[目 的]腹部外科手術後に種々の原因で腸管通過障害をきたしストーマ造設が必要となった症例に1)最小手術創で、2)短時間で、3)安全にしかも4)簡便に造設する手術述式としてわれわれが考案した水滴型皮膚切開によるストーマ造設法の有用性について検討した。
[方 法]ストーマ造設予定部位は皮膚を500円硬貨大に切除し、その頭側に直線的に皮切を加える。適正腸管を壁外に引き出し、円形皮膚切除部位にストーマを造設する。頭側の皮膚切除部位は皮下埋没縫合し閉腹する。ストーマ造設部位と開腹創が異なる従来法と、手術時間、造設の難易度、術後合併症について比較検討した。
[結果及び成績]われわれが考案した水滴型皮膚切開法はストーマ造設術として上記1)2)3)4)の項目において有用な方法であると思われた。
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