数学教育にとって意味のあるコンピュータ利用を考える立場から, 利用形態をシミュレーション操作とプログラミングに限る。コンピュータによる数学モデルは, 子どもに合った抽象度の選択が出来, LOGOに代表される構造化プログラミング言語を用いれば, プログラミング言語自体もも子どもに合わせたものが作りやすい。子どもがプロシージャを作れば, 決められた構造を1つの言葉で定義することになる。言葉の表すものが, 画面ではどうなるのか。さらに, 他のプロシージャとの関係を追究してゆくことで, 数学の構造へと近づいてゆくことが可能であろう。LOGOプログラミングをすることによって, 子どもが, 自身の思考の発達を認識してゆくことが可能である。この点については特に, 現行カリキュラムでの教材開発例を示しながら述べる。併せて, LOGOの問題点も述べ, 今後のLOGO利用の方向を提言する。
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