日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
最新号
22巻2号(通巻58号)
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
表紙
第23回総会 教育セミナー発表論文
  • 蘆野 吉和
    2006 年 22 巻 2 号 p. 60-64
    発行日: 2006年
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー
     1987年から2005年までに在宅医療が提供された患者のうち、ストーマ造設者は、がん疾患469例中72例(15.4%)、非がん疾患34例中8例(23.5%)であった。ストーマケアは訪問看護師にとって必要不可欠な知識と技能であり、その教育体制の整備をはかる必要がある。在宅医療における医師の役割は、各種情報の提供、適切な症状緩和治療の実践、緊急時の対応方法や看取りの指導、死亡確認などの他、ストーマケアでは、看護師の指導と信頼できる看護師の活動の支援が重要である。
  • 田中 秀子
    2006 年 22 巻 2 号 p. 65-66
    発行日: 2006年
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー
     老齢人口の増加や医療費の高騰に伴って保健医療システムが在宅医療へとシフトしてきたことから、在宅看護では予防的なケア、長期の慢性疾患患者のケア、急変時の対応、専門的で高度な医療を要する患者のケアなどが必要になってきた。また、最近では入院期間の短縮によりいろいろなステージの患者が病気や問題を持って退院する例も多く、それに伴い看護職は在宅ケアにおいて、幅広い知識と判断力、意思決定力が求められるようになった。しかし、看護者のマンパワー不足による研修会への参加ができないなどの問題があり、ストーマケアにおいても同様に学習する機会が乏しいという現実がある。このことから、学会の使命としても、今後情報を共有するために地域ごとのネットワークシステムの構築などが期待される。
  • 板倉 洋子
    2006 年 22 巻 2 号 p. 67-71
    発行日: 2006年
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー
     本講演の目的は、ストーマ保有者が病院から安心して退院するために、訪問看護師のストーマケアに対する関わり方、訪問看護の仕組み及び、質の高いストーマケアを継続的に提供するためのノウハウについて説明し、理解を深めて頂くことにある。
     また、訪問看護を行った2件の症例について、①退院時の病院と訪問看護ステーションの連携、②装具選択、③セルフケア・ストーマの受容の状況、④ストーマ保有者と訪問看護師の信頼関係および、⑤WOC看護認定看護師のコンサルテーションに焦点をあてて紹介する。さらに、訪問看護を使用する際の仕組みについても触れてみたい。
原著
  • 道廣 睦子, 村上 生美, 小野 ツルコ, 近藤 末美, 岩垣 博巳
    2006 年 22 巻 2 号 p. 73-79
    発行日: 2006年
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー
     本研究はストーマ保有者を対象に、社会活動の実態とその関連要因を明らかにすることを目的とした。調査対象は、全国のオストミー協会のうち、協力の得られた3協会とA病院のストーマ造設患者会に所属している者463名を対象とした。結果、331名の回収票(回収率71.3%)を得た。確認的因子分析の結果、「社会参加」「学習活動」「個人的活動」から構成される社会活動尺度が得られた。また、尺度全体および下位尺度のCronbachの α信頼性係数はいずれも高い値を示していた。さらに、ストーマ保有者の背景変数と前述の尺度で測定される社会活動との関連性を検討した結果、「肯定的な生き方」得点が高いほど、「自覚的健康度」が高いほど、もしくは、「将来への不安」が少ないほど、社会活動が行われる傾向にあった。
臨床報告
  • 太田 博俊, 二宮 康郎, 安井 美幸, 清水 美恵子, 武田 信子
    2006 年 22 巻 2 号 p. 80-85
    発行日: 2006年
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー
    [目 的]腹部外科手術後に種々の原因で腸管通過障害をきたしストーマ造設が必要となった症例に1)最小手術創で、2)短時間で、3)安全にしかも4)簡便に造設する手術述式としてわれわれが考案した水滴型皮膚切開によるストーマ造設法の有用性について検討した。
    [方 法]ストーマ造設予定部位は皮膚を500円硬貨大に切除し、その頭側に直線的に皮切を加える。適正腸管を壁外に引き出し、円形皮膚切除部位にストーマを造設する。頭側の皮膚切除部位は皮下埋没縫合し閉腹する。ストーマ造設部位と開腹創が異なる従来法と、手術時間、造設の難易度、術後合併症について比較検討した。
    [結果及び成績]われわれが考案した水滴型皮膚切開法はストーマ造設術として上記1)2)3)4)の項目において有用な方法であると思われた。
地方会抄録(地域研究会記録)
編集後記
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