堆積学研究
Online ISSN : 1882-9457
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74 巻 , 1 号
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カバー・ストーリー
総説
  • 別所 孝範
    74 巻 (2015) 1 号 p. 3-20
    公開日: 2015/09/04
    ジャーナル フリー
    紀伊半島四万十帯の白亜系寺杣層,古第三系音無川付加シーケンスの砂岩組成を検討した.寺杣層では後背地でのルーフィングに伴い,下部から上位へジルコンとザクロ石に富み,緑レン石·チタナイト·褐レン石を伴う長石質ワッケから,自形ジルコンに富む石質ワッケへと急変する.ザクロ石は下部では様々なタイプからなるが,上部では高圧型やグランダイトは急減し低圧型が増加する.一方,音無川付加シーケンスでは,アンルーフィングにより,下部から上部にむけて緑褐色普通角閃石を伴い自形ジルコンに富む石質ワッケから,緑レン石·チタナイト·褐レン石に富む長石質アレナイトへと変化する.ザクロ石組成は上位に向けて中圧型は減少,代わって低圧型が増加,最上部ではグランダイトが出現する.後背地におけるルーフィングやアンルーフィングは自形ジルコン,褐レン石,低圧型·高圧型やグランダイト型ザクロ石等の消長から推定することが可能である.
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  • 伊藤 有加, 小口 高, 増田 富士雄, 坂本 隆彦
    74 巻 (2015) 1 号 p. 21-29
    公開日: 2015/09/04
    ジャーナル フリー
    地盤情報データベースの解析により,淀川低地の沖積層地下に埋没谷地形と埋没段丘の分布と形態を推定した.その結果,古淀川の谷には2つの狭窄部が存在したことが明らかとなった.また,古淀川の谷幅は下流域で広がっており,波食作用の影響が認められた.明瞭な埋没段丘は,古淀川の谷沿いに断続的に複数認められ,古淀川および他の古河川に沿って分布していることから河成段丘と推定された.古淀川の最深河床の縦断面図では,2つの狭窄部で河床勾配の明瞭な変化がみられた.これらの変化は,狭窄部をつくるテクトニックな運動とそこでの堆積や侵食作用の結果によると推定された.古淀川の各埋没段丘の縦断形からは,古い上位の段丘ほど傾斜が緩く,段丘面の上流側では氷期の古淀川の河床に収斂している.これは,海面低下に伴う河床低下の影響が上流側へと進行した結果と推察された.
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論説
  • 佐々木 華, 齋藤 めぐみ, 小松原 純子, 石原 与四郎
    74 巻 (2015) 1 号 p. 31-43
    公開日: 2015/09/04
    ジャーナル フリー
    年縞堆積物は,年単位,場合によってはそれ以下の分解能をもち,高解像度の環境記録が得られることから,古くから多くの解析が行われてきた.このような解像度で情報を得るためには,一年ごとの年縞境界を認定し,年縞層厚やその中に含まれる物質の化学組成,微化石などを解析する必要がある.このような年縞境界の認定や層厚の計測は可能な限り客観的な方法が望ましい.年縞境界の認定·計測は,一般に目視や画像を利用した方法が行われる.目視による認定や測定は,人為的な誤差や境界の判定の難しさがある.一方,画像を用いた手法では,写真画像,軟X線画像,元素組成画像等を用いることができ,認定においては画像濃淡のピークをカウントする方法,しきい値を用いる方法,Wavelet解析を用いる手法等がある.しかしながら,画像を利用した方法でも特に境界の認定に関わる様々な問題が指摘されている.たとえば,しきい値を用いる方法ではどの層準でも一定の基準を用いることができないこと,Wavelet解析では分解能が十分で無いこと,ピーク等,波形処理ではノイズに弱いこと,等である.
    本研究では,年縞を始めとする縞状堆積物の葉理境界を認定する手法として,以下のような手順を試みた.すなわち,(1)画像濃淡の平滑化,(2)画像濃淡(たとえば明度)の最大傾斜面の認定,(3)画像濃淡の振幅の中間値の取得,(4)(2),(3)の組み合わせで境界の認定を行う,である.その結果,目視で認定した葉理境界と近い認定がなされた上,葉理内部の情報(たとえばある葉理内の軟X線透過率)も得ることができた.このようにして認定した境界を基に年縞を時系列化することで,年縞を構成する情報の年単位での変化や周波数解析等を容易に行うことができる.
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研究報告
  • 佐々木 華, 石原 与四郎, 佐々木 泰典, 齋藤 めぐみ, 成瀬 元
    74 巻 (2015) 1 号 p. 45-53
    公開日: 2015/09/04
    ジャーナル フリー
    岡山県真庭市の蒜山原に分布する中部更新世の堰止め湖の堆積物である蒜山原層は年縞珪藻土が特徴である.年縞は各々異なる浮遊性珪藻で構成された明緑色と暗緑色の葉理のセットからなり,多くの重力流堆積物が挟在する.本研究では,挟在する重力流堆積物の堆積相と,年縞層厚およびこれらの層序的変化を検討した.その結果,年縞層厚は珪藻の生産もしくは珪藻殻の大きさの増加を示唆する上方層厚化傾向を示すこと,重力流堆積物は,層相,連続性,含まれる珪藻種などに基づき,洪水流起源および斜面崩壊起源のものに分類できることが明らかになった.洪水流起源の堆積物はハイパーピクナル流,ホモピクナル流もしくはハイポピクナル流堆積物の特徴を示し,これらの挟在頻度は気候を反映したものと推定される.一方,崩壊起源の堆積物は,湖底斜面崩壊によって発生した重力流により形成されたと考えられ,リップアップクラストを持つものと塊状のものに分けられる.リップアップクラストの淘汰が悪いことは,斜面に近いプロキシマルな環境での堆積が示唆される.これらは解析層準の上部と最下部では低頻度で,スランプスカーの多い下部では高頻度で挟まれる.
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学会参加報告
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