1988年と1989年に大阪府の高等学校の生物の教師と生徒が協力して自然破壊度を指標性の高い動植物を選んで調査した. そのなかで高校生の自然観について, 1988年4項目, 1989年14項目の調査をおこなった. 大阪府の高校生は自宅周辺に自然がなくても便利であれば満足し, いくら自然が豊かであっても不便であれば不満を訴える生徒が多かった. また, 満足群と不満足群に分けて生徒の自然に対する意識をみると, 満足群では現状維持の意見が多かったが, 不満足群では今以上に自然を希望するものが多かった. これは自然破壊を生じる商品についても同じ結果を示した. さらに, フロンガスの使用やオゾン層の破壊に関して予想以上の関心を示した.
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