前報『人流データに基づいた個人単位移動行動のモデル化』では,人の移動を4つのモード+切迫度で表す新しい人流モデルの提案を行った。本報では,前報で得られた新しい人流モデルをいかにビジュアライズすべきかについて論じたものである。
静止画によるアイディア提案,次にパラメトリックデザインによるアイディア提案を行い,それらの提案に対して印象評価を行い,アイディアの絞り込みを行った。絞り込まれたアイディアに従い,調査により得られたサンプルデータを用いた3種類のプロトタイプを作成し,さらに再度印象評価を行うことより,最終提案に至った。
最終提案は,各モードを異なる色で表現し,「直行」については,直線の軌跡を用いることにより表現し,「経路探索」は頭の形状を三角として,その三角が左右に回転することで表現し,「目的探索」について,頭の形状を丸として,軌道にsinカーブを用いたものとなっており,「直感性」,「見やすさ」の両方を満たす,新しい人流モデルに相応しいビジュアライゼーションが行えた。
抄録全体を表示