生物の構造と機能の単位である細胞に対するイメージは、一般には肉眼で観察できないし、顕微鏡を用いても、染色後の観察が多く、いわゆる静的なものである。本研究室では細胞は基本的な生命活動を営むダイナミックなものであることを示すため、生物教員のための教材間発研究を進めている。ここではマウス白血球の一種、マクロファージの示すアメーバ運動を、原生動物のアメーバの場合と比較観察した。マクロファージの運動を観察するために、一定時間、顕微鏡像をTime lapse VTRに1/12倍速で記録し、通常速で再生する方法を用いたが、VTRがない場合には、約10秒おきにマクロファージの顕微鏡像を一定時間スケッチするとアメーバ運動にともなう細胞形態の変化が観察できる。