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垣花 京子, 福田 千枝子, 清水 克彦
原稿種別: 本文
p.
269-270
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では、関数の学習において、関数を事象の変化を捉えるツールとして理解し、使えるようにすることを目指している。ここでは、表(数値)、グラフ、式を統合的に扱いながら問題解決ができる能力を関数センスと呼び、課題のなかでこの関数センスの育成を試みた。生徒は関数とグラフを関係づけることが困難であると報告されている(Vinner & Dreyfus, Eisenberg (1989)、垣花他(2002))。そこで、長方形の要素(辺の長さ、面積、周の長さ)の一部を変数とし変化させながら、そこで起こる現象といろいろな関数をグラフと数値から観察できる環境を表計算ソフトと動的図形学習ソフトカブリで開発した。この環境の下で生徒が行った活動を分析し、関数センスの育成の効果を検討した。
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辻 宏子
原稿種別: 本文
p.
271-272
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究の目的は, 動的幾何環境での一斉授業における個々の生徒の活動を分析し, コンピュータ利用の効果を再考察することである。定規・コンパス利用の活動との比較分析の結果, コンピュータ利用の効果の一つである数学学習での諸活動を促す可能性は, 生徒の「点の自由度」の認識の状態に依存することが示唆された。
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石塚 学
原稿種別: 本文
p.
273-274
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
大学入試センター試験を題材にして, 手計算による解法と(CAS)^i利用による解法とを試みた。CAS操作による探究活動を通して, 数学への興味・関心が高まり, 生徒の主体的な活動が促され, 数学を発展的に捉えることができた。
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真貝 健一
原稿種別: 本文
p.
275-276
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本発表では大きく2つの点での提案をする。目標行動の設定については、学習で形成を目指す能力を表現するのではなく態度を表現すべきであるということを。目標行動の論理分析では、目標行動の形成に必要な正反応のみでなく、学習者が学習に入る以前に持っているミスコンセプションなどをも分析し表示すべきであることを提案する。
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伊藤 伸也
原稿種別: 本文
p.
277-278
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本稿の目的は、再発明原理がフロイデンタールのいかなる数学観のもとで導き出されたかを明らかにすることである。そのために、彼の数学観において直観主義の数学観が主要な位置を占めていたと考えられる根拠を示し、直観主義の数学観と、彼が著作において明示する数学観との共通性や、直観主義の数学観に立つと数学の創造に関して発明という用語が用いられることを指摘する。これらのことから、再発明原理は直観主義の数学観のもとで導き出されたといえ、再発明という用語を用いたのも直観主義の数学観がその背景にあると論じる。
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加藤 愛弓
原稿種別: 本文
p.
279-280
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は, 日本の理科におけるジェンダー差の傾向を明らかにすることを目的とした研究のひとつである。本稿では, 中学生の意識調査(杉・吉田, 2001)の調査結果を再考する。はじめに, 主成分分析を用いて, 設問の構成概念の枠組みを検討する。次に主成分分析から明らかになった構成概念の枠組みをもとに, 各構成概念におけるジェンダー差を検討する。分析の結果, 理科への意識や態度に関する調査項目から5つの構成概念の枠組みを明らかにした。さらに, 3つの構成概念においてジェンダー差が明らかになった。
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Nasir Mahmood, Kono Yoshiaki
原稿種別: Article
p.
281-282
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
This paper investigates the classroom practices supportive for nurturing independent science learners by analyzing two main elements of the lesson i.e. Questioning and Teacher Talk (TT) as teaching skill. For the data used in the study, the results showed that questions asked were of higher level and probing by type, while Teacher Talk was mainly focused on mediating student's observation and connecting varying thought held by the students. Thus the learners who have independent view of science and construct knowledge for them are produced.
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村井 護晏, 魏 強, 周 尚文
原稿種別: 本文
p.
283-284
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
脳の発達を考えるとき, その臨界期, 感受性期の問題がある。脳細胞は再生されないということから, その学習の適時期を逃すと, 取り返しがつかないという不可逆の事象である。しかし, 今日のところ, 多くの事象に関して, その臨界期, 感受性期についての知見はほとんどない。その研究の難しさはあるが, 焦眉の問題でもある。そこで, 理科の学習履歴を調査し, それについての何らかの知見が得られないかと研究した。
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石原 正樹, 熊野 善介
原稿種別: 本文
p.
285-286
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
たいていの子どもは、自分の興味のあることには没頭することができる。子どもたちがおもしろい、楽しいと感じる魅力ある理科授業において、彼らは理科に没頭する。そして身近な疑問を科学的に解決しようとする。子どもたちに魅力ある授業を提供するのは教師である。そんな授業を構成し展開していく教師と、子どもたちの学習成果には密接な関係があるのではないだろうか。そんな優れた教師には共通点が何かあるのではないだろうか。これらの要素を見つけることを目的とし、授業ビデオ分析という方法を用いて、この研究を進めた。ただし魅力という言葉は抽象的であり、様々な要素が子どもたちを惹きつける。理屈で説明できないことが魅力ある授業の要素になり得ることを前提としておく。
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鳩野 逸生, 五十里 美和, 伊藤 求, 藤本 雅司, 永松 博文, 橘 早苗, 山本 智一
原稿種別: 本文
p.
287-288
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本稿では, パソコンとWebカメラを用いて, 観察結果をビデオクリップとして残すとともに, インターネットを通じて公開することを可能することを目的として開発中のビデオクリップ作成システムの概要およびユーザインタフェースについて述べる。本システムを用いることにより得られるビデオクリップおよび観察記録は, それ自体が他の授業用の教材として利用できることが期待できる。なお, 現在, 神戸大学発達科学部附属住吉小学校における授業で利用することを前提として, 本システムによりカイコや草花の成長などを撮影中である。
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五十里 美和, 鳩野 逸生, 伊藤 求, 橘 早苗, 永松 博文, 山本 智一, 藤本 雅司
原稿種別: 本文
p.
289-290
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 鳩野ら(印刷中)のシステムを利用して作成されたビデオクリップの授業における有効性を評価することを目的として, 小学校3年生の生物分野の授業における利用事例を検討した。評価には, 授業に参加した児童39名に対して16項目から構成された質問紙調査を実施した。その結果, 本システムは, 対象への興味・関心や理解の促進について肯定的に評価された。
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多賀 譲治, 臼井 和夫, 松香 光夫, 清水 英典
原稿種別: 本文
p.
291-292
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究はインターネットの多方向相互の結びつきに着目。指導者と学習者が学年, 学校, 世代を越えての学習共有を行うこと。複数指導者による適切な指導と良質なWEB教材の作成を目指した。その結果, 本学を中核とした世代を越えての学習が展開され, 歴史教材「鎌倉時代の勉強をしよう」は月間平均アクセス6千件をマークしている。
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余田 義彦, 山野井 一夫, 垣花 京子, 荒木 勉
原稿種別: 本文
p.
293-294
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
子どもたちの「小さな発見・発明」を積極的に拾い出し評価してやることにより、注意深く観察したり、あれこれ工夫したり、粘り強く考えることが好きな子どもを育てたい。この目標を達成するため、どこにいても見つけたことや気づいたことをその場で簡単に記録でき、友だちに公開できるPDA(携帯情報端末)で動作するモバイル学習システムの開発に着手した。このシステムの設計思想や特色について報告した。
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山野井 一夫, 余田 義彦, 垣花 京子, 荒木 勉
原稿種別: 本文
p.
295-296
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
学校教育用グループウェア「スタディノート」を使った学習を教室だけでなく校内の諸所や校外でも行えるようにするため、PDA(携帯情報端末)を利用したモバイル学習システム「スタディノート・ポケット」の開発を開始した。子どもたちがどこにいても見つけたことや気づいたことなどをその場で簡単に記録でき、スタディノートで公開できるシステムを目指している。本稿では、システムが備えるべき要件を考察し、具現化の方法について報告した。
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二見 尚之
原稿種別: 本文
p.
297-298
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
情報技術は日進月歩で開発され利用され社会に広がっていることから, 情報関連について常に自ら進んで調べたり学んだり練習したりしてスキルアップするための学習活動が学生に求められている。学生が自主的能動的に学習を展開できる演習課題を開発し実施してきている。ここでは, その演習課題の作成と実施について報告する。
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益子 典文, 川上 綾子
原稿種別: 本文
p.
299-300
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
益子ら(2003)で事例外挿法の考え方に基づき開発された理科の「相対運動」に関する学習コンテンツについて, 現職教員を対象に, それを活用した模擬的な実験授業を実施し, その効果を検証した。その結果, 相対運動のルール理解, 理科の学習と日常生活や科学技術との関連性に対する認識, コンピュータによる映像提示やバーチャル実験などの効果に関して, 全般的に良好な評価が得られた。
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森田 裕介, 尾上 亜衣子
原稿種別: 本文
p.
301-302
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 松森(1983)が示した視点移動の類型化のうち, 具体的視点移動から心的視点移動への転換について, 動画像やコンピュータグラフィックスを用いることでより効果的に支援できると考え, 仮想的視点移動を提案した。そして, 視点移動能力の育成を支援するWeb3D教材の開発を行い, インターフェイスと有用性に関する調査を行った。評価の結果, インターフェイスの問題点が明らかになったため, 改善を行った。有用性については被験者13名中10名が肯定的な回答をした。
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能田 洋平, 江見 圭司, 山内 淳
原稿種別: 本文
p.
303-304
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
発表者らは、2種シグナルが共存するスペクトルの新規分離法の開発を行ってきた。その手法は、非常にシンプルなアルゴリズムに基づいているとはいえ、直感には訴えにくい。そこで、本研究ではその分離プロセスを可視化するプログラムの制作を行った。また、さらに幅広く利用してもらうことを目的として、作成したプログラムをWeb-Based Training教材化することを試みた。
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中村 晃, 江見 圭司, 仲 信幸
原稿種別: 本文
p.
305-306
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は科学教育ウェブページ作製での最大課題である数式表記において, Mathematical Markup Language (MathML)という新技術に着目し, 実際に数式を多く含むウェブページを作製し, 従来用いられていたテキストベースあるいは数式の画像を用いた手法と比較検討を行った。その結果, 従来に比べMathMLは数式を含むウェブページの作製が容易であり科学教育用に非常に有効であることが確認できた。
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仲 信幸, 武田 誠, 江見 圭司
原稿種別: 本文
p.
307-308
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
ブラウザ上で3次元(以下3DCG)を表示できるものをWeb3Dという。3Dこれはゲーム、eコマース、eラーニング、3Dアートなどの多彩な分野で利用されている。3DCGでの表現は、製品やコンテンツなど3Dで立体的に扱うので、空間を自由に移動したり、回転したり、質感を表現したり自由な表現が可能である。そこで本研究では実世界では表現が難しい太陽系を題材とした宇宙の表現をShockwave3Dを用いてWeb3Dコンテンツとして開発した。そして、開発したコンテンツをe-Learningに組み込み天体教育支援システムの開発を試みた。
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小松 幸廣, 吉岡 亮衛, 坂谷内 勝
原稿種別: 本文
p.
309-310
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
観測データサーバを学校に配備し、Web上でリアルタイムに全国規模の気象や環境情報を相互に提供し教材として利用することを考えた。この様なシステムの実用化を目指してサーバ機能を持った観測情報収集装置の開発と関連教材の開発を行おうとするものである。ここでは実用化を視野に入れた問題点の洗いだしを行い観測データサーバに求められる機能と性能、教材利用の見通し等について述べる。
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石内 久次
原稿種別: 本文
p.
311-312
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
算数・数学と理科の教科書で使われている科学に関連する用語とこれらの用語に関係する科学概念を基本とした教科書データベースから, 各用語・概念についての教科や学年間にある系統性や関連性の分析し, 教科書における科学概念の形成に関係する構造的特質を解析する方法について検討する。
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郡司 賀透
原稿種別: 本文
p.
313-314
発行日: 2003年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
我が国における化学教育内容の特質の一端を解明するために, 基礎的研究として, 戦後発行の高等学校化学教科書に安定的に登場してきたハーバー法教材に着目して, 教材選択者の教材観を調べた。具体的には, 戦後の学習指導要領及び化学教科書における同法の記述の特徴を調べた。また, 化学教科書執筆関係者の意図を探った。さらに, 化学工業界における同法の歴史的な背景を調べた。その結果, 同法に関する2つの教材選択の観点が明らかとなった。①学問的に重要な複数の化学的概念を応用した工程であること。②近代重化学的工業史の中に画期性を有すること。
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藤井 健司, 中村 泰輔
原稿種別: 本文
p.
315-316
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は、とかく知識偏重に陥りやすい中学校高等学校の授業内容に、市民としての生徒の考え方を反映できるようにイシューズ指向の内容を盛り込んだカリキュラムを構築し考察を加えていくものである。特に一つの学年で実施するのではなく、中学校から高校まで系統的に配置することを心掛けた。本校でも新教育課程を、中学校では昨年度から、高等学校では今年度から施行している。ここでは特に物理のエネルギー分野について報告する。
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伊藤 哲章, 大高 泉
原稿種別: 本文
p.
317-318
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
日本の新教育課程における高等学校生物教科書を踏まえ, イギリスGCSE生物教科書の遺伝分野の特質を明らかにした。
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伊藤 大輔, 山崎 貞登
原稿種別: 本文
p.
319-320
発行日: 2003年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本報告では, 北アイルランド4∿11歳段階のScience and Technology学習領域のうち, 「ScienceとTechnologyの調査と製作(Investigating and Making in Science and Technology)」における科学教育と技術教育の関係について検討した。その結果, 社会的構成主義の学習観から, 1)探究的・実際的な学習活動, 2)日常(社会)生活, Science, Technologyの相互関係を重視していることがわかった。
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小倉 康
原稿種別: 本文
p.
321-322
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
未来社会に生きて成功する上で重要ないわゆるリテラシーとしての科学的資質・能力を想定し, それを子どもたちに身につけさせる科学カリキュラムを構想する必要がある。それに資するための事例研究として, 米国の科学教科書の特徴分析を行った。
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溝邊 和成, 稲垣 成哲
原稿種別: 本文
p.
323-324
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
教師の授業実践に関わる資質能力の向上をめざしたプログラム開発において、知識経営の立場から、暗黙知として保有している授業観を形式知として表出・変換させる場面を取り上げて、プログラム化への可能性を検討した。
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吉田 淳, 小倉 康
原稿種別: 本文
p.
325-326
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
実践的指導力の育成が求められる教員養成において、学生が授業を評価する能力の育成は重要な要素である。アメリカ合衆国の第8学年の授業ビデオ(翻訳付)を教員養成大学学生に視聴させ、授業について評価させた。ベテラン教師による評価と比較して、評価できる項目数の違いだけではなく、評価視点も大きく異なっていることが明らかになった。また、学生でも専攻分野(ここでは卒業研究の分野)によって、評価視点が異なることが明らかになった。
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金子 健治, 伊東 明彦
原稿種別: 本文
p.
327-328
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 新学習指導要領実施前と実施後の中学3年生の学力及び科学的概念を比較することにより, 新学習指導要領実施による生徒への影響を明らかにすることをねらいとしている。今回は, 評価の4観点の中で変化の大きな項目について考察を加えた。
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大塲 裕子, 中山 迅, 猿田 祐嗣
原稿種別: 本文
p.
329-330
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究の目的は, 第3回国際数学・理科教育調査(以下, TIMSSと記す)の理科論述形式課題回答データをもとに, 日本の児童・生徒の科学的論述力の特徴を探ることである。今回は, TIMSS理科論述形式課題のうち, 「ロウソクの消える理由」課題の児童・生徒の回答を分析対象とする。その回答中で頻繁に使用される言葉に注目し, 分析を行った。その結果, 誤答の小学生は燃焼を「温度」と関係付けて捉えていること, そして中学生は「二酸化炭素」に着目して捉えていることがわかった。
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五島 政一
原稿種別: 本文
p.
331-332
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
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安藤 晋介, 坂田 尚子, 熊野 善介, 萩原 直人
原稿種別: 本文
p.
333-334
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
世界から8カ国と1地域が参加して、インターネットを利用した遠隔教師教育のプログラム(Schools Around the World : SAW)が開発され、実践されている。このプログラムを検証し、新しいシステムでの教師教育の利点と問題点を探る。
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佐藤 誠也, 戸北 凱惟
原稿種別: 本文
p.
335-336
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は、生徒指導の機能を生かした教科指導の姿を探る方法のひとつとして、高校生物の授業において、学習ノートを活用した自己評価をもとにしたカウンセリングにより生徒が主体的、自律的な学習姿勢を促す指導、支援の実践を試みた。その結果、自己認識が深まり主体的、自律的な学習姿勢がみられ、学校生活の他方面においてもプラスの傾向が見られた。
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宮地 功, 平松 敦史
原稿種別: 本文
p.
337-338
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
A高等学校に設置されている2クラスの理数科の特徴ある授業科目について, 大学との連携を図って運営し, できるだけ大学の研究に触れる機会を多くして, 生徒の理数系教科に対する興味や関心を高めている。本研究では, その中の課題研究によって, 生徒の興味・関心がどのように変容したかを質問紙法で調査した。その結果, 興味・関心が高まったことが明らかになったので, 報告する。
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山際 耕英, 永田 智子, 鈴木 真理子, 鈴木 秀之
原稿種別: 本文
p.
339-340
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 小学校・中学校・高等学校・大学時代の理科(自然科学系)授業における観察や実験についての, 教員養成学部自然科学系の大学生と自然科学系学部の大学生の考えを校種別に比較することをめざし, 調査を実施した。分析結果から, 両大学ともに, 高次の学校になればなるほど観察・実験を取り入れた授業に戸惑いをもつ者が多くなる傾向が見られたことから, 大学での観察・実験を見直す必要のあることが示唆された。
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鈴木 真理子, 永田 智子, 中原 淳, 西森 年寿, 笠井 俊信, 山際 耕英, 吉岡 春奈, 鈴木 秀之
原稿種別: 本文
p.
341-342
発行日: 2003年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
授業中の実験活動を否定的にとらえる傾向のある大学生に対し, 本研究では, 彼らの肯定的な実験観の育成をめざした授業をデザイン・実践・評価した。授業の特徴は, ①学習者自身による実験活動のデザイニングと, ②学習者のリフレクションを支援するCSCL環境を取り入れ, 実験デザイニング・実験実施・リフレクションのサイクルを2回繰り返したことである。授業終了時の授業に対する大学生の考えを分析した結果, ①それまで経験した授業中の実験活動と異なり, ②主体的に実験活動に取り組めた, と彼ら自身が考えていることがわかった。
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渡辺 律子, 凍田 和美
原稿種別: 本文
p.
343-344
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
大分県では、県庁・市町村役場間を高速・大容量の光ファイバー網で接続し、県全体を網羅するネットワーク「豊の国ハイパーネットワーク」の構築が進んでいる。2003年度中には県下58市町村のうち54市町村が接続される予定である。これに伴い、大分県教育センターを拠点として構築された「大分県学校教育情報ネットワーク」は、各種サーバ等を豊の国ハイパーネットワークに接続した大分県データセンター内に移設・新設し、新システムとして2003年4月から稼動を始めた。本稿では、主に、今回再構築されたグループウェアサーバ、コンテンツサーバの各機能を紹介し、今後の利用課題を述べる。
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渡辺 律子, 凍田 和美
原稿種別: 本文
p.
345-346
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
コンピュータネットワークを介した情報交換が、いつでもどこでも、誰でも、容易に行える環境が整ったことで、情報化の問題、いわゆる「情報化の影」の部分が浮き彫りになり、教育の場での「情報モラル」の指導が急務となった。しかしながら、「情報モラル(情報倫理)」についての考え方や定義は様々であり、未だ定着しているとはいえない。本稿では、学校教育において情報モラルをわかりやすく指導するために、情報モラルの分類を提案し、「学校教育における情報モラル指導」の方向づけを行う。
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宮崎 樹夫
原稿種別: 本文
p.
347-348
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は, 実験・実測による全称性の確立にかかわる子どもの認識をとらえるための概念枠組みを, 3つの視点の適用順序及び各視点内における中間的な様相の存在可能性に基づいて構築した。
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加藤 竜吾, 黒木 伸明
原稿種別: 本文
p.
349-350
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
任意の長方形の用紙を2等分, 4等分することは用意である。本稿は, 発展教材の一例として, 内分点の単元で三角形の重心の性質から3等分する場合の生徒の思考変化を考察することを目的とする。結果として, 生徒は2等分, 4等分についてはいくつかの事例を生徒から引き出すことで多様な考え方を思考ができるようになったが, 3等分については, いくつかの教師側のヒントにより何人かの生徒が折ることができたに留まった。
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茅野 公穂
原稿種別: 本文
p.
351-352
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は, 図について述べた命題に対して証明を構成することとその証明の表す意味に着目し, 先行研究の調査における日本の中学校第三学年生のデータを分析した。その結果, 生徒は三角形の形や大きさを変えても命題が成り立つ理由を, 二辺夾角相等となる3つの相等関係, 合同な三角形, 正三角形, あるいは, 具体的な辺の長さや角の大きさを用いていないこと等に帰していることが明らかになった。
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牧野 智彦
原稿種別: 本文
p.
353-354
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本稿は, Hannaによる証明の機能としてのincorporationの意味を明らかにすることを目的とする。そのために, 証明の機能としてのincorporationに関する記述をもとに具体例を示し, 中島健三による統合の意味を視点に分析した。その結果, 証明の機能としてのincorporationの意味は, 中島の「拡張による統合」の意味であることと, その機能によって促進されうる理解の対象は, 定理に埋め込まれている概念であることが明らかになった。
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小口 祐一
原稿種別: 本文
p.
355-356
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本研究はオープンな問題の解決プロセスに着目し, 代表的な記述モデルの特徴を比較する方法を用いて, 学習者の自己制御を分析するために, どのモデルが有効かについて考察した。その結果, 学習者の自己制御を分析する目的に対して, 推論の多方向性, 解決プロセスの部分性, 構造の多層性という利点を持つOpportunistic Planning Model (Hayes-Roth & Hayes-Roth, 1979)が有効であることがわかった。
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加藤 久恵, 岡本 真彦, 西森 章子, 三宮 真智子
原稿種別: 本文
p.
357-358
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本研究は、中学校第3学年・96名と高等学校第1学年・196名を対象に、分類課題(数学的問題を分類する課題)を用いて、生徒たちの数学的思考の構造を分析・評価した。その結果、中学校第3学年では数学的思考がまだ構造化されておらず、問題を孤立したものとして捉えているが、高等学校第1学年では、関数, 数と式, 図形, 確率という数学的内容で数学的思考が構造化されていた。この結果は、数学の習熟度の違いが数学的思考の構造化の違いにも現れることを示唆していると考えられる。
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松本 浩幸
原稿種別: 本文
p.
359-360
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本研究は、中学校における理科教育の有効性に着目し、継続的な実践の成果について探ったものである。授業における生徒の主体的な活動を促すために、自己決定の概念を用い生徒指導の機能を生かした課題方式による授業の運営を継続的に行うことで、生徒がどのように授業を受け止め活動するかを研究した。その結果中学理科の授業において、生徒は主体的で意欲的な学習を進め、科学概念の獲得が充分に行われることが明らかとなった。
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吉岡 義浩, 杉本 良一
原稿種別: 本文
p.
361-362
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本研究では, 授業は教材を媒介とした教師と子供の相互作用の過程で成立しているという武村らの考え方に着目し, コミュニケーション分析法を参考にして, 授業研究を行った。その結果, 最適化された授業の方向性を見つけることできた。
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錦織 武雄, 益子 典文, 川上 綾子
原稿種別: 本文
p.
363-364
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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100マス計算の運用に対しては「子どもの計算の力が上がり, 目標を持ち効果的で継続して学習した」と「時間の確保や子どもの実態に合わず断念した」の両面的な評価が存在する。本研究では, 同じ教材を使っても, 異なる評価がでる点に着目し, 5年生72名に100マス計算を試行し, 認知面と情意面の変化及び試行に対する教師の意識を調査した。その結果, 基礎的技能の繰り返し学習の継続が, 子どもの計算力を上げるだけでなく, 情意面にプラスの働きがあった場合に効果の上がる教材として教師にも子どもにも支持・継続されることが明かされた。
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須田 良子
原稿種別: 本文
p.
365-366
発行日: 2003/07/20
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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問題構造に則して、子ども達がよりよい方略を選択して問題解決するという活動は、学習歴に大きく左右される。仮に、子ども達の学習過程に評価・改善を加えたら、その後の問題解決に影響するか調査した。その結果、評価・改善した対象クラスにおいては、成功率も高く、解法にも成果があった。また、この活動が、他の問題解決にも活動そのものが転移し、方略を適切に使える子どもが多かった。
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野田 和也, 益子 典文, 川上 綾子
原稿種別: 本文
p.
367-368
発行日: 2003年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本研究は, よりよい学級集団雰囲気を形成するために, 小学校理科学習における話し合い活動を活性化させる授業ルーチンを導入し, その効果を検証するものである。①担任教師がすでに導入済みの授業ルーチン, ②担任教師が達成不十分と判断している学習活動, を授業分析ならびにインタビューを通じて明確化し, 学級集団雰囲気の改善のために最適な新規導入授業ルーチン(話し合い活動の活性化)を同定した。
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