サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
Online ISSN : 1884-6122
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  • 北郷 修
    28 巻 (2008) 1 号 p. 1
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
  • 吾妻 安良太
    28 巻 (2008) 1 号 p. 3-7
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    第4回「千葉保之・本間日臣記念賞」受賞のきっかけとなった研究を紹介する. 厚生省特定疾患安藤班, ならびに工藤班, 貫和班を通して展開したサルコイドーシスの眼病変と呼吸器病変の解析, 突然死の背景に隠れる心臓サルコイドーシスの実態解明, 病因論としてアクネ菌の関与に関する研究, 酸化ストレスに対する宿主反応に関する病態研究, そして日本の疫学研究と歴史的推移, 診断検査キット開発の基礎研究などを行ってきた. この受賞を礎として, 我が国のサルコイドーシス研究をさらに発展させて行きたいと考えている.
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  • 長井 苑子, 半田 知宏, 泉 孝英
    28 巻 (2008) 1 号 p. 9-13
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシスにおいて肺高血圧が起こる病態は多様である. 第一の可能性は, 肺間質の病変が肺血管の線維化と破壊を生じ, 肺血管床が減少するか, 不可逆的に閉塞する結果であるとする仮説である. 一方で, サルコイドーシス症例では肺の線維化が重篤でない症例においても血管病変 (veno-occlusive lesion) が肺高血圧合併を引き起こす可能性も報告されている.
    さらには, 腫大した縦隔や肺門リンパ節が肺動脈を圧迫して肺高血圧を生じることも報告されている. 最後の病態によっておこる肺高血圧では, ステロイド治療による治癒も見込める. このようにサルコイドーシスにおける肺高血圧の発症病態は多岐にわたることが特徴である.
    頻度は低いが, 難治化の要因のひとつであり, 十分に認識されていない肺高血圧について病態, 診断, 治療のアウトラインをまとめてみる.
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  • 加藤 靖周, 森本 紳一郎
    28 巻 (2008) 1 号 p. 15-24
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシスの心病変は, 本邦のサルコイドーシス患者に多く合併し, サルコイドーシス剖検例では, サルコイドーシスによる死因の大半を占める. しかしながら, 心病変の診断は困難なことが多く, 剖検あるいは心臓移植後に初めて明らかとなることもある. 心病変がとらえられにくい原因としては, その病態が非常に多彩であること, 心生検による組織診断率が低いこと, 特異性の高い検査法に乏しいことなどが挙げられる. しかし, 近年ではMRIやPETなど新しい診断法も発展しつつあり, 心病変の早期診断における有用性が期待されている. 本稿では, サルコイドーシスの心病変の診断および治療法の現状について概説した.
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  • 熊本 俊秀
    28 巻 (2008) 1 号 p. 25-31
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    筋肉サルコイドーシス, 特に腫瘤型における筋崩壊機序は, マクロファージ, 類上皮細胞及びリンパ球などの炎症性細胞が非壊死性筋線維内に直接浸潤してそこに小肉芽腫を形成し, 直接筋線維を崩壊することが主因であり, 機械的圧迫や虚血によるものではない. さらに類上皮細胞やマクロファージ由来のカテプシンB, m-カルパイン, ユビキチンープロテアゾームが筋の崩壊に重要な役割を果たす. 文献を基に急性筋炎, 慢性ミオパチーを呈する筋肉サルコイドーシスについて述べる. これまで腫瘤が四肢全体あるいは体幹の広範囲に進展した腫瘤型の報告例があるが, いずれも長期間にわたって筋力低下及び筋萎縮を認めていない. このことは, 慢性ミオパチーにおける筋の崩壊機構は腫瘤型と異なっている可能性がある. 急性筋炎, あるいは慢性ミオパチーの臨床所見, とくに進行性の筋力低下と筋萎縮を示す筋肉サルコイドーシスの中には皮膚筋炎, 筋炎-オーバーラップ症候群, 重症筋無力症などの自己免疫性ミオパチーと関連したものがある.
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  • 半田 知宏, 長井 苑子, 平井 豊博, 陳 和夫, 久保 武, 小賀 徹, 新実 彰男, 松本 久子, 伊藤 穣, 高橋 憲一, 渡辺 創 ...
    28 巻 (2008) 1 号 p. 33-40
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    本研究では, サルコイドーシス症例を対象に, CTで評価した気道断面積や肺野濃度と肺機能との相関について検討した. サルコイドーシス43例の胸部CTをオリジナルソフトを用いて解析し, 平均肺野濃度, 肺野濃度の標準偏差, 肺野濃度のヒストグラムの尖度, 歪度を計算した. また, 気管の面積と右B1気管支基部の気道壁断面積/全気道面積 (WA%) を測定した. 肺野濃度の標準偏差の増加とヒストグラムの尖度, 歪度の減少は全肺気量, 肺活量, 拡散能の低下と関連した. 肺野濃度の標準偏差の増加は%FEV1, %PEFの低下とも関連を認めた. 体表面積で補正した気管面積と%PEFは正の相関を示し, WA%と%PEFは負の相関を示した. サルコイドーシス症例において, Densitometryのパラメータは拘束性肺機能障害を反映し, サルコイドーシスの肺野病変を評価する新たな指標と考えられた.
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  • 山口 哲生, 在間 未佳, 山田 嘉仁, 田中 健介, 漆山 博和, 成田 裕介, 河野 千代子
    28 巻 (2008) 1 号 p. 41-47
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    評価できる病変あるいは全身症状を有するサルコイドーシス (本症) 51例 (男/女; 15/36) に対してテトラサイクリン (TC) を100mg/日から投与した. 副作用のために3ヵ月以内に服薬が中止されたものは22例 (43.1%, 男/女; 6/16) であった. 100mg/日のTCを3ヵ月以上服薬した29例 (男/女; 9/20, 年齢18-73歳, ミノサイクリン群27例, ドキシサイクリン群2例) について有効性を検討した. 標的とした病変, 全身症状の内訳は, 重複例は臓器ごとに数えて, 皮膚16, 肺10, 筋肉3, その他の臓器7, 全身症状11であった. いずれかの臓器病変全身症状で有効性ありと判断されたのは, 29例中6例 (20.7%) であり, 有効性発現は2ヵ月以内に認められた. 臓器別有効率は, 皮膚; 3/16 (18.8%), 肺; 0/10 (0%), 筋肉; 1/3 (33.3%), その他の臓器; 0/7 (0%) であり, 全身症状に有効; 2/11 (18.2%) であった. TCの機序として, 単なる抗菌作用以外に免疫調節作用などを考える必要がある.
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  • 駒瀬 裕子, 山口 裕礼, 池原 瑞樹, 山本 崇人, 森田 あかね
    28 巻 (2008) 1 号 p. 49-54
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    22歳男性, 母の妹と母のいとこにサルコイドーシスの家族歴がある. 発熱, 関節痛を主訴に近医を受診, 胸部X線写真上, 縦隔および肺門リンパ節腫大を認め, 当院に紹介された. CTでは肺異常陰影を認めなかった. 気管支肺胞洗浄では, 総細胞数, リンパ球分画の増加と, CD4/8比の増加を認め, 気管支鏡下肺生検にて壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認め, サルコイドーシスに矛盾しない所見と診断された. 特殊染色ではリンパ球のモノクローナリティは認められなかった. 解熱剤の処方のみで症状は次第に消失, 1年後の胸部X線写真では肺門リンパ節腫大も改善した. 本人と母の妹のHLAを検討したところ, A31が共通のローカスであった.
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  • 森 由弘, 粟井 一哉, 本多 完次, 荒川 裕佳子, 吉田 光雄, 前田 剛, 厚井 文一, 片岡 幹男, 中田 安成
    28 巻 (2008) 1 号 p. 55-62
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    55歳の女性で2004年職場検診で胸部異常影を指摘された. 胸部X線写真上両側肺門・縦隔リンパ節腫脹とブドウ膜炎があり, 経気管支肺生検にて非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め, サルコイドーシスと診断された. 2005年2月より唾液分泌低下と眼の乾燥感を訴えた. Schirmer test, ガムテスト, 抗SS-A抗体が陽性であり, 口唇小唾液腺生検にてシェーグレン症候群 (SjS) と診断された. 5月頃より両下顎と左頸部に小指頭大のリンパ節が触知され圧痛や発熱はみられなかった. プレドニゾロンの投与でこれらは一旦縮小したが, 左後頸部に母指頭大のリンパ節腫脹が再び出現し, 軽度の圧痛を伴った. 同部のリンパ節生検によりホジキンリンパ腫と診断された. サルコイドーシスとそれぞれSjSないし非ホジキンリンパ腫の合併例の報告は少なくないが, サルコイドーシスとSjSおよびポジキンリンパ腫の合併例の報告はない. この3疾患は, ほとんど同時期に発症しており, Tリンパ球を中心とした共通の免疫異常が背景に存在する可能性がある. このようにサルコイドーシスには免疫異常が存在するため, 自己免疫疾患や悪性腫瘍の合併には常に注意を要する.
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  • 池田 政輝, 鈴木 研一郎, 白井 敏博, 古橋 一樹, 須田 隆文, 千田 金吾
    28 巻 (2008) 1 号 p. 63-68
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    症例は25歳, 男性, 9年前から全身に刺青, 2006年6月中旬より発熱, 乾性咳嗽が出現した. 市販薬で解熱したが, 咳漱は持続し, 呼吸困難も出現したため, 近医を受診した. 胸部X線および胸部CTで全肺野に小粒状影を認め, 精査目的で入院となった. 入院時検査では, WBC 8,200/μL, CRP 0.03mg/dLと炎症所見に乏しく, KL-6277U/mLと正常であった. 身体所見では, 全身に刺青を認める以外, 特記すべき異常はなかった. 気管支肺胞洗浄液では, リンパ球42.6% (CD4/CD8 2.49) と高値であり, 胸腔鏡下肺生検では, マッソン体を伴った非乾酪性類上皮細胞肉芽腫と黒色顆粒沈着を認めた. 皮膚生検でも刺青の黒色色素の存在部位に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め, なんらかの過敏性反応が考えられた. 文献的考察を加え, 報告する.
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  • 高橋 歩, 今野 哲, 服部 健史, 大野 重昭, 西村 正治
    28 巻 (2008) 1 号 p. 69-74
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    症例は30歳男性. 霧視を主訴に北海道大学病院眼科を受診, 結核性ぶどう膜炎もしくはサルコイドーシス疑いと診断され, 精査目的に当科紹介となった. 胸部CTにて, 縦隔, 両側肺門リンパ節の軽度腫大を認めたが, 血清ACE活性, γグロブリン値は正常範囲内であり, また, ツベルクリン反応, クオンティフェロン®TB-2G (QFT) は陽性であった. 気管支肺胞洗浄検査では, リンパ球分画は13.6%と著増はなく, CD4/CD8は0.72と低値であった. コンベックス走査式超音波気管支鏡ガイド下生検 (EBUS-TBNA) にて肉芽腫を認めたが, 両疾患の鑑別には至らず, 胸腔鏡下リンパ節生検を行い壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認めてサルコイドーシスと診断した. 本症例はサルコイドーシスとして典型的でない種々の臨床検査所見を呈し, 特に結核との鑑別が問題となった. 当科で経験したサルコイドーシス患者の検査所見と共に, 考察を加え報告する.
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  • 池田 政輝, 鈴木 研一郎, 白井 敏博, 古橋 一樹, 須田 隆文, 千田 金吾
    28 巻 (2008) 1 号 p. 75-79
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    症例は59歳, 女性. 2002年12月から軽度の労作時呼吸困難を訴え, 2003年6月初診時, 胸部X線写真でBHLと両側下肺野の網状影, 経気管支肺生検で壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫, 気管支肺胞洗浄液CD4/CD8比高値, 血清ACE高値, ツベルクリン反応陰性を認め, サルコイドーシスと診断され, 肝機能障害も認めた. その後外来で無治療経過観察されていたが, 労作時呼吸困難は徐々に増悪し2006年6月受診時にSpO2 91%, PaO2 51Torrと低酸素血症を認め, 入院となった. 胸部CTで, 両側下肺野優位の網状影その他は初診時と著変なく, 腹部CTでは胃静脈瘤と肝硬変を認めた. 血液検査では, 肝機能障害を認めたが, ウイルス性肝炎は否定され, 原発性硬化性胆管炎, 原発性胆汁性肝硬変, 自己免疫性肝炎は血清学的に否定的であった. 原因精査のため肝生検施行し, 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め, 肝硬変と肝サルコイドーシス病変の合併と診断した. また, 肺血流シンチにて肺外の集積を認め, その他明らかなシャントもないため, 肝サルコイドーシス病変を伴う肝硬変における, 肝肺症候群と診断した.
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  • 岡本 祐之
    28 巻 (2008) 1 号 p. 80
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
  • 土田 哲人, 長谷川 徹, 坂本 淳, 南場 雅章, 遠藤 利昭, 四十坊 典晴, 平賀 洋明, 安藤 利昭, 飯村 攻
    28 巻 (2008) 1 号 p. 81-85
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    今回, サルコイドーシス診断後10年の経過を経たのち心病変 (心臓サルコイドーシス) が出現した1例を経験した. 症例は54歳女性. 44歳時にサルコイドーシス (肺, 眼病変) と確定診断された. 毎年, 定期的施行した心電図, 心エコー図では異常を認めなかった. 今回, 心電図上わずかな軸変位とともに, 心エコー図上左室心尖部の壁運動低下 (心室瘤) を初めて認めた. 心筋生検上, 壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫と炎症細胞浸潤を認めた. 67GaシンチグラムおよびFDG-PETにても陽性像を認め, 活動性・進行性の心臓サルコイドーシスと診断, ステロイド治療を開始した. 本例の経験から, サルコイドーシス診断から10年間という長期経過後も未治療の状態では, 心尖部心室瘤の形で新病変となる場合があるので, 長期的観察が必要なこと, およびその検出においては心電図のみでは不十分であり心エコー図が有用であると考えられた.
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  • 酒井 文和
    28 巻 (2008) 1 号 p. 86
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
  • 山口 悦郎, 高橋 大輔, 馬場 研二
    28 巻 (2008) 1 号 p. 87-92
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    34歳の女性サルコイドーシス患者は, 3年の経過で肺野陰影の増強とともに咳噺, 喀痰が悪化した. クラリスロマイシン1日400mgを3ヵ月投与したが症状の改善は十分ではなかった. そこでミノサイクリン1日200mgを追加したところ症状と陰影が速やかに消失した. これまでの報告でもミノサイクリンの効果は比較的明確であり, 抗菌作用と免疫調節作用の両面からその相違の機序を解明することは, サルコイドーシスの病因論に一石を投じることになると思われる.
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  • 増永 愛子, 石川 理恵, 森本 耕三, 神宮 浩之, 安藤 常浩, 生島 壮一郎, 武村 民子, 折津 愈, 江石 義信
    28 巻 (2008) 1 号 p. 93-97
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    症例; 74歳・女性. 右頸部腫瘤を主訴に前医受診. 頸部リンパ節摘出術を行い組織診でサルコイドーシスが疑われ当院紹介. 右膝の皮膚生検, 気管支肺胞洗浄の結果, サルコイドーシスと診断した. 経過観察していたが右頸部リンパ節が再度腫大し, 右耳下腺腫大も出現した. 治療適応と考えたが糖尿病の合併があったためステロイド剤の使用は見合わせ, ミノサイクリンを開始した. 直後からリンパ節・耳下腺の著明な縮小が得られた. 診断時の組織標本でPropionibacterium acnesに対する単クローン抗体 (PAB抗体) 陽性の顆粒を認めたため, ミノサイクリン投与後に患者の承諾を得て再度頸部リンパ節生検を行った. 組織の中心部は壊死を伴った硝子化が大部分を占めその中はPAB抗体は陰性であったが, 硝子化の周囲の巨細胞内にはPAB抗体陽性像が見られた.
    サルコイドーシスにおけるP. acnesの関与およびミノサイクリンによる治療について報告する.
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  • 岩井 和郎
    28 巻 (2008) 1 号 p. 98
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
  • 望月 學
    28 巻 (2008) 1 号 p. 99
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシスは本邦では眼内炎症疾患 (ぶどう膜炎) の原因の第一位を占める重要な疾患である. 眼内病変は直ちに視機能に影響するために患者は眼科を発病早期から受診し, しかもその病変が肉芽腫性ぶどう膜炎という特徴のある病変であるために, 本症が眼科で疑われて内科などで精査され診断に至る症例が大変に多い. このように, サルコイドーシスは眼科と内科, あるいは関連診療科とが協力して診断, 治療する素地が従来からわが国では確立していたといえる. この度, サルコイドーシスの診断基準を改定するにあたり, 従来からの協力関係が十分に生かされたことは大変に喜ばしい. しかしながら, この我が国の診断基準が国際的にも受け入れられるかというと, まだ多くの問題がある. 特に海外の眼科では患者への負担や侵襲を極力抑える傾向にある. このような状況を踏まえて, 眼サルコイドーシスの国際診断基準を検討するワークショップが2006年に東京で開催され, 国際診断基準が作成された.
    本シンポジウムでは, 我が国の新しい診断基準の眼科からの評価, 眼サルコイドーシスの国際診断基準について, あるいは, 本症の治療と眼合併症について最新の考え方を新進気鋭の4名のシンポジストに述べていただいた. そのプロシーディングは以下のとおりである.
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  • 石原 麻美
    28 巻 (2008) 1 号 p. 100-102
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    新しい診断基準「サルコイドーシス診断基準と診断の手引き-2006」より, 「眼病変の診断の手引き」に記載されているサルコイドーシスに特徴的な眼病変を紹介した. 新「眼病変の診断の手引き」のすべての項目の特異度は80%以上と高く, 手引き全体の感度・特異度もともに高い. また, 診断方法にも改訂があったため, 眼科で本症を疑った場合, どのように診断をつけていくかを示した. 診断に必要な検査所見に両側肺門リンパ節腫脹 (BHL) が入ったことにより, BHLを有するぶどう膜炎患者で臨床診断に至る例が増え, 診断率が向上すると予想された.
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  • 高瀬 博
    28 巻 (2008) 1 号 p. 103-105
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシスは30-60%の患者に肉芽腫性ぶどう膜炎を中心とした眼症状を呈し, 国内のみならず海外諸国でもぶどう膜炎の主要原因疾患である. 各国での診断基準は様々であるため, 非侵襲的かつ国際的に共通な診断基準の作成が望まれる. このため, “The First International Workshop on Ocular Sarcoidosis”が2006年に東京で開催され, 10カ国から26名の眼科医と2名の呼吸器科医のサルコイドーシス専門家が診断に重要と思われる眼所見および全身検査について討議し, 眼サルコイドーシスを示唆する眼所見7項目, 眼サルコイドーシスを支持する全身検査所見5項目, ならびに4段階の眼サルコイドーシス診断基準が提案された. これらの妥当性をぶどう膜炎患者370名で検討すると, 眼所見では7項目全て, 全身検査所見では4つの項目で診断パラメータは高い数値となった. 同様の検討は海外でも施行する必要があり, 今後更なる改訂を要するものと思われる.
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  • 園田 康平
    28 巻 (2008) 1 号 p. 106-107
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシス患者では慢性肉芽腫性ぶどう膜炎により, 眼球に様々な不可逆性変化を生じる. 具体的には白内障, 緑内障, 黄斑浮腫, 眼内血管新生, 眼内増殖性変化等である. 眼サルコイドーシスをマネージメントする際, こうした難治合併症対策に労力を費やすことが多い. 眼サルコイドーシスの治療の基本は局所ステロイド薬投与と散瞳薬による瞳孔管理である. 局所ステロイド薬投与法には点眼, 結膜下注射, テノン嚢下注射, 球後注射, 硝子体腔注射などが使い分けられる. 眼内にインプラントを設置し, 数年にわたり有効濃度のステロイド薬を徐放させる製剤の開発・治験も行われている. 通常の局所投与では充分な消炎が得られない場合, ステロイド薬全身投与が行われる. 全身投与をすると決めたら, 副作用に留意しながらも, 充分に消炎を図るべきである. また近年の眼科手術手技向上により, 以前は難しいとされた症例でも, 積極的に外科的治療が選択されるようになっている.
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  • 大黒 伸行
    28 巻 (2008) 1 号 p. 108-111
    公開日: 2010/08/12
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    サルコイドーシスは全身の肉芽腫性疾患であるが, 眼炎症は慢性化しやすく, 2次的な変化をしばしば来たす. その代表的なものとして, 白内障, 緑内障, 黄斑浮腫, 黄斑前膜がある. 1次病変に対しては保存的治療が基本であるが, これら2次病変の治療では外科的治療の併用が時として必要となってくる.
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  • 森本 泰介, 吾妻 安良太, 阿部 信二, 臼杵 二郎, 工藤 翔二, 杉崎 勝教, 折津 愈, 貫和 敏博
    28 巻 (2008) 1 号 p. 113-115
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    我々は昨年度の班会議にて2004年のサルコイドーシス難病認定患者の臨床調査個人票を解析し, 新規認定患者のうち組織診断群 (1,027名) の解析結果を報告した. 今回はわが国固有に繁用されてきた「臨床診断群」 (358名) ならびに「疑診群」 (294名) の妥当性を評価する目的で, 昨年解析対象から除外した非組織診断群を解析し, 組織診断群との比較を行った.
    非組織診断群では, 組織診断群と発症年齢分布は相似形を呈したが, 中高年女性の比率が若干増加していた. 組織診断群対非組織診断群では, 女性の比率は64.6%:68.2%, 有自覚症状率は73.8%:77.6%, 健診発見例の比率は28.0%:26.5%であった. 自覚症状に関しては視力障害28.8%:46.2%, 皮膚症状9.6%:1.4%と差が認められた. 眼所見はあるがその他の所見が乏しく診断基準を満たすことができない症例が多く認められたと考えられた. また皮膚は生検がしやすいため組織診断がついた症例が多かったと考えられた.
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  • 吾妻 安良太
    28 巻 (2008) 1 号 p. 116-117
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
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