デザイン学研究
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52 巻, 6 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 52 巻 6 号 p. App21-
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
  • 木村 敦, 和田 有史, 野口 薫
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 1-8
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    形と色の調和的関係(対応性)を規定する要因について体系的に考察した画家カンディンスキーらは、能動性や重量感という感情効果の類似が調和の基準になると考えた。一方、形と色の合成図形の感情効果を検討した実験研究によると、合成図形の評価は形と色それぞれの評価の加算で説明できる部分が多いという。そこで本研究は、形と色の調和的関係が感情効果の類似性と形・色の評価の加算のどちらとより強い関係を示すかを実験的に検討した。SD法を用いた2つの実験により、形と色、および形・色合成図形の感情効果を測定した。そして、形と色の感情効果とその類似性について調和度との関係を統計的に分析した。その結果、形と色の調和は軽明性・活動性という感情効果の類似性と比較的明瞭な比例関係をもつことが見出された。これはカンディンスキーらの理論を支持するものであり、形と色の調和的関係が形と色それぞれの評価という構成要素の加算ではなく、感情効果の類似性という両者の関係性によって規定されることが示唆された。
  • 和田 章男, 堀田 創, 萩原 将文
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 9-16
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    多様なデザイン機能を備えた感性を反映する日本語フォント自動作成システムを提案する。システムヘの入力は、ユーザが作成したいフォントの印象である。フォントをデザインするパラメータの計算部は、遺伝的アルゴリズムで動作する。システムはユーザの入力に応える最良パラメータを求め、フォントを作成しユーザに提示する。本システムでは、従来システムの課題を解決する様々な機能を追加している。まず、フォント基本情報の属性を大幅に増加することで、はね・はらいのエレメントデザインやストロークが重なる部分の優劣表現などを実現している。さらに、フォントパラメータ数を32種類へと大幅に増加することで、ゴシック・明朝・丸ゴシック・隷書・手書き風の各書体の特徴を表現するデザインや、単一ストローク内での太さ変化・バウンダリボックスの形状変化の機能などを実現している。提案システムは、評価実験を通じて、フォントの完成度・感性の反映度・出力の多様性の向上、短時間で手軽にフォント作成ができるなど、その有効性も確認されている。
  • Woohun LEE, Jun PARK
    原稿種別: Article
    2006 年 52 巻 6 号 p. 17-26
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    Computer Aided Design (CAD) applications have become designers' inevitable tools for expressing and simulating innovative ideas and concepts. However, replacing traditional materials and mock-ups with 3D CAD systems, designers are faced with the intangibility problem. As a touchable and graspable interface based on 3D CAD data, we proposed Augmented Foam, which combined Augmented Reality technologies and physical blue foam with little additional effort. Using Augmented Foam, blue foam mock-up is overlaid by a 3D virtual object, which is rendered with same CAD model used for mockup production. In order to solve the visibility problem between the reviewer's hand and the virtual object, we implemented a hand detection and separation. Augmented Foam was tested for a cleaning robot design. Twenty participants were asked to evaluate the perceived visual reality of product appearances for 6 design simulation techniques including Augmented Foam. We found that the participants perceive the shape, size, and color of product appearance more accurately than renderings on CRT, traditional Augmented Reality, and a foam mock-up.
  • 伊藤 孝紀
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 27-36
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    美術から出発するインスタレーションは、美術館から都市に展開され、多様な広がりがある。しかし、これまで体系的な研究はされていなかった。本報では、環境演出によるデザイン手法を確立するための基礎研究として、演出手法の一つであるインスタレーションをとりあげ、分析し類型化することで、その活用特性とファインアートとデザイン分野との関係を明らかにした。25年間、実際におこなわれた展示会を対象とし、解析のために13項目79指標を設定した。多変量解析手法の数量化3類をもちいて、インスタレーションの活用特性を示す3分類軸を抽出した。さらに、これらの3分類軸にもとづくクラスター分析による類型化では、5タイプがえられ、そのなかでインスタレーションとみられる4タイプの特性を明らかにした。なかでも、ひとつのタイプには、環境演出の実態を示唆する特性がみられたので、環境演出の概念を、特定の環境を活かし、相互作用性のあるプロセスを仕掛ける行為と位置づけた。
  • 張 挺, 八馬 智, 杉山 和雄
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 37-44
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    橋梁は,「隔絶された2つの地点を結びつける」という象徴的な意味合いを有していることから,地域を代表する風景を生み出している。しかし現状は,道路の内部景観の観点からの走行空間に関する配慮が希薄であり,運転者の視点から見ると,路線に不釣合いな橋が多く存在している。そこで本研究は,運転者の視点から橋梁を眺める行為に対し,視点位置の違いによる印象の変化を解明することを目的とした。研究対象は,多島海地域における下路形式の橋梁とし,道路内部景観における橋梁景観把握モデルの要素を視点,視点場,視対象,対象場の4つに大きく類型化した。また,橋梁には眺められる対象と眺める場所の2つの役割があり,本研究ではこの両者を論じた。そして,それぞれの要素の橋梁景観特性への関わりを明らかにするとともに,異なる橋梁形式において,良好な橋梁景観を形成するための仕組みを解明できた。その結果を踏まえ,橋梁へ続く道路の景観整備計画のための道路景観評価尺度を構築することを試みた。
  • 張 挺, 八馬 智, 杉山 和雄
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 45-54
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    本研究は,道路の計画及び設計段階において道路景観を評価する尺度を構築しようとするものである。検討した景観評価尺度は,車両運転者の視点である道路内部景観の観点から捉え,快適な走行空間を作り上げることを目指したものである。既存文献の調査及び先行研究に基づき,道路内部景観に影響する景観構成要素を「道路線形」,「自然風景」,「道路構造物」,「道路横断面」の4つに分類し,各要素と人間の視知覚との関係を把握した。それに基づき,実際走行実験およびCGを用いた印象評価実験を行い,「快適性」への関わりを考察した。そして,シーン景観およびシークエンス景観の評価構造の違いを明らかにするとともに,地方部の一般道路を対象とする景観評価尺度を構築した。さらに,実際の計画路線において,本評価尺度による採点値と映像化したCG合成動画において得られた主観評価値と比較し,本景観評価尺度の妥当性を検証した。
  • 陳 郁佳, 桐谷 佳恵
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 55-62
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    本研究では、視覚比喩が用いられたビジュアルデザインがどのように評価されるのかを調べた。具体的には、広告を取り上げ、用いられた視覚比喩表現、またそれがわかりやすさや面白さにどう影響したのかを、確認した。まず、身近な素材である輪ゴムを取り上げ、アイデア展開をし、これを視覚シンボルとしたオリジナル広告をデザイン専攻生に作らせ、実験刺激とした。実験には、刺激作成者以外のデザイン専攻生とその他の専攻生の2群が参加した。その結果、輪ゴムの形、性質、機能を用いた視覚比喩広告が作成されたが、輪ゴムという視覚シンボルが登場する必然性が薄いものもあり、これらの評価は低かった。デザイン専攻生は他専攻生より、輪ゴムと宣伝対象の間、言語との間に関連を見出していた。メッセージの送り手と受け手の間に共通コード形成がなされないと、視覚シンボルが示す複数の意味内容のうちどれが広告対象に関係するかが決まらない。視覚比喩を用いたビジュアルデザインは、記号論的に検討することで、効果的な表現法も明らかになると考える。
  • 桐谷 佳恵, 陳 郁佳
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 63-68
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    デザイン専攻の台湾人学生作成のオリジナル広告を、中国語を学んだことのない日本人学生に提示し、広告理解のされ方を探った。各広告は、視覚シンボルとして必ず輪ゴムが描かれており、なんらかの視覚比喩表現があった。参加者は、1)広告対象は何か、2)その判断根拠、3)宣伝内容、4)その判断根拠、を自由に記述した。結果、広告対象が事象や団体の場合は、正答数が少なかった。広告対象を知る上での判断根拠は、描かれたもの(視覚情報)、商品・ロゴなどであった。宣伝内容は、現状を否定して商品のよさを宣伝するタイプのものは、理解されづらかった。内容の判断根拠は主に視覚情報であったが、宣伝対象の場合と比べると文字情報の利用も増えており、特に大きな字の場合がそうであった。また、輪ゴムが宣伝内容にかかわっていると気づきながら、正しい理解に至らなかったケースもあった。これは、比喩解釈の基盤となるコードに作り手が配慮をすべきであることを示す。視覚シンボルの描画表現、文字情報の内容及び視覚的表現に、工夫が施されねばならない。
  • 金 明蘭, 樋口 孝之, 宮崎 清
    原稿種別: 本文
    2006 年 52 巻 6 号 p. 69-78
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    韓国の地域街路に対する美観形成の活動は緒についたばかりである。本研究は、歩行者空間の事例対象として韓国政府文化観光部で指定した全国各地の「文化通り」を取り上げ、歩行者空間におけるフットスケープデザイン(FSD)についての利用者意識の調査を実施し分析を行ったものである。調査結果として、以下の知見が得られた。(1)現状において利用者のFSDへの関心はさほど高くない、(2)各地の「文化通り」のFSDの中で利用者の印象に残るものはごくわずかである、(3)「文化通り」のFSDにおいては各地域のアイデンティティが表出されることが望ましいと考えられている、(4)ブロック舗装材を利用したグラフィックパターンの展開によって歩行者空間FSDの選好度は高まる、(5)自然にやさしい素材=親環境的素材の使用が望まれている。また、本研究の調査結果から、好感度が高い歩行者空間FSD形成のために粘土ブロックの有用性であることが確認された。
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