デザイン学研究
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54 巻, 4 号
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  • 伊藤 孝紀, 三上 訓顯
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 1-8
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    本研究では、環境演出特性を認知側面から明らかにすることを研究目的とする。そのため、越後アート祭で設置された4タイプのアート作品を研究対象とし、参加者の体験と空間両側面からの心理評価実験を行った。考察過程は、SD法を用い5認知指標11アイテムと7属性指標を設定し、被験者188人をサンプルに認知指標10アイテムを用いて、因子分析を行った。その結果、「表象変化」「状況想起」「主題理解」の3因子を抽出した。得られた3因子を説明変数に、作品評価指標を目的変数に行った重回帰分析結果から、参加者の作品評価には、「表象変化」と「状況想起」が作用していることがわかった。因子得点を用いたタイプ別一元配置分散分析結果より、建築系とアート系、環境系と空間系に類似傾向がみられた。因子得点分布図の比較より、環境系と空間系に共通する認知特性とは「拡散性」であり、建築系とアート系とは点対称の性質を持つことがわかった。これらより環境演出における認知特性が「拡散的認知」と「収束的認知」であることを明らかにした。
  • Martin M. ARBALLO, Mitsuo KAMAIKE, Edilson S. UEDA
    原稿種別: Article
    2007 年54 巻4 号 p. 9-18
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    Through the comparison of the packaging items and design elements of four early European motor stage cars, the relationship between the design concept and packaging design of each car was analyzed. As a result of the influence of Roman chariots on the roads width and cars width, it was found that it is possible to classify them in two groups based on the design concept of "Environment". Here, Morris Mini and Fiat 500 represent the packaging designed for islands and peninsulas (with Roman influence). And Volkswagen Type 1 and Citroen 2CV represent the packaging designed for a continental area (without Roman influence). For the selected cars, the successful packaging was made taking into account the features of the environment where they were going to be used. These features, reflected in the designs, would be taken into account when developing a new car packaging.
  • Martin M. ARBALLO, Mitsuo KAMAIKE, Edilson S. UEDA
    原稿種別: Article
    2007 年54 巻4 号 p. 19-28
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    The purpose of this research is to clarify the relationship between packaging items and design elements of four early European motor stage cars. The typical packaging items and design elements were compared in the scattergram graphs of the selected cars. Through this comparison, it was understood the design basic pattern and differences between these cars, created by correspondence analysis. These cars were the Citroen 2CV, the Fiat 500 Nuova, the Morris Mini and the Volkswagen Type 1. They were selected for their great success during the time they were built. Each of them from a different country of origin with different features. The environment features had influence in the car designs, making them so particular between the rest of the cars of the post war era. The most important design concept for the four cars have been identified as "Environment". The two types of environment were found to be: Island and Peninsula, and Continental area, directly affecting the car packaging layout.
  • Martin M. ARBALLO, Mitsuo KAMAIKE, Edilson S. UEDA
    原稿種別: Article
    2007 年54 巻4 号 p. 29-38
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    The purpose of this research is to clarify the relationship between packaging items and design elements in the scattergram graph of five different car types. Each typical car was studied by correspondence analysis. And, it was found the differences and similarities between the patterns of the five types of cars in the comparison of the standard car image of each car type. The correspondence analysis proved to be efficient for the study and development of new Sedan car designs. Therefore, it was used the same analysis with different car types to understand if it can be useful as well when applied to other cars rather than the sedan. The correspondence analysis was selected because, once the design concept of the cars were understood, it is more easy to identify the patterns of the five types of cars. And, it can be able to reproduce this process in the future with the same successful results when launching a similar car into the market.
  • 永井 由佳里, 田浦 俊春, 原川 純一
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 39-46
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    デザインにおける創造的な思考過程の特徴を解明することはデザイン研究の本質的課題である.本研究は,創造性と思考の広がりとの関係に注目し,デザインプロセス中の思考の拡張プロセス,及び思考の広がりをもたらす要因を明らかにするための研究方法を提案することを目的とする.本方法論は,プロトコル分析を用いデザインプロセス中に思考された概念を抽出し,課題で与えられた概念と思考された概念の概念間距離を計測することでデザインプロセスにおける思考の広がりを求めることと,概念間の関係性として分類学的関連と主題的関連の違いに注目しているところに特徴がある.本方法論を用いて,概念合成によるデザイン実験を行ったところ,思考の広がり方とデザイン成果物の創造性の高さの間には相関があること,また,創造的な成果物に結びついたデザインプロセスでは,状況や場面の想起による概念間の主題的関連がより多く生じており,それが有意義な思考の拡張に関係しているのではないかという知見が得られた.
  • 深澤 琴絵, 植田 憲, 朴 燦一, 宮崎 清, 樋口 孝之
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 47-56
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    本稿は、「風呂敷」の語が定着するようになる以前の飛鳥時代から平安時代初期にかけての「包み」の文化の様態、すなわち、「包み」の素材・仕立て方・「包むもの」と「包まれるもの」との関連などを、聖徳太子遺品、正倉院御物、古書などを通して調査・解析したものである。その結果、次の諸点が明らかになった。(1)日本における現存する最古の「包み」は、飛鳥時代の仏教合戦に用いられた聖徳太子遺品で、それが今日の「風呂敷」の原初形態といえる。(2)奈良時代には、さまざまな正倉院御物を保護するための「包み」が出現する。御物はまず「包み」に包まれ、その後、袋や櫃に入れられて保存された。租庸調の産物を利用して「包み」に仕立てたものや舶来品の布を用いて「包み」の制作がなされた。(3)奈良時代から平安時代にかけての「包み」の平均寸法は約1mである。また、「包み」の仕立て・寸法・使い方は、「包まれるもの」との関係性によって工夫されていた。(4)「包み」を表す漢字はすでにAD100年頃の『説文解字』にみられ、魂に活力を付与して再生する意味が込められて「包み」が使用されていた。(5)『延喜式』には、渤海国や新羅との交易に「包み」が積極的に用いられたことが記されている。
  • 白石 照美, 阿部 眞理, 戸塚 泰幸
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 57-64
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    近年,従来から用いられてきた素材の他に,さまざまな素材が室内空間の内装材として用いられている。生活空間の質に大きな影響をおよぼすこれら内装用材に着目し,それぞれの持つ触覚,視覚についての感覚特性を明らかにする。まず,既に内装用材として活用されているもの,活用が期待されているものについて,ボード形状素材とシート形状素材に分類した。本報では,これらの素材の利用指針とすることを目的に,SD法を用いた感覚評価実験を行う。因子分析を行い,バリマックス回転後の因子負荷量を求めた結果,ボード形状では触覚と視覚の共通の因子として,「洗練性」,「品格」,「強さ」,「湿度感」が,シート形状では「品格」,「洗練性」,「強さ」,「弾力性」,「開放感」因子が抽出された。さらに,各因子間における布置図を作成することで,ボード形状23種,シート形状19種の試験片について,素材の種類や特性と,イメージの関係などが明らかになり,感覚特性の傾向を把握することができた。
  • 阿部 眞理, 白石 照美, 戸塚 泰幸
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 65-72
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    内装用として使われる材料は、インテリア嗜好の多様化や環境への配慮などから,近年,その種類が増加している。新規素材やこれまで内装材にはあまり用いられることのなかった素材の参入が見受けられ,特に自然素材を用いたものの開発が盛んである。本稿では,自然素材を用いたシート状内装材の新たな利用の方法を提案するため,8種類のシート状内装材を取り上げた。それぞれの力学的および物理的性質を試験をとおして明らかにし,それぞれの材質プロフィルを作成してその特徴を明らかにした。さらに,この結果をもとに,木材を加工した「木紙」による間仕切り用スクリーン,木紙を糸状に加工し,絹糸と織り上げた「木織」によるウィンドウトリートメントを,それぞれの性質を生かしながら提案し,試作した。
  • 李 永昌, 佐藤 公信, 清水 忠男
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 73-80
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    本研究は、歩行者空間における身体支持行為とそれらを受け入れる周辺状況とのかかわりが、一般利用者と都市環境計画者によって、どのように概念づけられているのか明らかにした。まず、一般利用者を対象としたアンケート調査を行った結果、屋外空間で何かに身体をあずけてくつろごうとする目的達成のためには、ベンチや縁台というような既成概念の枠組みに基づく製品ばかりでなく、結果的に身体支持を可能にするものや空間的仕掛け、そして周辺環境が大きくかかわっていることが示唆された。そこで、本研究では、それらの総体を「身体支持環境」と名付けた。一方、雑誌等に紹介された歩行者空間の実施例の説明文中におけるキーワード分析を行った結果、それらの計画者は、空間の構成や形態に関する様々な工夫をしているが、その空間における利用者の実際の行動に関して具体的なイメージの配慮は少なかった。これは、計画者が歩行者空間の計画などにあたって、部分的な既成概念にとらわれ、身体支持環境という総体的な概念を確立していないことによると考えられる。
  • 伊藤 孝紀, 三上 訓顯
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 81-88
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    本研究では、環境演出特性の一端を明らかにすることを研究目的とする。そのために、愛知博で実施された705件の催事を研究対象とし、催事要因からのアプローチによる催事空間を考察してゆくこととした。考察過程は、先ず、過去に実施された博覧会催事と比較した。次に、催事要因の抽出目的に705件の催事をサンプルとして、9アイテム28カテゴリーを設定し、集計したデータを用いて主成分分析を行った。その結果、「催事主体要因」「催事要素構成要因」「催事運営要因」を抽出でき、愛知博の催事要因において装置が主導的役割となっていることがわかった。催事要因で抽出された主成分得点を用いて、一元配置分散分析により催事空間について考察を進めた。その結果、広場や通路といった屋外空間では、可変的な仮設或いは移動機能をもった装置を用いて、演者と参加者を巻き込んだ一つの環境を形成していることがわかった。以上より、愛知博の催事における環境演出特性とは、参加者の催事体験を誘発する催事空間の装置がもつ、「移動性」「可動性」であることを明らかにした。
  • 早川 礎子, 宮崎 清
    原稿種別: 本文
    2007 年54 巻4 号 p. 89-98
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
    平安時代の伝統色彩文化は、今日、神道の祭に継承されている。本研究は、熱田神宮における祭礼の現地調査を通して、日本における伝統色彩文化における職階ならびに方位に関する象徴性を解析したものである。得られた結果は、次の通りである。(1)大祭においては、神職は、その身分・職階に従い、単の上着である黒・赤・青の袍を着用している。奴袴(さしぬき)は、紋付の白、紋付の深紫、紋なしの紫、紋なしの薄い標色と、異なる色彩意匠によって、それぞれの神職の身分を象徴している。(2)神道の祭礼で神職が着用する服飾の色彩ならびに立位には、陰陽五行説に基づく方位との関連がみられ、東が崇高な方位として位置づけられている。(3)陰陽五行説においては、黒・赤・青の袍が四季を意味していた。青は春と、赤は夏と、白は秋と、黒は冬と、それぞれ対応していた。また、白との色彩には、「清浄」の意味が内包されている。
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