近年,飛躍的な発展を続ける情報通信機器は,聴覚に障害のある児童生徒の世界や能力を広げる大きな可能性を秘めている.その一方で,文章表現や社会性などが未熟な場合には,ネット上でのトラブルや犯罪に巻き込まれることが予見され,聴覚障害の特性を踏まえた情報モラルを身に付けさせる指導法の開発が求められる.本研究では,情報モラル教育に関する有効性が確認された「3種の知識による情報モラル指導法(玉田,2004)」を基に,聴覚障害の特性を踏まえて,情報提示の量を生徒自身が制御できたり,回答内容に応じて適切なフィードバックメッセージが得られたりするなどの機能で構成された情報モラル教育用ゲーミング教材を開発した.
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