日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
28 巻, 7 号
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表紙・目次
発表
  • -41年の理科教育実践を通して-
    杉本 良一
    2018 年28 巻7 号 p. 3-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    41年に渡る筆者の理科教育研究を振り返りながら,科学教育の現在・過去・未来について,その現状や将来の課題について,総括する。特に思考力・表現力を重視した科学教育実践の研究課題を中心に俯瞰する。
  • 高須 佳奈
    2018 年28 巻7 号 p. 7-12
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は地域におけるインフォーマルな教育としての科学教室に着目し,その実践にあたって課題を整理し,それらを克服する試みを行った.本発表では,2013年度に実施した電気に関する3回構成の科学教室における教材開発と,その実践およびその成果について報告する.一連の取り組みにおける課題設定は,持続性・発展性のある科学教室を試みるとともに,参加者(小学生親子)の世代バリアの克服またはバリアの活用と学びの共有とし,科学史などもモチーフとした取り組みを試みた.教材開発から実践においては,科学教室主催者である松江市教育委員会の協力を得て,島根県教育委員会から松江市に派遣されている現職教員らとの協働で,より理科教育の実情を勘案した科学教室のカリキュラムと内容の構築を行った.実践の成果指標として,参加者の自由記述を内容分析した結果,実施者の課題認識に呼応させた試みはよい成果をもたらしたと同時に,参加保護者のニーズ把握と行った新たな課題も見出された.
  • 小林 正明, 小田 浩平
    2018 年28 巻7 号 p. 13-16
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は,小中高大学生の児童や生徒のモノづくりに対する
  • 宮地 功
    2018 年28 巻7 号 p. 17-20
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    高等学校のコースによって,経験がどのように異なるかを知るために,A高等学校普通科と理数科における経験の程度について11 項目のアンケート調査を実施した.この評定値を用いて,分散分析によってそれぞれのコースについて3学年の違いと両コースの違いを分析して比較する.ここでは,その分析結果を報告する.
  • ―住民ニーズ調査の結果から―
    前波 晴彦, 土井 康作, 岸田 康正
    2018 年28 巻7 号 p. 21-26
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    鳥取大学と鳥取県教育委員会は,県内で実施している生涯学習事業の見直しを図るべく,県内在住者を対象とした住民ニーズ調査を実施し 1,147 名から回答を得た。調査の結果,回答者の 86.1%が過去一年間大学や自治体が実施した生涯学習に参加していないと回答した。鳥取県内で実施されている大学・自治体による個別の生涯学習事業の認知度についても「いずれの事業も知らない」と回答した者が 55.9%で最も多く,情報の周知が不充分であることが示された。その一方で,生涯学習に参加していないものの図書館を高頻度で利用している層が存在することも明らかになっており,今後はこうした学習意欲を持つ層へのアプローチが有効である可能性が示唆された。
  • 古川 美樹, 角 和博
    2018 年28 巻7 号 p. 27-32
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    授業中の教師の発話によって児童の学習概念は,どのような過程を辿って形成されるのかに着目し,児童が教師の発話を聞く前,聞いた後,認知後の3つの段階で調査した。調査ではこの内,聞いた後と認知後の 2 つ段階で児童がもつ概念を,絵を描くことでイメージ化させた。次に児童の絵を教師の補足説明等も含めて正しい概念形成で分類した。今回は小学校で 6 年生の理科で学習する「火山」に関する用語の発話からのイメージと正しい漢字との差異等について検討し,児童の正しい概念形成には,イメージの定着が必要であるとの知見を得ることができた。
  • 黒川 達矢, 岡本 辰夫, 小山 嘉紀, 岡部 一光, 中嶋 和夫
    2018 年28 巻7 号 p. 33-38
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は企業におけるICTを用いた防災教育の在り方に資する基礎資料を得ることをねらいとして、防災行動と関連要因を明らかにすることを目的とした。調査内容は、防災行動に加えて、人口学的要因(性、年齢、勤務年数、)、被災経験、災害観、被災リスク認知、減災対策態度、組織の安全風土(個人的違反容認の風土、組織的違反容認の風土、安全に対して責任をもつ風土、事故防止に積極的に取り組む風土)で構成した。その結果、構成概念妥当性が統計的に支持された防災行動の測定尺度が開発できた。家庭・地域での防災行動に関しては年齢次いで被災経験が関係していた。会社における防災行動については防災士資格と減災対策態度が関係していた。
  • 佐々木 弘記
    2018 年28 巻7 号 p. 39-44
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    ハーバード大学の教育学大学院が提唱する Teaching for Understanding(以下,TfUと略す)の授業モデルの特徴を,理科教育と教育工学における構成主義の授業モデルと対比させて提示した。更に,それぞれの授業モデルを学習指導法の選択基準表の中に位置付けるとともに,「教師の制御-生徒の自主性」と「機能的学力-実体的学力」を二つの軸とする学習指導法の様式を示すグラフ上への定位を試みた。
  • 石山 琢子, 村津 啓太, 加藤 茂弘, 先山 徹, 楠 房子, 稲垣 成哲, 寺野 隆雄
    2018 年28 巻7 号 p. 45-48
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は,博物館における展示支援システムとして,Stamp-Onシステムを提案,実装してきている.Stamp-Onシステムは,スタンプと呼ばれるタンジブルなインタフェースをiPadなどのモバイル端末に物理的に押し付ける事でスタンプに対応した説明コンテンツ画面に切り替えるシステムである.本稿では小学生を対象とし,岩石観察に対する実験を行った.評価の結果,Stamp-Onによって参加者の岩石観察が促進されたことが明らかとなった.
  • 御園 真史, 竹崎 修次, 西村 隆正, 真玉 保浩
    2018 年28 巻7 号 p. 49-52
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は,論理的思考力の客観的な評価のためのテスト(論理的思考力診断テスト)の開発とそれを用いた調査結果の一部について報告する.この結果,2 年次の受験者は,1 年次の受験者に対し,平均正答数が多く,SSH の取り組みなどの成果である可能性が示唆された.また,「かつ」や「または」という語の意味がきちんと理解されていない点,順を追って精密に定義や状況や解析すべきところで,おおまかに捉えてしまう傾向がある受験者が存在することがわかった.
  • -プラスチックの性質と用途を結びつける実験方法の開発-
    秋田 幸彦, 高橋 里美, 西山 桂
    2018 年28 巻7 号 p. 53-58
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    平成20年の学習指導要領改訂により、中学校第1学年理科「身の回りの物質」の単元で、全く新しい単元として代表的なプラスチックの学習が導入された。教科書でもプラスチックの取り扱いは様々であり、性質を調べるための実験方法にも違いが見られた。そこで本研究では、プラスチックの性質と用途を結びつけることのできる実験方法として、曲げやすさ、割れやすさ、薬品耐性、熱耐性に注目した実験を提案した。また、実験を取り入れた指導計画を作成し、授業実践を行ったところ、教科書をもとにした実験方法に比べ、生徒の理解度が高くなった。
  • −6 年生理科「月と太陽」−
    武田 一徹, 松本 一郎, 伊藤 英俊
    2018 年28 巻7 号 p. 59-64
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は、多くの小学校教員が苦手意識を持っているとされる地学分野単元「月と太陽」の授業において、視点移動を可能とする模型教材やシミュレーションソフトを活用した授業実践を行い、その効果について明らかにすることを目的としている。また、学習前段階の児童にアンケートを実施し、児童の宇宙に対しての素朴概念を調査した。
  • -W型問題解決モデルの意識化を通して-
    岡本 弥彦, 五島 政一, 小網 晴男, 山本 隆史
    2018 年28 巻7 号 p. 65-68
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    生徒にW型問題解決モデル(川喜田,1967)を意識させながら課題研究に取り組ませた。課題研究実施後の生徒の自己評価に基づいて考察したところ,生徒は,課題設定の過程における仮説設定の大切さ,課題解決の過程における仮説検証の大切さ,各過程におけるチームでの協力の大切さを実感して行動に移すことができていた。課題研究の指導におけるW型問題解決モデルの有効性を高めるとともに,協調型問題解決の視点からの可能性を見いだすことができた。
  • 勝部 翔太郎, 園山 裕之, 西山 桂
    2018 年28 巻7 号 p. 69-74
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    平成20年度学習指導要領解説理科編においては、「電極に物質が生成することからイオンの存在を知ること」と定められている。従って、肉眼で直接観察することが不可能なイオンの存在を生徒に理解させるにためは、水溶液中で実際にイオンが「動いていく様子」と関連づけて指導することが有益であると考えた。そこで本研究では、電気泳動教材を学習に組み込むことで、イオンの存在をより明確に理解できるか授業実践を行うとともに、それに必要な電気泳動教材の最適化も行った。その結果、電気泳動教材を使用することによってイオンの移動現象が明確に演示できた。一方生徒にとっては、電場印加に伴うイオンの移動理由を正確に考察する端緒となった。
  • 塩崎 絵理, 藤井 浩樹
    2018 年28 巻7 号 p. 75-78
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    全国の聴覚障害特別支援学校(聾学校)教員を対象に質問紙調査を実施し,理科指導の現状と課題を把握した。調査結果において注目される点は,以下のようになる。(1)手話を主なコミュニケーション手段としている同学校では,理科用語や科学概念を表現するために,児童生徒が自ら手話を作るという活動が有効な指導法の1つとなっている。(2)理科指導における表現力の育成を比較的強く意識している教員は,観察・実験などの活動において児童生徒自身が表現する場面を意図的に設けている。(3)小学部・中学部・高等部を比較すると,小学部・中学部では高等部に比べて観察・実験がひんぱんに行われていること,また,少数の回答に基づくものではあるが,小学部では「話す」から「書く」,中学部・高等部では「書く」から「話す」という活動の流れに違いがある。
  • 福井 広和
    2018 年28 巻7 号 p. 79-82
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    一般に小学校教員養成課程の学生は人文系であり,理科に対する苦手意識があるというイメージで捉えられている。もしそれが本当であれば,生涯を通して自然を愛好し合理的に行動する人間育成の初期に科学に対するネガティブなイメージを子どもたちにもたせてしまう危険性がある。本研究では,調査紙により学生の理科に対する好感度を調べ,実態をもとに将来の教え子に理科の楽しさを伝えることのできる教師を育成する方法について検討し,実践の一端を紹介する。
  • 北川 雅直
    2018 年28 巻7 号 p. 83-87
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    マレーシアは,マレー系,中華系,インド系民族が混在する国家で,1957 年の独立以来, 多民族国家の統一と各民族のアイデンティティー維持との間で苦悩してきた。学校教育における教授言語を何語にするかは,国家の統一に大きく関わる問題である。マレーシアは 2003 年 1 月,全国一斉に科学と数学の授業を段階的にマレー語から英語に移行した。しかし,2008 年に全ての学年での移行が完成したが,教育効果が上がらないとの理由で,2012 年に再び教授言語を段階的にマレー語に戻している。学校現場で,教授言語の変更をどのように受け止めているかを調査した。
  • 辻本 彰, 瀬戸 浩二, 野村 律夫
    2018 年28 巻7 号 p. 89-92
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    地学教育においては,地域の自然環境を利用した教育活動が重要である.中海は島根県の東部と鳥取県の西部にまたがって存在する日本を代表する汽水湖であり,近隣の生徒にとってはなじみの深い身近な自然である.本プログラムでは,中学生を対象として,野外船上実習および船上実習で得られた堆積物試料の室内観察(貝化石や微化石,堆積物の層相変化)を行った.その結果をもとに,生徒に過去の中海と現在の中海の環境の変化について考察させた.直接的な自然体験によって,自然科学に対する子供の驚きや興味関心を引き出すことができる.地学分野では,直接体験によって様々な気づきや探究心を得ることができる.普段は見ることのできない湖底のヘドロの臭いや手ざわりは,生徒にとって大変な驚きであった.このような体験から,身近な環境問題への関心を引き出すことができた.また,微化石(有孔虫)の地層学習への有効性についても検討することができた.
  • 園山 裕之, 高橋 里美, 秋田 幸彦, 勝部 翔太郎, 別木 政彦, 渡部 康弘, 栢野 彰秀, 秦 明徳
    2018 年28 巻7 号 p. 93-98
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    平成 20 年に改訂された中学校学習指導要領では,単元「科学技術と人間」において「放射線の性質と利用にも触れること」と明記された。中学校第3学年の理科において,「放射線」・「放射能」・「放射性物質」や「放射線の性質」についての知識とそれに基づく理解を生徒に獲得させ,科学的な根拠に基づいた判断ができる生徒を培うことを目的として,放射線教育を実施した。本研究では,行われた授業の実際を報告するとともに,放射線に関する学習の前後における,生徒の基礎的な知識の理解の程度や興味・関心の移り変わりについて明らかにした。
  • -単元計画の分析・検討から-
    栢野 彰秀
    2018 年28 巻7 号 p. 99-104
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    島根大学教育学部の学生が、理科学習指導案をどのような経路を辿って完成させ、かつ指導案作成力を身につけていったかを明らかにするため、学生が作成した理科学習指導案における指導計画(単元計画)の記述に分析・検討を加えた。学生が作成した指導計画(単元計画)において、1時間の授業における時間配分や探究の流れという単元全体にかかる課題から、各授業における予想やグラフの読み取り、実験計画という1時間の授業に関連する課題に遷移していった。このことは、指導計画(単元計画)における1時間の授業を構想する視点が、次第に緻密にかつ連続的になっていったと捉えられる。すなわち、単元を構成する各時間の授業が次第につながっていくように指導案作成力が向上していったといえる。
  • 野見山 真弥, 御園 真史
    2018 年28 巻7 号 p. 105-110
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では,数学の教員志望者を対象に,「ゆとり教育」に関する質問紙調査を行った。調査対象の学生は概ね小・中・高で学んだ算数・数学の学習内容の量や難易度については満足しているが,ゆとり世代だと言われることに約 4 割の学生は抵抗があり,自分が学んだ学習指導要領で教わらなかったことを教えることについて不安を感じる学生も少なからず存在することがわかった。また,「ゆとり教育」についての説明をさせたところ,約 7 割の学生が単に「学習内容の削減」について記述をしており,当時の学習指導要領の意図が理解されていないようだった。
  • 足立 将太, 御園 真史
    2018 年28 巻7 号 p. 111-116
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は,大学生を対象に数学の調査問題を行い,一週間後に数学の課題において誤概念のリバウンドが起こるかを調査した.少数ではあるが,一週間で 35 名中 2 名が誤概念のリバウンドを起こした.誤概念のリバウンド発生プロセスを調査するために,誤概念のリバウンドを起こした調査協力者にインタビューを行ったところ,誤概念の修正を図っても,誤概念は正しい情報と統合されない場合があり,統合されないと誤概念のリバウンドがおこる可能性があること,及び,誤概念は修正されたのではなく,正しい解法を単に記憶した場合に誤概念のリバウンドが起こる可能性があることの 2 つの可能性が示唆された.
  • 柴原 裕, 御園 真史
    2018 年28 巻7 号 p. 117-122
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    現行の学習指導要領では「思考力・判断力・表現力」の育成が重要視されている。しかし,数学のコミュニケーションは通常のコミュニケーションとは異なる特性があると考えられる。そこで,本研究では,その基礎的研究として数学における言語のみによるコミュニケーションについて話者から受け手への伝達が起こるための条件について調査を行い,考察した。その結果,ある程度の数学の知識がある者同士であれば,送り手の内容の理解度が高い項目は,理解度の低い項目と比べて,受け手にその知識がない場合であっても,伝達が起こりやすいことが示唆された。
  • 寺本 幸平, 御園 真史
    2018 年28 巻7 号 p. 123-126
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    自己効力感についての質問紙と調査用に作成した調査問題とによる試験を実施した。結果は難易度が比較的低い問題でも自己効力感が低く判断されることがあった。この原因として自己効力感を問う時に提示した例題の式中に𝑥と𝑦以外の文字が入っていたことが示唆された。このように問題文の中に含まれる文字によって自己効力感が左右されることがあることを考慮し,教師は指導を行う必要がある。
  • ―ひねる! ひっぱる! ひっこめる! の実現を目指して―
    掘江 真由, 湯浅 里保, 新田 緑, 御園 真史, 小浪 吉史
    2018 年28 巻7 号 p. 127-132
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では,高校生を対象に結び目理論を題材とした授業を行った。針金入りシリコンチューブで空間の結び目の教具を製作した。授業ではそれを使い,生徒自身の手でライデマイスター移動(同値変形)を行い,結び目の分類を行う活動を行った。今回は,結び目の分類に必要な不変量の概念を理解してもらうため,まず結び目の分類を自由に行ってもらった。そして,共通な性質を生徒それぞれで考えてもらい,その後見つけた共通な性質が結び目理論の不変量であることを伝えることで,不変量がどんなものかをきちんと理解してもらおうと考えた。
  • 佐渡 由季子, 御園 真史
    2018 年28 巻7 号 p. 133-138
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    平成 22 年の学習指導要領改訂により中学校第 3 学年数学科に復活した「標本調査」の指導は,過去の指導とは異なり,活用型や問題解決型の学習が求められている.佐渡・御園(2014)は問題解決型の「標本調査」の授業に誰でも取り組めるようにするために作成したアニメーション教材を作成し,SPECC モデルという数学の問題解決型の授業モデルに基づいた授業をデザインした.本稿では,その授業デザインに基づいて授業を実施した結果について報告する.授業の最後に行った転移課題では高い正答率が示され,多くの生徒が学習内容を理解したと考えられる.一方で,学習内容を理解していない可能性がある生徒もいたため,そのような生徒への支援が必要であったと考えられる.
  • 柘植 守
    2018 年28 巻7 号 p. 139-142
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    平成21年度の全国学力学習状況調査 数学 A 問 11(3)の結果から,一次関数における変化の割合や対応する x と y をもとに x と y の関係を表すことに課題があることがわかった。この結果を踏まえて,「変化の割合」の意味を理解しよさを実感できるような授業展開を実施し,直線の式を,表を活用して求める指導のあり方を考え実施した。その結果,生徒はいったん単位量あたり量の大きさの見方に気づくとその考えに自信をもつことや直線の式を求めるとき表を考える手立てとする生徒が増えた。直線の式を,表を活用して求める方法は,数学を苦手に感じている生徒にとっては取り組みやすい傾向が見られた。
  • 小浪 吉史
    2018 年28 巻7 号 p. 143-146
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    菊池大麓の著した教科書「初等幾何学教科書」(以下単に「教科書」)には,今の指導書に相当する「随伴 幾何学講義」(以下「幾何学講義」という)という書が付随している。「幾何学講義」には菊池が何をどう考えて「教科書」を書いたのか,「教科書」を用いてどのようにして指導して欲しいと考えたのかが,記されている。その授業法に関連する部分を検討し,効果の期待できる授業法を浮き彫りにする。
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