外科と代謝・栄養
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49 巻 , 6 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
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特  集
  • ―大阪大学での取組み―
    和佐 勝史, 河盛 段, 渡部 健二
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「代謝栄養学を研究する人材をいかに育てるか」
    2015 年 49 巻 6 号 p. 267-270
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
  • ―日本外科代謝栄養学会教育委員会の取り組み―
    織田 成人
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「代謝栄養学を研究する人材をいかに育てるか」
    2015 年 49 巻 6 号 p. 271-275
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
     1990年代後半に始まった医学教育改革や2004年の新臨床研修制度の開始により,若手医師の外科離れ,研究離れが問題となり,侵襲学や代謝・栄養学などのいわゆる外科総論の系統的な教育や研究が十分に行われなくなりつつある.専門医の資格取得と直接関係のない学際的な学会への若手医師の参加が減少し,研究や教育のアクティビティが低下してきている.日本外科代謝栄養学会では,これらの問題に対処するために学会主催の教育セミナーを企画し,2010年6月から開始した.以来,全国各地で年2回開催し,これまで計10回の教育セミナーを開催した.当初数10名であった参加者は,最近では200名を超えるまでになり,若手医師やメディカルスタッフに対する教育に一定の成果を挙げるようになっている.日本外科代謝栄養学会教育委員会は,今後も引き続き若手外科医に対する外科総論の教育や研究の普及にその役割を果たしていく予定である.
  • ―職種をこえた取り組みの必要性―
    櫻井 洋一
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「代謝栄養学を研究する人材をいかに育てるか」
    2015 年 49 巻 6 号 p. 277-282
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
     欧米では医師以外の職種や基礎研究者が積極的に栄養関連の臨床研究の発表を行うなど代謝栄養学研究の層が厚いが,わが国では栄養関連の臨床医学に関わる職種の卒前・卒後教育が十分であるとはいえない.
     代謝栄養学に関連する臨床に関わる研究者は"栄養治療は外科患者のアウトカムと密接に関連する"という事実をまず理解する必要がある.この概念を出発点とし臨床的疑問を解決するための研究課題を自身で見いだして研究を行うことが大切である.そのためには教育セミナーや栄養関連の研究会・学会に積極的に参加することによる代謝栄養学研究に対するearly exposure が最も重要であると考える.職種を問わず大学生・大学院生である学生時代の早期からセミナーや研究会に参加するearly exposure により,できるだけ早くから代謝栄養学の研究に触れさせ,リサーチマインドを育成することが重要と考える.
  • ―昭和大学の現状と課題―
    杉山 彰英, 土岐 彰, 千葉 正博, 菅沼 理江, 中山 智理, 石井 理絵, 大澤 俊亮, 中神 智和, 鈴木 孝明, 渡井 有, 眞田 ...
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「代謝栄養学を研究する人材をいかに育てるか」
    2015 年 49 巻 6 号 p. 283-286
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
     卒前教育は進路決定に多大な影響を与え,代謝栄養学を研究する人材を育てるためにも重要である.しかしながら,各領域とも修得が必要な知識量が増加しているにも関わらず,近年の医学教育改革により講義コマ数は減少している.その様な状況で,代謝栄養学の講義枠のみを増やすことは困難である.昭和大学では多数の附属病院を活用した少人数での臨床実習と,医系総合大学である特色を生かした多職種連携教育を外科代謝栄養学教育に活用している.今後,外科代謝栄養学を研究する人材を育てるためには外科医の増員のみならず,医師以外の研究者の育成も重要である.他職種との早期連携を含めた外科代謝栄養学教育の充実は代謝栄養学を研究する人材を増やす方法の一つとして期待される.また,本学会会員は積極的に指導者・責任者の役割を担っていくべきであり,準備段階となっている本学会指導医制度は代謝栄養教育の指導者・責任者育成の役割も期待される.
臨床研究
  • 渡辺 誠, 村上 雅彦, 小沢 慶彰, 山崎 公靖, 藤森 聡, 大塚 耕司, 青木 武士
    原稿種別: 臨床研究
    2015 年 49 巻 6 号 p. 287-292
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
    【目的】腹腔鏡下結腸癌手術(LC)前後のインスリン抵抗性を検討し,術前炭水化物含有飲料水(CD)負荷の意義について考察する.
    【方法】LCが予定された27例を対象に術前,術直後,第1病日朝のインスリン抵抗性をHOMA-Rにて経時的に計測した.
    【結果】男性14例,女性13例,68(38-78)歳,術式は結腸切除17例,前方切除10例であった.手術時間は137(110-155)分,出血は10mL未満であった.術後合併症は2例(7.4%)(麻痺性イレウス1例,Superficial SSI 1例)であった.術前,術直後,第1病日朝のHOMA-Rは1.4±0.6,1.2±0.2,1.1±0.5であり,有意差は認めなかった.
    【結語】LCの前後においてインスリン抵抗性は増大しないと考えられた.インスリン抵抗性軽減を目的としたCD負荷は,腹腔鏡下手術が行われる場合は必ずしも必要ない可能性が示唆された.
  • 千葉 正博, 土岐 彰, 杉山 彰英, 菅沼 理江, 中神 智和, 中山 智理, 大澤 俊亮, 石井 理絵
    原稿種別: 臨床研究
    2015 年 49 巻 6 号 p. 293-298
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
    【目的】短腸症候群(SBS)症例の腸管機能馴化指標としての,空腹時血漿シトルリン濃度(Cit)及び血清diamine oxidase 活性(DAO)の有用性について検討した.
    【方法】SBS 患児4 例について,後方視的にCit 及びDAO とPN 必要量(% PN),成長発育状況について検討した.
    【結果】2 例のみPN から離脱した.残存腸管の極端に短い1 例のみ成長発育障害が見られた.% PN の低下に伴いCit は上昇し,両者の間には有意な相関が見られた.また,腸管長とCit 間にも有意な正の相関を認めた.一方,DAO 低値例で% PN が高い傾向があったが,有意な相関は見られなかった.また,残存腸管長が短いほどDAO は低値であり,両者の間に有意な相関を認めた.
    【考察】Cit はSBS 患児の腸管馴化の指標となった.PN 離脱の指標を18.0μmol/l をとした場合の偽陽性率は33.3%であった.一方,DAO は残存小腸長に依存し低値となるが,馴化の指標とはならなかった.
特別講演
  • 徳田 雅明
    原稿種別: 特別講演
    2015 年 49 巻 6 号 p. 299-308
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
  • 土居 洋文
    原稿種別: 特別講演
    2015 年 49 巻 6 号 p. 309-318
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
  • ―時計遺伝子の機能と疾患の接点を中心として―
    池田 正明
    原稿種別: 特別講演
    2015 年 49 巻 6 号 p. 319-326
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
     地球は24 時間で自転し,その自転が24 時間周期の明暗サイクルを地表に作り出している.地球上の生物は進化の過程で,この24 時間周期の光環境の変動を生体内に取り入れ,概日リズムという自律的なリズムを獲得し,概日リズムの獲得に成功した生命体のみが地球上で生存に有利に働き,それが地球上の生物の現在の繁栄につながったと考えられる.
     ヒトにも概日リズムがあること,概日リズムの周期はおよそ25 時間であることが,1960 年代にアショッフ教授によって証明され,光環境を厳密にコントロールした実験によって現在ではその周期が24 時間10 分であることも明らかになっている.1990 年後半に,ヒトを始めとする哺乳類や,ショウジョウバエなどの昆虫,アカパンカビ,シロイヌナズナなどの植物,シアノバクテリアに至るまで,概日リズムの約24 時間周期を作り出す時計遺伝子が相次いで発見され,その機能が明らかになってきた.ヒトの主な時計遺伝子として,Clock, Bmal1, Per, Cry があり,全て転写に関わる因子である.これら遺伝子は,その遺伝子産物や発現調節部位からなる転写・翻訳機構の中に,ネガティブフィードバックループを形成し,転写を約24 時間周期で増減させており,この転写翻訳システムが約24 時間のリズム発振の本体に当ると考えられている.また,時計遺伝子は人体のほぼ全ての細胞に発現しリズムを刻んでおり,しかも臓器ごとに固有の頂点位相をもったリズムを示す.さらに時計遺伝子はリズムを刻むばかりでなく,生体内のさまざまな因子のリズム発現に直接あるいは間接的に関与しており,一日のプログラムタイマーのように,一日の中で,遺伝子のオン・オフを制御して,環境変化に合わせた生体活動を制御し,効率的な体内環境を作り出している.例えば,ヒトは昼間に活動するとともに食物を摂取し,夜間は睡眠をとっている.ヒトの睡眠・行動や摂食のリズムは一見人々の習慣のように見えるが,これは昼行性動物の典型的なリズムパターンであり,体内時計によって制御されている.昼間摂取した食物からの栄養分は,吸収されて肝臓に送られ,肝臓は,夜間になると栄養分を代謝し貯蔵するプログラムの活動性を高めている.この代謝開始指令のタイミングを決め,しかも代謝そのものを駆動させているのが時計遺伝子であることも明らかになってきている.本稿では,時計遺伝子の役割を中心に概日リズム研究,特に疾患との関連についての進歩にいて概説したい.
用  語
記  録
巻  末
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