社会心理学研究
Online ISSN : 2189-1338
Print ISSN : 0916-1503
ISSN-L : 0916-1503
41 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
原著論文
  • Kim Nahyun, 片桐 恵子
    2026 年41 巻3 号 p. 133-145
    発行日: 2026/03/31
    公開日: 2026/03/31
    [早期公開] 公開日: 2026/01/15
    ジャーナル フリー HTML
    電子付録

    オンライン・コミュニティ(OC)は,高齢期における新たな付き合いの形成や社会参加の場として期待される。本研究では,OC上の付き合いの数,OCにおける帰属感,および孤独感の関連を明らかにすることを目的とした。2023年2月,中高年者向けOCの60歳以上の利用者を対象にオンライン調査を実施した。その結果,OC上の付き合いが多いほどOCにおける帰属感が高く,また帰属感が高いほど孤独感が低い傾向がみられ,OCにおける帰属感がOC上の付き合いと孤独感の関連を媒介することが示された。一方で,OC上の付き合いが多いほど孤独感が高い傾向もみられ,OC上の付き合いが孤独感に及ぼす二面性が示唆された。中高年者向けOCの利用者にとって,単に付き合いの数が多いことよりも,メンバーとのつながりを実感できる帰属感が,低い孤独感と関連する重要な要因である可能性が示唆された。

  • 有倉 巳幸, 稲垣 勉, 神山 貴弥
    2026 年41 巻3 号 p. 146-157
    発行日: 2026/03/31
    公開日: 2026/03/31
    [早期公開] 公開日: 2026/03/20
    ジャーナル フリー HTML

    本研究では,中学生におけるいじめへの傍観者行動が多元的無知の影響を受けるかどうかを検討した。合計2,309名の生徒を対象に質問紙調査を行い,いじめを想起させる架空のシナリオを提示した後に,その場面での自身の傍観態度を報告させ,仲間の傍観態度を推定させた。また傍観行動をとらない場合の仲間からの評価懸念,および仲間の行動への同調意図を示させた。その結果,生徒は仲間が自分よりも傍観行動をとる可能性が高いと認識していることが示され,多元的無知がいじめ状況における傍観行動の持続に寄与する可能性が示唆された。さらに,個人的には傍観に反対しながらも仲間が同様の意見を持たないと信じる生徒(多元的無知群)は,自身と仲間双方が反対すると信じる生徒(自他ポジティブ群)よりも傍観行動への同調傾向が強かった。またこの同調傾向は仲間からの評価懸念によって媒介された。これらの知見に基づき,いじめ状況における傍観行動の心理的メカニズムを考察し,本研究の意義と限界について論じた。

資料論文
  • 久保 昂大, 池田 浩
    2026 年41 巻3 号 p. 158-167
    発行日: 2026/03/31
    公開日: 2026/03/31
    [早期公開] 公開日: 2026/01/15
    ジャーナル フリー HTML

    本研究では,地域スポーツでのボランティア活動に対する親の継続意図と,自身の子ども,指導者,および他の親からの感謝の受領との関係を検証した。地域スポーツに参加する小学3年生から6年生の子どもを持つ日本人の母親400名を対象に,横断調査を実施した。重回帰分析の結果,地域スポーツでのボランティア活動に対する親の継続意図と,感謝の受領との間に正の関係が示された。また,地域スポーツでの当番に対する継続意図と子どもからの感謝の受領との関係は,当番に対する継続意図と指導者からの感謝の受領との関係よりも小さかった。さらに,チームの役員や係の仕事に対する継続意図と子どもからの感謝の受領との関係は,チームの役員や係の仕事に対する継続意図と指導者や他の親からの感謝の受領との関係よりも小さいことが示された。以上から,地域スポーツでのサポートに対する親の継続意図を高めるためには,自身の子どもや指導者,および他の親からの感謝の受領に焦点を当てることが重要だろう。

書評
feedback
Top