私はこの論文において,以下に示すC.S. Peirceの記号論用語を可能な限り厳密に定義づけるとともに,デザイン領域においてこれらの用語を解説した。(A)記号論,(B)記号過程,(C)第一次性,第二次性,第三次性,(D)記号,対象,解釈志向,(E)記号機能,(F)直接的対象,動的対象,(G)直接的解釈志向,動的解釈志向,最終的解釈志向,(H)質記号,存在記号,法則記号,トーン,トークン,タイプ,レプリカ,(I)類似,指標,象徴,(J)名辞,命題,論証,(K)記号の10分類。さらに以上の記号論用語に基づき,デザイン記号論における基本構造を明らかにし,三つの可能なデザイン・プロセスとして,仮説的デザイン・プロセス,帰納的デザイン・プロセス,演繹的デザイン・プロセスを提案した。
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