表面科学
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11 巻 , 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 雀部 博之
    1990 年 11 巻 4 号 p. 208-214
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    最近5ケ年にわたるLB膜研究の流れを, 電子機能, 光機能及び生体機能の面から眺めた。それぞれの分野で導電性, 非線形光学, タンパク機能などの新しい応用分野が着実に拓かれつつある。
  • 宮野 健次郎
    1990 年 11 巻 4 号 p. 215-220
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    液体の表面にたつ “さざなみ” (表面波) の波長や減衰の強さは, 分子尺度での表面近傍の性質に強く依存している。このことを利用して, 単分子膜を展開した水面上での表面波の伝播の様子を調べることにより, 単分子膜自身の性質を知ることが出来る。ここでは特に, 強く凝縮した単分子膜において, 表面圧力がどのように分布しているかを, 非接触で測定する手段として表面波法を取り上げ, その原理・装置・測定の実際について, 解説をする。
  • 加藤 貞二
    1990 年 11 巻 4 号 p. 221-228
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
    水面上の単分子膜の動的性質の評価について解説した。単分子膜の “静的” な測定である, 応力緩和, 面積クリープの測定例, 各種の “動的” な測定の例を示した後, 単分子膜に関する最も普遍的な測定法である, π-A等温線について, “π-A等温線の観測時間” という新しい概念を説明し, “観測時間” がきちんと定義できる新しい測定法によるπ-A等温線の測定例を示し, 解説した。 “静的” 測定法に温度変化を併用した, 単分子膜の熱刺激過程の面積クリープについても言及した。
  • 源間 信弘, 東 実
    1990 年 11 巻 4 号 p. 229-234
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    LB膜の製膜過程における界面の熱力学機構を明らかにするために, 累積特性の基礎的な評価実験と理論モデルによる解析を行った。累積比は基板の親水/疎水性及び膜の表面圧に強く依存し, これらの値により0から1へと急激に変化することが判明した。累積操作における気/液/固, 三相界面の状態変化として4通りの素過程をモデル化して, 界面の熱平衡状態と累積特性を理論的に導いた。この理論モデルから予測される特性は実験結果と極めて良い一致を示し, 累積過程が簡単な熱力学原理により記述されることが判明した。さらに様々な分子について, 累積操作時の膜/基板界面での表面圧を測定したところ, 粘性の高い分子では動的効果により界面での表面圧が低下してしまうことがわかった。この表面圧低下を抑えるような累積操作により, 粘性の高い分子でも均一な構造の膜が得られることが可能となった。
  • 井上 貴仁, 八瀬 清志, 岡田 正和, 岡田 修司, 松田 宏雄, 中西 八郎, 加藤 政雄
    1990 年 11 巻 4 号 p. 235-241
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    LB膜の構造を, 主に電子顕微鏡 (電顕) を用いた回折法と直接観察法で評価した。その結果, 色素と脂肪酸の混合膜は, X線回折から規則的な層状構造を有していると推定したが, 電顕観察により, 膜中で各々の分子からなる結晶が相分離し, 色素は二次元膜中で, 三次元結晶として存在していることを確認した。また, クライオ電顕を用いた高分解能観察により, アラキジン酸LB膜においては, 面間の規則性のみならず膜面内においても高度な規則性を有していることを明らかにした。
  • 重原 淳孝, 山田 瑛
    1990 年 11 巻 4 号 p. 242-252
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    高分子LB膜は, (1) LB膜の重合, (2) L膜の重合とLB化, (3) 高分子自体のLB化, に大別されるが, このうち, (3) の方法論は, 最近に至るまで詳細な検討がなされていなかった。一般に高分子は, 無限希釈溶媒中でも “糸まり (entangled strands)” 状の集合状態にあり, 従ってLB膜になりにくいからである。本稿では, L膜, LB膜が形成されるための高分子構造に係わる要件を先ず議論し, 次にα, β-ないしα, α-二置換ポリオレフィン類のLB膜の特徴について概説する。
  • 江口 健, 瀧本 清, 酒井 邦裕, 中桐 孝志
    1990 年 11 巻 4 号 p. 253-259
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    LB膜を絶縁層としたMIM素子において新規なスイッチングメモリー現象が見いだされた。導電性の小さいOFF状態と大きいON状態間の規則的な再現性良いスイッチングであり, 各状態はしきい値電圧以下で安定なメモリー性を示す。このスイッチング過程には中間状態が現れ, ダイナミックな電流電圧特性は電圧の極性に対して非対称である。またOFFおよびON状態の素子抵抗は明確なLB膜膜厚依存性を示し, さらにスイッチング発現に対してLB膜材料依存性が観察された。
    フォーミング過程が観察された。フォーミング前後で電導機構は異なり, LB膜はフォーミングにより絶縁体的な電導から, 半導体的な電導を示すようになる。その結果, 電圧制御型負性抵抗特性が現れ, さらに極めて高い電界がMIM接合部全域にわたって印加されて, 均一な電子放出が観察された。
    従来, MIM素子の電導機構が, 多くの場合絶縁層中に生じた局所的な電導経路によって支配されているとして説明されてきたのに対し, 我々のLB-MIM素子ではLB膜自身の物性に依ってその電導機構が支配されていることを示しており, 観察された現象がLB膜構成分子の状態変化に伴うLB膜本来の導電特性の変化に基づくものであることを示唆している。
  • 鈴木 敏幸
    1990 年 11 巻 4 号 p. 260-264
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    皮膚は生体と外界との境界にある器官で, われわれの身体を外部の環境から保護する重要な役目を果たしている。特に, 外界と接している表皮に関しては, その恒常性を保つために, 両親媒性の脂質が構造を形成して水分を保持している。皮膚の状態を良好に維持するには, まず皮膚を清浄に保ったのち, その働きを補うためにスキンケア化粧料が用いられるが, それらの機能に関しても界面科学現象を利用したものが多い。
    スキンケアに関して, 界面科学の観点から解説を行なう。
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