日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
29 巻, 6 号
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表紙・目次
発表
  • ~生物学オリンピックと生物部の指導を通して~
    中川 和倫
    2014 年29 巻6 号 p. 1-6
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    筆者は2002年度に第一期SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定された松山南高校で初年度から生物部と理数科で課題研究の指導に携わった.2012年度に今治西高校に異動し,SSHで培ったノウハウを生徒に還元する指導に取り組んでいる.その中で日本生物学オリンピックに挑戦させるとともに,生物部における研究活動を充実させることによって生徒のモチベーションを向上させている.また,生物学オリンピックや科学系コンテストにおける入賞が生徒の自尊感情の向上につながった.
  • 中釜 理恵, 棟田 一章, 中城 満
    2014 年29 巻6 号 p. 7-10
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    本研究では理科の授業づくりのための視点を明確にするために、1時間の理科学習における課題の内容を吟味し、これらの類型化を試みた。その結果、①活動目的型、②真理追究型、③中間型、④融合型の4パターンにわけることができた。また、それぞれの型について次のような特徴が明確になった。活動目的型の特徴は、授業の活動内容が具体的にわかり、実験方法を改めて考える必要がないが、結論を考えるための段階を用意する必要がある。一方、真理追究型の特徴は、結論を考えるための段階を用意する必要がないが、授業の活動内容が抽象的でわかりにくく、実験方法を明示する必要があるということである。
  • 棟田 一章, 中釜 理恵, 中城 満
    2014 年29 巻6 号 p. 11-14
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    本研究では、児童・生徒の科学的な思考力を高める理科授業の在り方に焦点を当てた。その具体的な授業場面として「結果の処理」の場面に着目し、実際の授業記録からその手法について検証した。その結果、教師は、結果の処理の場面において、すべての班の実験結果を一覧にしたり、考察に必要のない情報を捨象したりするといった意図的な手立てを行う必要があることがわかった。これにより、客観的な考えをもって考察を展開することができ、科学的な思考力を高めることが可能になるということが示唆された。
  • 大橋 淳史, 隅田 学, 縄村 俊邦, 林 秀則
    2014 年29 巻6 号 p. 15-18
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    独立行政法人科学技術振興機構次世代科学者育成プログラムメニューB 採択事業「科学イノベーション挑戦講座(以下,本事業とする)」では,平成 25 年度より理科に対する高い意欲・才能をもつ中学生を対象にした先進的科学教育を行ってきた。平成 26 年度は 15 名の生徒を対象に開講されており,生徒の自立的な学びを促す手法のひとつとして,生徒同士による共同研究を推進した。共同研究では,基礎研究と応用研究,合わせて 3 テーマのうちから,それぞれの生徒が得手不得手によって役割分担しながら研究を行った。そして,日本生物教育学会第 98 回全国大会中高生ポスター発表で 2 件の成果発表を行い,いずれも優秀プレゼン賞を受賞した。そこで,平成 26 年度の共同研究テーマについて,研究と研究成果の発表における生徒の自主的な学びについて検討し,生徒の自立的な学びにおける共同研究の効果を検討した。
  • -小学5年「ものの溶け方」での試行-
    隅田 学, 和田 敬行, 坂本 定生, 今林 義勝, 石田 靖弘, 大橋 淳史
    2014 年29 巻6 号 p. 19-22
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    本研究は,20 世紀中頃から世界的に大きな影響を与えてきた探究・発見学習について,その特徴と問題点を整理しながら,21 世紀型の探究・発見学習の在り方を,授業論から,探っていくことを目的とする。まずその一環として,小学 5 年「ものの溶け方」単元について,特に探究に関わる知識・技能の共有,探究の個性化に工夫をした授業構成を考え,試行的に実践を行った。その結果,子どもたちは「科学の決まり(科学のコトバ・法則)」や「科学のたとえ(モデル・メタファー)」を一貫して意図的に操作できるようになり,難しい課題に個性豊かにチャレンジしながら自信を深め,もっと調べてみたいと回答した。
  • 馬本 典交, 関本 岳朗, 古木 隆寛, 浅井 宏信, 中城 満, 原田 哲夫
    2014 年29 巻6 号 p. 23-26
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    外洋棲ウミアメンボの 3 種を取り上げ、太平洋海域での分布の違いによる温度耐性などについて説明し、生物の生息の実態とその場の環境とのかかわり合いについて考えて行ける教材を開発した。新教材の教育的効果は授業前、授業直後、授業 1 カ月後の質問紙調査によって検証した。 介入授業では、原体験を補う目的でウミアメンボ亜科昆虫に属し渓流や湧水に生息するシマアメンボの生きた実物の教育的効果を探った。対照群として、「写真のみで授業を行った場合」、「実物も写真もなしで授業を行った場合」と比較した。その結果、「アメンボ科昆虫が生息している生息場所」を聞いた質問の正答数の増加が「実物群」でのみ 1 カ月後も明確に定着していた。先行研究で見られた、小学生を対象とした場合に見られた「生きた生物」を授業中に提示することの“教育的逆効果”は、中学生では見られず、授業中の「生きた生物」の活用が教育的効果を生む可能性が暗示された。
  • ‐テキストマイニングによるアンケート分析を通じて‐
    山岡 武邦, 白濱 弘幸, 松本 伸示
    2014 年29 巻6 号 p. 27-32
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    本研究は,小学生を対象としたLED教材「光の足し算器」の開発,実践,及びその評価を行うことを目的とした。教材開発にあたっては,安価であること,可能な限り少ない部品を使用すること,ハンダを使用しないこと,などの条件のもとで,容易に工作できるような工夫を行った。開発したLED教材は,青少年のための科学の祭典で主に小学生を対象として実践を試みた。評価は,保護者の許可が得られた小学生 63 名(低学年 27 名,高学年 36 名)を対象に,自由記述式のアンケート調査を実施し,テキストマイニングを利用した分析を行うことにした。その結果,低学年は現象を説明するまでには至らなかったが,高学年は光の三原色やLEDに関する説明が記述できるようになっていたことが明らかとなった。本研究で提案する教材は,特に高学年において,科学的理解が促進される効果的な教材であると考えられる。
  • 早藤 幸隆, 今倉 康宏
    2014 年29 巻6 号 p. 33-36
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    本研究は,物質科学の探究を指向する実験教材の開発において,グリーンケミストリー素材として近年注目されているイオン液体の性質を活用して,電気分解反応(燃料電池)並びに連続的な触媒機能を生かしたエステル化反応(酪酸エチル及びアスピリンの合成)を展開する化学実験教材を開発した。更に,開発教材を活用しながら,中学生・高校生を対象にイオン液体における物質科学をテーマとした実践を通して,中学生・高校生の自然環境を考慮した科学の有用性の学びと知的好奇心の養成に繋がる成果が得られた事を明らかにした。
  • 植原 俊晴
    2014 年29 巻6 号 p. 37-42
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
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    本研究では,中学生を対象にした金属の学習で既有知識と新しい知識を意図的に相互交渉させる学習活動を取り入れた授業を行い,その学習効果や学習者の動機づけに対する影響について検討した.具体的には,前者について,1.金属のルール適用の促進,2.金属のルール想起の促進の2点,後者について,1.実験結果の意外性,2.実験の楽しさの2点について,それぞれ調査を行った.その結果,学習効果について,学習者のルール適用は促進されたが.ルール想起に対する促進的効果は認められなかった.一方,動機づけについて,学習者は実験結果をある程度の意外感を持って受け止め,実験に対して一定の楽しさを感じていた.したがって,知識構造の中にあらかじめ学習活動の結果を説明し得る知識を準備しておくことは,学習者の動機づけを低減させないことが示唆された.
  • 江草 遼平, 保科 弘明, 生田目 美紀, 小川 義和, 小林 真, 寺野 隆雄, 溝口 博, 楠 房子, 中瀬 勲, 山本 哲也, 稲垣 ...
    2014 年29 巻6 号 p. 43-46
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では,日本の科学系博物館における情報アクセシビリティの現状を明らかにするため,質問紙を用いた全国調査を行う.調査では,視覚障害者・聴覚障害者を対象とした博物館展示における配慮について,対応コンテンツの有無や情報保障の有無を尋ねた.分析の結果,多くの科学系博物館の展示物において,視覚障害者・聴覚障害者に対する配慮がまだ十分でない傾向にあり,情報アクセシビリティの向上に取り組む必要があることが明らかとなった.
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