土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
114 巻
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  • 鈴木 創三
    2010 年 114 巻 p. 1
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
  • 森澤 太平, 森 也寸志, 井手 淳一郎, 宗村 広昭, 武田 育郎, 井上 光弘
    2010 年 114 巻 p. 3-10
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
    流域調査において,豪雨後に土壌浸透水の溶質濃度が高くなる現象が捉えられたが,その要因については精査できなかった.本研究では降雨条件に着目し,土壌充填カラムに人工雨水と人工酸性雨水を 2,4,20,80 mm h r −1 の降雨強度でそれぞれ 320 mm ずつ降らせ,下方から流出した土壌浸透水(流出水)中の DOC,TN,NO−3 ,Cl−,SO2−4 ,Na+,K+,NH+4 ,Mg2+,Ca2+ 濃度を分析した.その結果,80 mm hr−1 の降雨強度では溶質濃度が高くなり,溶質の流出量が大きくなった.この濃度は雨水より高く,物理プロセスであるリーチングが優勢であると考えられた.人工酸性雨水では 80 mm hr−1 の降雨強度で溶質の流出が大きくなり,降雨強度に酸性物質が加わることでさらなる流出が観察された.
  • Shakil Uddin AHMED, Masateru SENGE, Kengo ITO, John Tawiah ADOMAKO
    2010 年 114 巻 p. 11-16
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
    水分ストレスがダイズの根粒形成の状況と葉内窒素含有量が収量に及ぼす影響を各生育ステージで調べるために,2008 年 6 月から 11 月にかけて岐阜大学のビニールハウス内で,栽培実験を実施した.実験方法は 1 因子 5 水準 9 反復の無作為の完全型試験である.すなわち,水分ストレスの処理として,土壌水分欠損量が総容易有効水分量(TAW)の 0 ∼ 20 % (D1),20 ∼ 40 % (D2),40 ∼ 60 % (D3),60 ∼ 80 % (D4),80 ∼ 100 % (D5) の 5 水準の処理区を設けた.開花期 (49 DAS),結実期(77 DAS),成熟期(140 DAS) の 3 段階の生育ステージでサンプリングを行った.葉内窒素含有量は開花期および結実期において D2 試験区で最大となった.ダイズ収穫量は,結実期の葉内窒素含有量と正の有意な相関 (p < 0.01) があった.4.75 mm 径以上の根粒の総数は葉内窒素含有量と相関が見られなかったが,結実期,成熟期における根粒数はダイズの収量と正の有意な相関が見られた (p < 0.05).一方、結実期において4.75 mm 径未満の根粒の総数は,葉内窒素含有量やダイズ収量と正の有意な相関 (p < 0.01) があった.4.75 mm 径以上の根粒の総乾燥重及び湿潤重は葉内窒素含有量やダイズ収量と相関がなかったが,結実期における 4.75 mm 径未満の根粒の総重量は正の有意な相関があった (p < 0.05).4 結実期における4.75 mm 径以上の一個体団粒の湿潤重および乾燥重は葉内窒素含有量やダイズ収量と負の有意な相関(p < 0.01)があったが,4.75 mm 径未満の根粒は正の有意な相関 (p < 0.01) がみられた.以上の結果から,圃場容水量に対して TAW の 20 ∼ 40 % に相当する水分欠損状態(D2)が,根粒菌と宿主の有効な共生関係と根粒の形成にとって最も良好な土壌水分状態であること示している.さらに,結実期における 4.75 mm 径以上の根粒よりも 4.75 mm 径未満の根粒の方が、有効に根粒菌感染していることを示唆した.
  • 溝口 勝
    2010 年 114 巻 p. 17-18
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
  • Colin S. Campbell, Lauren L. Bissey, Douglas R. Cobos, Kelsey M. Du ...
    2010 年 114 巻 p. 19-22
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
    ワイヤレス土壌水分センサーネットワークの数が増加してくると,そのデータ解釈が主要な課題となってくる.土壌水分の特性を理解するためには,現状では無視されている地形,形態,土の種類などの現場特有の情報が重要となる. 現場の条件に応じた土壌水分センサーの特性を理解するため,我々は地形が異なる区域内にある 37 ha の圃場の 3 つのサイトを評価した.これらのサイトには 12 個のノードを持つワイヤレスネットワークが配備されている.各サイトでは事前に詳細な土壌断面調査が行われている.連続測定する土壌水分センサーを深さ 30 cm から 30 cm 間隔で 5 深度に埋設した.観測の結果,現場特有の特徴が土壌水分の動きに大きく影響を与えることがわかった.サイト 1 では深さ方向に対する想定外の土壌水分の違いを土壌中の硬盤により説明できたが,サイト 2 では地下排水を伴う低地によって説明できた.サイト 3 では,150 cm の深さまで水分の日変動が見られた.集中観測地点のデータと植生,地形,土壌形態を合わせることにより,圃場における土壌水分データの解釈が飛躍的に向上する.
  • 星野 亜季, 藤巻 晴行, 大黒 俊哉, 武内 和彦
    2010 年 114 巻 p. 23-25
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
    We experienced malfunctions in soil moisture sensors (10HS, ECH2O-TE and 5TE; Decagon Devices Inc.) and different range of output value of Em5 with Em5b and Em50, through column experiments. The per-centages of malfunctions were 17 %, 0 % and 30 % for 10HS, 5TE and ECH2O-TE sensor, respectively. The mal-function was decided that the output value was too high or low to calibrate with data logger which is assumed to work. Also, we found that the range of output value of Em5 data logger was different from that of Em5b and Em50. There-fore, it is needed to specific calibration when Em5 data logger is used with other data logger (Em5b, Em50).
  • 井本 博美, 西村 拓, 宮崎 毅
    2010 年 114 巻 p. 27-31
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
    誘電率型水分センサーによる土壌水分測定が近年,多く行われるようになってきている.しかし、その測定においては、センサーが水分を感知する測定範囲や出力電圧と実際の体積含水率の関係を示す校正曲線式に問題がある.比較的安価で小型な点で便利な EC-5 センサーを用い、センサーの影響範囲と水分特性曲線を用いたキャリブレーションを行った.影響範囲はおしなべてセンサー周囲 2 cm 程度であるが,センサー根元の基盤部も埋設することが重要である.校正曲線は,水分特性曲線上で空気侵入値および水侵入値を閾値として二領域に分けそれぞれについて 1 次式を当てはめることで測定精度が上がると考えられた.
  • 伊藤 祐二, 宮本 英揮, 安永 円理子, 江口 壽彦, 筑紫 二郎
    2010 年 114 巻 p. 33-36
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/03
    ジャーナル フリー
    生物環境調節学分野における ECH2O プローブ(EC-5,ECH2O-TE;デカゴン社)の適用事例として,同プローブを利用した養液栽培におけるニンジン培地ならびに貯蔵籾の水分計測実験について概説した.養液栽培実験では,培養液の電気伝導度が EC-5 からの出力電圧に影響をおよぼしたため,製造メーカーが推奨する校正式に基づき,培地の体積含水率を精度よく評価することができなかった.その影響を修正するために,培養液の電気伝導度が既知で概ね一定で推移する場合に適用できる EC-5 の電気伝導度依存性の経験的修正法を提案し,その有効性を検討した.その結果,提案した修正法は,導電性が異なる培地の体積含水率と出力電圧との関係を評価するのに有用であることを確認した.一方,籾が乾燥していく際の水分減少過程を,EC-5 と ECH2O-TE で計測した.実験により,水分量と出力電圧 との関係または水分量と比誘電率との関係を良好に表現できる校正式を得た.
  • 齊藤 忠臣
    2010 年 114 巻 p. 37-40
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/03
    ジャーナル フリー
    中国の黄土高原は世界で最も水食の被害が深刻な地域として知られる.中国政府は水食対策の一つとして,大規模植林プロジェクト「退耕還林 · 還草」を実施しており,斜面地での植林に際しては,魚鱗坑と呼ばれるウォーターハーベスティングが用いられている.本報では,黄土高原北部の実験区における魚鱗坑の評価のための誘電率水分計を用いた土壌水分モニタリングの内容を紹介した上で,その課題点を検討した.本報で取り上げた課題は,i)センサーの温度 · 塩依存性,ii)故障によるデータの欠損,iii)プローブの個体差の問題の3つである.特に ii)と iii)の課題に関しては,ユーザー側の努力で解決できる範囲は限られている.ユーザーと製造 · 提供元の相互協力の下,安定 · 高精度なプローブの開発 · 製造が期待される.
  • 森 也寸志
    2010 年 114 巻 p. 41
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/03
    ジャーナル 認証あり
  • 大手 信人, 徳地 直子
    2010 年 114 巻 p. 43-47
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/03
    ジャーナル フリー
    森林の CO2 吸収源としての機能評価に関わる問題や,森林と陸水の生態系をつなぐ水系の窒素汚染の問題など,最近の環境問題の多くについて,生態系が人為的,外的刺激に対してどのように反応するかについての予測が求められることが多い.こうした問題を解くためには,森林生態系が物質の流れという視点で見たときに,決して閉じた空間ではなくて,つねに生態系外部からの物質の流入に曝され,外部への物質を流出させる系である認識が必要である.また,そうであるがゆえに生態系内での物質の形態や分布は,空間的に非均質であり,その蓄積は常に変動しているという捉え方,またその結果,森林生態系という,ある広さを持った空間を物質が移動しているという捉え方が必要となってくる.少なくとも年周期より短い時間スケールで変動するような現象を理解するためには,森林生態系では物質を輸送する媒体として水や空気の動態を把握する必要がある.水文過程が森林生態系の物質循環に及ぼす影響に関して,特に窒素循環に焦点を当てて解説する.
  • 麓 多門, 柳原 哲司, 齋藤 隆, 八木 一行
    2010 年 114 巻 p. 49-52
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/03
    ジャーナル フリー
    水田土壌の酸化還元過程などについて DNDC モデルを改良し,水田からの温室効果ガス(CO2,CH4,N2O)排出量を推定するモデル(DNDC-Rice)を開発した.これを北海道の水田に適用して,水管理による温室効果ガス排出削減可能量を評価した.その結果,中干し日数を増やすことで CH4 排出量が大幅に減少し,温室効果ガス排出量を平均で 2.6 Mg CO2 Eq. ha−1 yr−1 削減できると推定した.この削減量を日本の全水田面積に拡大すると,日本の全温室効果ガス排出量の 0.3 % に相当する.水田の水管理が有効な温室効果ガス排出削減策であることが示唆された.
  • 山本 肇
    2010 年 114 巻 p. 53-58
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/04
    ジャーナル フリー
    二酸化炭素地下貯留は,火力発電所や製鉄所などの工場からの排気ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)を分離 · 回収し,船舶やパイプラインなどを通じて輸送し,ボーリングを通じて地層中に貯留する技術であり,地球温暖化対策の切り札の一つと考えられている.地下貯留の経済性や安全性を評価する上では,数値シミュレーションが重要な方法となる.シミュレーションには,石油開発分野等で実績のある二相流シミュレータが用いられており,実証試験を通じた適用性の検証が進められている.しかし,長期的な CO2 の安定性や漏洩の予測,広域的な地下水環境への影響などは今後の研究課題である.
  • 登尾 浩助
    2010 年 114 巻 p. 59-62
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/04
    ジャーナル フリー
    最近 SSSA(アメリカ土壌科学会)の S-1(土壌物理)部門のメーリングリスでの議論を手始めに,太平洋の向こう側の土壌物理学の状況を報告する.
  • 猪迫 耕二
    2010 年 114 巻 p. 63-69
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/04
    ジャーナル フリー
  • 取出 伸夫, 渡辺 晋生, 森﨑 大樹
    2010 年 114 巻 p. 71-79
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/04
    ジャーナル フリー
    砂質ロームとシルトを対象に,一定負圧条件の浸潤に対する初期水分量の影響を解説した.初期水分量が小さいほど浸潤初期の地表面フラックスは大きいが,多くの水分量が土に貯留されるため,浸潤前線の進行速度は遅い.初期水分量が大きいほど浸潤水分フラックスにおける重力成分の役割が大きく,この傾向は,シルトに比べて砂質ロームの方が強い.また,Philip の浸潤前線の移動速度式を用いて,異なる地表面境界圧力 h0 に対する浸潤前線の移動速度と初期水分量の関係を示した.さらに,浸潤モデルの吸水度 S と定数 A を,地表面フラックスの変化に基づき決定し,異なる地表面境界圧力 h0 に対する S と A を初期水分量の関数として示した.そして,S/A の値に基づき,砂質ロームの多くの条件の浸潤では重力成分が卓越し,シルトでは圧力勾配成分が卓越することを示した.
  • 安中 武幸
    2010 年 114 巻 p. 81-86
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/04
    ジャーナル フリー
    浸潤前線不安定性は,均一な土壌において不均一な流れ(フィンガー流)を生じる要因となる。本報では,浸潤前線不安定化条件の研究の中から Parlange and Hill(1976)を紹介した.彼らは,水分拡散の影響によって浸潤前線が曲率に応じて速度低下することをモデル化し,土壌特性として水分拡散係数を考慮した安定性解析を行なった.それ以前に行なわれた安定性解析においては土壌の特性が反映されていなかったため,浸潤前線が不安定となる条件は示せても,フィンガーの大きさ(幅や直径)を土壌の特性と関連付けて議論することができなかった.フィンガーの大きさを対象としたそれ以降の研究はほとんどが彼らの示した表式を前提にしており,この研究の影響が大きかったことを示している.しかしながら,現在に至るまで給水条件,土壌特性とフィンガーの大きさや本数の関連性を明快に示す理論は見当たらない.
  • 宮本 英揮
    2010 年 114 巻 p. 87-88
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/04
    ジャーナル フリー
  • 小原 洋
    2010 年 114 巻 p. 89-90
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/05
    ジャーナル フリー
  • 江口 定夫
    2010 年 114 巻 p. 92
    発行日: 2010年
    公開日: 2021/09/05
    ジャーナル フリー
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