デザイン学研究
Online ISSN : 2186-5221
Print ISSN : 0910-8173
ISSN-L : 0910-8173
56 巻, 5 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • Georgi V. GEORGIEV, Yukari NAGAI, Toshiharu TAURA
    原稿種別: Article
    2010 年56 巻5 号 p. 1-10
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    This paper proposes the viewpoint of design as a process of 'structuring of meanings'. This is a framework which is directly related to the synthesis of concepts and to creativity during the early stages of design. In the presented approach three factors-Sum of Meanings, Relatedness by Path and Standard Deviation of Relatedness by Path-assessing meanings are established in connection with results of design. Furthermore, those assumptions are tested in a case study, resulting in a model of the influence of the proposed factors assessing meanings on the evaluation of design. The validity of this model supports the proposed framework. This understanding of the structuring process of meanings and the utilization of the proposed descriptive factors are important considerations towards further support of conceptual design.
  • 日原 広一
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 11-18
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本論は,句作法や映画手法等創作体系において知られるモンタージュに着目。それが「ヒトの心を揺り動かすユニバーサルな法則」に関係するものと考え,そのモデル構築のための定義と構造を提示した。定義において,外延を心の諸機能(主観)であるのに対し,その内包を徹底的客観によって得られる心地よい響き合いとした矛盾の解決には,夏目漱石の主観の徹底的追及の果てに現れる非人情(超客観)という概念を当てた。また,超客観的な心地よい響き合い(ハーモニクス)の解説では,視覚系,聴覚系それぞれの種差といえる色相及び音律の生成アルゴリズムを用いた。そのことから,本論でいうモンタージュとは,その背後にある循環移行性を性質とする体系の作用反作用であるとした。モデルの検証は,ヒトの心を基礎、情緒、理性の3つの機能に大別させ,それぞれに対応したモンタージュ・モデル(ハーモニクス・ホイール)を設定。そこに循環移行性がみられるかどうかの方法でおこなわれた。結果,それぞれに循環移行性をもつモデルをつくることができた。
  • 桐谷 佳恵, 織田 万波, 玉垣 庸一
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 19-26
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本研究は,文字レイアウトの第一印象を測るために,無意味綴りを用いる方法を提案した。実験1では,A4紙面上の文字量と配置を系統的に変化させ,無意味綴りで埋めたレイアウトで読みやすさを測った。実験2では,実験1のレイアウトに通常の文章を入れて同様の評価をした。その結果,読前の読みやすさの評価と,読後の読みやすさの評価は一致した。実験3では,図形で埋めたレイアウトの評価を行い,さらに3種のレイアウトの印象評価を比較した。その結果,高い評価を受けるレイアウトは,内容が読める時に,無意味綴りや図形刺激より総じて印象が良くなったが,つまった感じを与えた。評価が低くなると,文字さえ入っていれば,読めても読めなくても,似たような印象になることが示されたが,図形レイアウトの印象は過大評価となった。これより,挿入文章が未完の段階でも,無意味綴りを用いれば,読後のレイアウト評価が可能なことも示された。
  • 増成 和敏, 石村 眞一
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 27-36
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本論は,家具調テレビのデザイン成立過程を明らかにすることを目的として,家具調テレビ「嵯峨」に関し,主として文献史料とヒアリング調査より,以下の内容を明らかにした。1)「嵯峨」は,北欧デザインに影響されたが,同様に影響を受けた米国のテレビ受像機の模倣ではない。2)松下電器デザイン部門は,海外のデザイン情報を取り入れ,日本独自のデザイン開発を推進できる状況にあった。3)「嵯峨」のデザインは,ステレオ「宴」に影響され,「宴」は,ステレオ「飛鳥」に影響されている。4)「飛鳥」は,日本調を狙ってデザインされたのではなく,宣伝によって「校倉造り」の造形イメージが付けられた。5)「嵯峨」の形態特徴3要素を具備した最初の意匠出願は,三洋電機からであった。
  • 李 艶, 宮崎 清
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 37-46
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本稿は、約千年の歴史を有する景徳鎮磁器産業を支えてきた磁器手づくり工房の様態を、文献ならびに現地調査採集資料に基づいて明らかにしたものである。その結果、次のことを明らかにした。(1)景徳鎮では、工房ごとに定められ制作工程を担う精緻な分業体制が布かれながらも、それらの工房が相互的・全体的に結びつき、巨大な磁器生産組織が構築されていた。(2)細分化された分業に基づく工房における磁器づくりのなかで個々の制作工程にかかわる技術・技法の構築、合理的施設の創出が促進された。(3)職人たち自らによる同業者組合が組織され、景徳鎮に居住するおよそすべての人びとが伝統的磁器生産にかかわる都市が構築された。(4)磁器生産を介しての世界との交流・交易を通して500〜600年間ほど世界の磁器市場を独占した景徳鎮の核をなしていたのが伝統的磁器手づくり工房であった。
  • 鄭 娥英, 呉 榮根, 寺内 文雄, 青木 弘行
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 47-54
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本研究は,高齢社会に向けて急変している韓国における高齢者福祉空間のデザインに関する研究の現状分析を通して,これからの福祉空間研究のあり方について考察したものである。分析は韓国の高齢者福祉空間に関連する研究論文を対象とし,論文内容を数量化理論III類およびクラスター分析を適用して集約した。得られた4つの類型に対して考察を行った結果は,以下のように要約できる。(1)建築空間を対象にする研究はハードウェアの観点による把握や検討で先進事例調査からの巨視的観点からである。(2)施設の管理支援空間を対象にした研究はその空間構成形態や動線分析を目的として計画のためのハードウェア的な資料を提供している。(3)室内構成要素を対象にした研究では,その分析エレメントとして,主に色彩を扱っており,事例分析による現場測定・観察を通じた具体的な計画指針を提案している。(4)住居空間をテーマとする研究では,住居特性と高齢者の属性と分類し,定量的な研究を行っている。
  • Hui-Jiun HU, Jen YEN
    原稿種別: Article
    2010 年56 巻5 号 p. 55-64
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    As the Internet has already been integrated into human life in 21st century, how to design an easy-to-use Human-Computer Interaction (HCI) has become an important issue. The designer will follow the conceptualization in one's own mind to design system image. What is the mental model of designer toward website construction? We use the Interactive Qualitative Analysis (IQA) approach to conduct a qualitative data-gathering, analysis and examination made by expert participants. The findings show that first, design models among web design team members are in high accord and BD, EC, TP, SA, WP, VD, PM and OM are key influence factors on website construction to be considered. Second, the web design team are analysis-orientated and self actualization-orientated in their mindmap. Third, VD is influenced by WP, TS and PM on website construction.
  • Dongxiao CHU, Takatoshi Tauchi, Fumio TERAUCHI, Mitsunori KUBO, Hiroyu ...
    原稿種別: Article
    2010 年56 巻5 号 p. 65-72
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    Considering the gradually increasing pressures to construct a more sustainable society, it is required to reconsider the current product design and manufacture. Therefore, development of a new design paradigm is needed, changing from mass production and mass consumption to the service-oriented post mass production, which pursues the differences in product quality and service-based product value creation considering product lifecycle. Based on the analysis of current situations of service-oriented research, this paper pointed out three existing problems in service engineering, such as lack of: (1) concrete analytical means for service system elements, (2) development means for new service concept, and (3) development of application tools for service design practice. In addition, product sustain ability is also discussed. It indicates that currently product added value (particularly kansei value) creation could be an effective way to promote product sustainability from eco-mind till to realize the improvement and optimization of service and product system. In this way, developing new methodology for product kansei value creation is urgent.
  • 片本 隆二, 青木 幹太, 岸 信彦, 藤家 馨
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 73-78
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本研究は、脊髄損傷者の立位保持訓練を補助することを目的に病院および福祉関連施設等のリハビリテーション訓練室で使用されている起立補助装置を基盤として、利用者本人および介助者が利用しやすく、起立保持訓練の有効性の高い立位保持訓練装置の開発を目的に研究、開発を行ったものである。起立補助装置による起立動作の補助は、脊髄損傷者の健康維持、管理および介助者の身体的負担を軽減するものであり必要である。本研究では、脊髄損傷者の立位保持訓練のための起立と立位保持機能を有し、起立時に上肢の運動による下肢他動的運動機能を備えた起立運動装置の機能試作機を製作し、試作機を用いた評価実験およびリハビリテーション訓練室における使用状況調査、インタビュー調査によってその有効性を確認した。下肢に麻痺があり随意運動が困難な脊髄損傷者のための下肢他動的運動支援の可能性について示す。
  • 金 志香, 桐谷 佳恵, 玉垣 庸一, 宮崎 紀郎
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 79-86
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本研究では,ウェブでのアフォーダンスを「仮想空間(ウェブ上)でのデジタル情報がユーザーに提供するもの」と定義する。アフォーダンスは,インターネットショッピングにおける消費者の情報探索の手がかりとして働き,購買行為を支える。本研究は,インターネットショッピングにおける情報探索時のアフォーダンスを把握することを目的としている。そのため,ウェブでの買い物行動実験を行ない,プロトコル分析を用いて解釈した。その結果,10項目の要因を抽出することができた。さらに,ウェブアフォーダンスを,「使用性のアフォーダンス」「情報探索のアフォーダンス」の2つに区分した。抽出した10項目のなかで「操作方法」「サイト構成」「ページ評価」の3つが,使用性のアフォーダンスに関するものであった。「商品情報提示方法」「商品属性」「商品への関心」「商品との関与」「商品の付随的条件」「商品にとの関与」「他人の評価」の7つは情報探索のアフォーダンスに関するもの,と分類することができた。
  • 定延 久美子
    原稿種別: 本文
    2010 年56 巻5 号 p. 87-96
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    本研究では,紙衣和紙の性質を生かしたデザインの考察,および実際の作品制作を目的としている。紙衣とは和紙で作った衣服で,17世紀から19世紀にかけて日本では安価な庶民の衣服として広く用いられた反面,おしゃれ着として趣向をこらした紙衣も作られていた。紙衣和紙のテクスチャーを生かしたデザインの考察を目指すため,紙漉きと紙衣和紙の加工についても研究対象とし,紙衣和紙を自作した。さらに,紙衣和紙の材料試験を行い,布地や加工を施していない和紙と比較した結果,非常に強いハリがあり,量高いという特徴を導き出すことができた。この試験結果に基づいて衣服デザインを考察し,あわせて衣服構成法の検討を行い,実際の作品を作成した。方形に裁断した紙衣和紙を組み合わせることにより,材料試験で明らかにした強いハリと量高さによって生まれる襞を最大限に生かすようにデザインした。方形の紙衣和紙は,ミシンで縫合するのではなく紐で綴じ合わせることにより,ユニークなシルエットのブラウス,スカート,ワンピース,ジャケットを完成させることができた。
  • Naoto SUZUKI, Kiminobu SATO, Fumio TERAUCHI, Satoshi HACHIMA, Sinichi ...
    原稿種別: Article
    2010 年56 巻5 号 p. 97-106
    発行日: 2010/01/31
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー
    "Hometown designer", as a profession, let alone as a terminology, has yet to folly bloom and become recognized in Japan. The academic program offered by Chiba University in Isumi City, Chiba Prefecture, intends to boost this recognition and its stature. The program offers an opportunity for students to work closely with residents and to develop their leadership skills, as well as improve their design and implementation capacities. Rhetorically connoting a medical prescription written by a home doctor to treat an illness, the academic program on "designing a living" reflects a careful diagnosis of the drastic changes to the cultural, social, environmental, and economic conditions particular to a region or town and the solutions thereof. With this acting as a rubric or new perception of a hometown designer's role, this paper analyzes the basic approaches that a hometown designer should apply and the key factors that assure sustainable regional promotion. Specifically, these refer to the academic program's features on identifying indigenous resources (treasures), identifying and screening nonproblem-solving-based ideas, and formulating visions. The concept of Participatory Learning and Action (PLA) and the Flowering of the Total Person (Jinshin-no-hana) constitute the basic guiding principles of the work of a hometown designer.
feedback
Top