学習者の認知研究は,システム開発や新しい教育方法の開発には不可欠な研究分野である。しかし,教科内容の価値が問われる科学教育の分野では,教科内容に質的分析を加え,そこで見いだされたものの記述をすることによって, より教育実践ヘ寄与できる研究が可能だと思われる。そのための具体的方法としては,①学ぶ立場からの省察,②教える立場からの省察,③内容の歴史的発展を調べる,④学習者に直接尋ねる,という4つの方法が考えられる。これらの研究過程でのファインディングを記述することにより, より教育実践に貢献できる認知研究が可能になるのではないだろうか。
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