高校理科の総合化に対する教員の意識を分析することを目的として,「IA科目」, STS教育,「総合的な学習の時間」に関する調査を実施した。その結果,「IA科目」について賛成であると回答した教員は39.9%であり,「IA科目」の担当経験および, 教員経験年数によって, 意識に差がみられた。また, STS教育については, 85.6%の教員が必要であると考え, 導入についても70.2%が可能であると考えていた。「総合的な学習の時間」については, 66.4%の教員が知らないと回答しており, 認識が低いことが明らかになった。また, 導入が必要であると考える教員は42.3%であったが,「総合的な学習の時間」にSTS教育を導入することに対しては67.8%の教員が賛成していた。このことから,「総合的な学習の時間」は, STS教育を実践する絶好の機会となることが予想される。
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