土と微生物

転換期にある土壌の微生物研究

和田秀徳

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 1-2
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_1

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (226K)
野外における微生物の検知と制御(組換え微生物の農業利用-野外での利用を中心にして-)

和田秀徳

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 3-13
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_3

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

野外における微生物の検知と制御は,組換え微生物の野外放出問題を解決するのに必要な主要技術と見なされ,近年,多くの人々の注目を受けるようになった。一方,野外において特定の微生物とその遺伝子が野外でどのような挙動をするかを明らかにすることは,土壌微生物個生態学に課せられた現代的研究課題である。この研究課題が十分に解明されれば,組換え微生物の野外放出問題に対して土壌微生物学が大きく寄与できるだけでなく,"分子生態学"を確立し,一般微生物学の発展にも大きく寄与できるはずである。しかし,野外における組換え微生物の検知と制御に関する知識と技術は現在のところ極めて不足している。この現状を打破する一つの方法として,扱い易い非組換え微生物につき野外における微生物の検知と制御に関する知識と技術を高めることにした。すなわち,新たに分離同定された好気性BHC分解菌を組換え微生物のモデル微生物として採用することにした。この微生物は,非殺菌土壌中でも,BHCを与えれば選択的に増殖でき,土壌1g当り,数匹程度の感度で,正確に,しかも容易に測定できた。現在,この微生物について,土壌中での挙動,菌数の制御,遺伝子組換え,微小生息部位,などの研究を進めている。この研究で得られた知見と技術は,土壌微生物個生態学に寄与すると共に,そのままあるいは多少変更した後に,組換え微生物の野外放出問題の解決に利用できると期待している。なお,「DNA組換え体の野外利用に対する諸外国の対応」を資料として以下に示す。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1077K)
氷核活性細菌の遺伝子操作と農業利用(組換え微生物の農業利用-野外での利用を中心にして-)

高橋幸吉

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 15-23
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_15

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Since ice nucleation-active (INA) bacteria inducing frost injury of plants were discovered by MAKI et al. in 1974, a large number of studies have been carried out. Here we reviewed the studies on the general characteristics and ecology of INA bacteria, as well as molecular cloning of INA genes, construction of genetically engineered INA minus strains and application to the prevention of frost injury, etc.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (896K)
Bacillus thuringiensis殺虫性蛋白質の遺伝子工学と農業利用(組換え微生物の農業利用-野外での利用を中心にして-)

姫野道夫

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 25-31
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_25

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

昆虫病原菌Bacillus thuringiensisは微生物農薬として使用されて,鱗翅目,双翅目あるいは鞘翅目昆虫に作用する。これらは昆虫に対し毒性が強いが,双翅目殺虫性のものは哺乳動物にも毒性を示すものであった。昆虫毒性の主体であるδ-エンドトキシンの昆虫細胞での毒性発現には1価カチオンが必要である。また,鱗翅目殺虫性δ-エンドトキシンの細胞受容体にはアミノ糖が要求され,種特異性の一因となっている。δ-エンドトキシン遺伝子がクローニングされその遺伝子構造が解明された。このクローン遺伝子はB. thuringiensis以外の微生物に導入し発現され,難防除土壌害虫の駆除に使われようとしている。さらに,同遺伝子を植物体に導入し,植物中でδ-エンドトキシンを生産し,耐虫性植物の育種に成功している。この様にδ-エンドトキシン遺伝子のバイオテクノロジーが益々拡大されつつある。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (533K)
Pseudomonas syringaeの遺伝子操作と農業利用(組換え微生物の農業利用-野外での利用を中心にして-)

佐藤守

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 33-39
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_33

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Recent developments of molecular genetics relating to pathogenicity factors in Pseudomonas syringae pathovars, such as pv. atropurpurea, pv. savastanoi, pv. phaseolicola, pv. syringae and pv. glycinea were reviewed. Coronatine production of pv. atropurpurea is controlled by plasmid genes of this bacterium. The plasmid designated as pCOR1 was excluded at a high frequency in plants or by co-cultivation with plant cells, along with the loss of pathogenicity. Moreover, fertility profiles of P. syringae pathovars including pv. tabaci, pv. mori, pv. tomato, pv. lachrymans, etc. were described. The plasmid pBPW1 of pv. tabaci was highly conjugative and affected the antigen alteration of a strain of pv. atropurpurea. The plasmid was also able to mobilize the pCOR1 plasmid into avirulent strains of pv. atropurpurea in mating experiments in planta, indicating that virulence genes were transferred between isolates of plant pathogenic pseudomonads.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1061K)
放線菌の遺伝子操作(組換え微生物の農業利用-野外での利用を中心にして-)

宮下清貴

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 41-48
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_41

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Streptomyces are gram-positive soil bacteria that undergo a complex cycle of morphological differentiation. Their genome consists of single circular chromosomes whose size is approximately 10^4 kb. As they produce various kinds of antibiotics, they have attracted the attentions of researchers for many years. Recently, recombinant DNA techniques in Streptomyces have been developed and gene cloning has made it possible to carry out the experiments with Streptomyces which were impossible before. In the first part of this article, detailed accounts on the cloning experiments are given. The factors which should be considered in selecting host strains and vectors are listed. Genome fluidity of streptomycetes has been studied extensively. Most of the Streptomyces plasmids possess a transfer function, which contributes to the exchange of genetic information between strains. Some important phenotypic traits can be lost due to extensive deletions including structural genes for phenotypic traits studied along with considerable amplification of genome segments. In studying the mechanism of integration of the plasmid SCP1 into the S. coelicolor chromosome, a sequence of about 2kb was found to be present both on the S. coelicolor chromosome and on SCP1. This DNA segment was found to be transposable. The role of genome fluidity in the ecology, taxonomy and evolution of Streptomyces is discussed.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1114K)
第1回組換え体野外放出関連国際会議に出席して(こんなことが,いま)

都留信也

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 49-
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_49_1

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (152K)
第8回国際環境生物地球化学シンポジウムに参加して(こんなことが,いま)

古坂澄石

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 49-50
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_49_2

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (264K)
ミシガン州立大学に滞在して(こんなことが,いま)

百町満朗

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 51-
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_51

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (190K)
第7回国際窒素固定会議に出席して(こんなことが,いま)

南沢究

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 52-
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_52_1

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (223K)
インドネシアの根粒菌研究(こんなことが,いま)

浅沼修一

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 52-53
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_52_2

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (355K)
ブラジル土壌学雑誌よりみた微生物研究の動向(こんなことが,いま)

吉田光二

原稿種別: 本文
1988 年 32 巻 p. 53-54
発行日: 1988/10/01
公開日: 2017/05/31

DOIhttps://doi.org/10.18946/jssm.32.0_53

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (225K)

J-STAGEへの登録はこちら（無料）