描画に苦手意識を持たない幼児を対象に,紙への描画と電子ペンを用いた描画ソフトによる描画活動の比較を,定量的に分析した.定量的な分析が可能な時間見本法と質的な分析が可能な事象見本法を連携して遁用する手法を用い分析を行なった結果,両描画活動の類似点,相違点,そして描画ソフト特有の行動について,以下のような考察を導くことができた.(1)描画時間,使用した色数,そして描画中の注目点は,ツールの種類に依存しないことより,馴染みのあるクレヨンのような描画特性を損なうことなく,コンピュータでも描画が出来る,(2)描画ソフトでは,色アイコンを見たらすぐに色変更を実行するが,紙への描画では,色変更以外の行動にも時間をかける傾向があった,(3)幼児の作業記憶における認知特性より,すでに選択されている色を忘却し,もう一度同じ色選択アイコンをクリックする描画ソフトの特性による不自然な行動が判明した.
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