, 足立 典子
    セッションID: B20
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    「名チャリ」とは、名古屋大学大学院 竹内研究室が主体となって行っている名古屋市内の放置自転車を再生・活用した共有自転車事業(コミュニティサイクル)の愛称である。コミュニティサイクルとは、レンタサイクルのように貸出場所に返却するだけでなく、複数設置されているステーション(専用の貸出・返却場所)であればどこでも自転車を貸出・返却ができる新たな交通システムである。1台の自転車を複数人で共有利用することで、実施区域内の自転車の総台数、とりわけ駐輪されている自転車を削減することが期待できる。また、鉄道・地下鉄やバスへの乗り継ぎの利便性を高め、公共交通機関の利用を促進できる点も特徴にあげられる。本研究では名チャリが名古屋市の公共交通の一翼を担うことを目指し、より一層の周知に寄与するための市民参加型のデザイン構築を検討している。
  • 高見 知里, 須永 剛司, 古堅 真彦, 敦賀 雄大, 李 子維
    セッションID: B21
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    この動きのデザインは、2008年7月に日本科学未来館で行われたワークショップで使用のために開発されたソフトウエアツールにおいて行った。  動いているオブジェクトがもつ意味を見て理解できることを目的に、オブジェクトの動きをデザインした。本稿では、そこでの検討内容について報告する。
  • 林  佳音, 岡本 誠
    セッションID: B22
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    近年,人間中心設計(Human Centered Design)の基本概念にあるように,生活者からの情報を得ることが人間のための物づくりや情報機器をデザインする上で重要とされてきた.また,デザイナは製品の外観を改良することだけではなく,ユーザと環境との多様な関係を考慮したデザインが要求されている.つまり,デザイナはユーザの文脈や経験を重視してデザインをすることが必要となった.本研究は観察のための手法としてユーザの行動を探索する三つのActivity Probes Toolを開発し,それを参加型デザインワークショップで用い有効性の評価を行った.
  • 荘 育鯉, 岡本  誠
    セッションID: B23
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究はScenario-Based Design(以下シナリオ法)を支援するための手法とツールの研究である.岡本らはが開発したMobile AP IIは,携帯電話を使って生活情報を収集するシステムである.このシステムは被験者自身が日常の経験を報告するために設計されたもので,同時に多数の被験者のデータを収集することができる. Mobile AP IIはステイクホルダ間の状況の理解を深めることができるが,大量に収集されるデータの分析は困難である.本研究の目的は,大量収集されたデータを視覚的にマッピングすることによってデータの分類や被験者とのコミュニケーションを円滑にする方法とツールを提案し、評価することである.
  • 生田目 美紀, 北島 宗雄
    セッションID: C01
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究はディレクトリベースの情報検索時をテーマにし,ウェブデザインの情報表現の基本的なあり方について視線計測実験に基づいて解明したものである.具体的には,テキスト,ラベルなしピクトグラム.ラベル付きのピクトグラムを素材として提示し,文字情報に対する依存度が高い被験者グループとグラフィカルな情報に対する依存度が高い被験者グループに対して,それぞれのパフォーマンスを比較した.その結果,被験者特性にかかわらず,ラベル付きピクトグラムは最もパフォーマンスが高かった.情報検索活動が必要なウェブデザインの情報表現としては,文字情報とグラフィカルな情報を併用することが有効であることが分かった.
  • 若林 尚樹, 高橋 里奈, 尾形 和美
    セッションID: C02
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、WWWによるwebドキュメントにおける情報の挿入削除のための表示手法の提案を目的としている。現在のwebドキュメントでは、ハイパーリンクとして別のドキュメントのリンクによる参照によって関連する情報や詳細な解説を提供している。本研究では、ユーザーの操作によってインタラクティブに指定した情報を挿入/削除することのできるインクルード形式によって、ひとつの文脈の中で関連する情報や詳細な解説を提供する手法を提案する。これによって別ドキュメンへのリンクによる文脈の流れの中断や異なる文脈へのジャンプによる混乱などを少なくすることができると期待される。さらに、ユーザーの持つ知識の違いや理解の度合いに応じて、ユーザーが自らの操作で詳細な情報を挿入したり、省略したりすることができることから、ユーザーの要求に応じた段階的な情報の提示が可能なインタラクティブなドキュメントが実現できると期待される。
  • 高橋 里奈, 若林 尚樹
    セッションID: C03
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では,新江ノ島水族館と共同で研究開発した展示コンテンツを題材に,シミュレーションコンテンツの可能性とその操作性のデザインについて提案する.海の生態系を擬似的に再現した水族館の展示水槽と,海をシミュレーションした展示コンテンツを組み合わせて相互に利用することで,展示水槽を見ているだけでは気づかない新たな発見や体験をすることができると考えられる.本論文では,海の中をシミュレーションするための技術の検討及び,コンテンツの設計,操作性のデザイン,ユーザインターフェイス,コンテンツの設置環境に関して報告する.
  • 名塚 ちひろ, 岡本 誠
    セッションID: C04
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    買い物には生活に必要な行為の他に,娯楽的な側面もある.買い物の娯楽的側面の要素は視覚情報からもたらされる場合が多い.しかし視覚障害者は買い物の娯楽的側面を楽しむことは困難である. 本研究では,シナリオベースドデザイン手法を用いて,視覚障害者の買い物に置ける現状や潜在的なニーズを明らかにした.抽出したニーズの中でも特に「店内で買い物しながら使えるものであるべき」「思わぬ発見をしたい」「目の前に何があるのかを知りたい」の3点に着目した.そして,視覚障害者が能動的に商品を探せたり,知らない商品に気付くことのできる「COMPASS」という機器を提案した. 評価では,モックアップとMoving Prototype,オーディオドラマを用いた.実験の結果,COMPASSを使用することで「欲しいものを見つけられる楽しみが生まれる」「その場で欲しいものを決められる」という結果が得られた.このことからCOMPASSが買い物を楽しくし,意欲をわかせる機器として有効であったことが確認できた.今後の展開として,形状や仕様の改良,様々な売り場における買い物への応用方法を考える必要がある.
  • 山崎 真湖人
    セッションID: C05
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    コミュニティを創出したり、コミュニティの活性化や維持に寄与したりすることを目的としたデザイン研究の取り組みは多い。特に近年、企業や研究チーム等、共通の目的を持ったコミュニティではなく、地域コミュニティや、共通の趣味をもった人々によって構成されるコミュニティを支援する技術・デザインの可能性を探る研究が多く報告されている。その多くは、特定のコミュニティに注目し、そこに参加・関与することを通じて、具体的なデザインを提供するものである。 本研究の目的は、コミュニティの構成・維持のための一般的な考え方を得ることである。これによって、新しくコミュニティを構成する際に、コミュニティの構成や維持を促進するためのノウハウを得ることを目指す。ベーゴマを楽しむ人々が構成するコミュニティについての、約3年間の参与観察的な考察を通じて、多様性を持った基本活動を中心に、目的を共有したり、分散させたり、場所や構成メンバーを変化させたりしながら、柔軟に生き続けるコミュニティの姿が浮かび上がってきた。
  • 松尾 毅
    セッションID: C06
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究はわかりやすい地図の作成手法を確立することを目的とする。最初に行った地図の現状調査と分析からは、新たな情報の組織化の方法としてRichard Saul Wurman が唱えるLATCHだけでは不十分であることが確認された。そこで、新たな組織化の方法としてLATCHに7つの分類方法を加え12個の分類方法を提案する。この分類方法を検証するために「千葉工業大学大学院志望者のための地図」をテーマとして、プロトタイプを作成し検証を行った。
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